気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Fireart Games開発、PC/Xbox One/海外PS4/スイッチ/Stadia向けに1月28日にリリースされたポイント&クリックパズルアドベンチャー『TOHU』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、可愛いビジュアルが特徴のポイント&クリックパズルアドベンチャー。不思議で美しい魚の惑星を舞台に、主人公の少女と少女のもうひとつの姿である機械のキューバスが力を合わせて、自分たちの真実と世界を動かす聖なるエンジンの謎を解き明かします。日本語にも対応済み。『TOHU』は、1,520円で配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。DimaFireart GamesのCEOのDimaです。ゲーム開発に携わるようになる以前、今ではよく知られたデザインスタジオであるFireart Studioと、それほど知られていない動画プロダクションスタジオであるExplain Ninjaを設立しました。私は昔からゲームが大好きなので、ある時ただ遊ぶだけでなく、自分でゲームを作ることができたら素晴らしいだろうなと思ったのです。――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?Dima2018年の夏、私たちが一つ前のプロジェクトである『Spirit Roots』の開発を終えた後、本作の開発がスタートしました。前作は大きなリソースを投入しなかったことから、残念ながら大きな成功にはならなかったのです。そのため、良いゲームを作るためにはチームメンバー全員が100%の力を出さないといけないと判断しました。
こうして、本作の開発という「旅」がスタートしたのです。開発当初、私たちはしっかりとした計画を立てたのを覚えています。タイムラインの設定、必要なリソースの確認、そしてこのゲームを一から作るためには3~4人がフルタイムで作業し3~5ヶ月かかる、と想定しました。まぁしかし、結局本作の開発には2年以上かかりました。そして本作のクレジットで見られるように、本作には何十人もの人が関わっているのです。――本作の特徴を教えてください。Dima本作において、私たちが作り出したユニバースについてはとても誇りに思っています。特に個性的なアートスタイルとキャラクターたちですね。システム面では、本作は普通のポイント&クリックアドベンチャーです。しかし、本作で重要となるのはシステムだけではありません。
本作において、私たちは自分たちで「メカバイオパンク」と呼ぶ、あらゆる環境と生物が機械的なものと自然的なもので組み合わされてできている、という個性的なスタイルを作り出しました。この世界が可能な限り生き生きと描けるように、クールで面白いアニメーションを取り入れています。また、本作はChristopher Larkinによる素晴らしいサウンドトラックも特徴です。彼は『Hollow Knight』の音楽も担当したので、ご存知の方もいるのではないでしょうか。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に300を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。