技術系のニュースサイトArs Technicaにて、最近Virtua Fighter 5のオンラインマルチプレイヤーモードが欠落していることについて長い[url=http://arstechnica.com/journals/thumbs.ars/2007/2/28/7200]分析を寄せて[/url]いるのが、いくつかのサイトで取り上げられています。オフライン専用の格闘ゲームは、アーケードでも家庭用でも、あるいは日本でも海外でも、このまま生き残ることができるのでしょうか?
"一方でVirtua Fighter 5は、平均的な格闘ゲームと比べて遥かに正確性や反射を必要とする高度にテクニカルなゲームであるがゆえに、人気があります。フレーム固有のブロック、非常に小さいデッドゾーンと細かなバランスは全て、このシリーズが筋金入りのファンから非常に高く評価される理由に貢献している要因です。
これらの利点のほとんどは、しかしピンポイントな精度を、ヒットの計算とタイミングにおいて必要とします。どんな少量のラグも、ハードコアなファンに訴えかける慎重で注意深いバランスをひっくり返します。10msの遅れは、KOとカウンターの間に違いをもたらすかもしれません。
ネットワークプログラマーとしての経験がある私は、チームが"ベストケース"の想定に基づいて作業することは決してないといえます。これはオンラインゲームにおいて固有のラグに、なんらかの補償を必要とします。テクニカルな格闘ゲームにおいて、しかしそのように単純な解決は存在しません。"
真のVFファン―反応時間と戦闘感覚に生死を賭ける人たち―にとって、どんな遅れもまったく受け入れがたいようです。嗚呼、テクニカルな正確性。バーチャファイターにとってパンとバターぐらい切り離せません。
筆者は海外でもかなりコアなファンのようですが、今となってはさてどうでしょう。
バーチャファイターでは無理ですが、最近はゲームセンターでも普通にWarcraft 3やHalo 2風のスキルベースなオートマッチングを行うようになっていて、顔を合わせて(?)乱入するより多少のラグがあっても、全国から腕が近い人と遊んだ方が楽しいという前提で作られたネットゲームの方が、ガチンコ対戦のアーケードでもすっかりメインストリームになってしまいました。日本ではいつまでたってもオンラインが主流になれない家庭用よりも、ある種アーケードのネットゲームの方が規模も予算も大きく先進的なシステムになっていたり。
一方でかつては初見でも皆がそこそこ遊べた格闘ゲームも、今やゲームファンですらそうまともに対戦になる相手がいるものでもありません。今更独りで黙々と"修行"するような流行ジャンルでもないでしょうし、オンラインがなければ(海外ではアーケードもなかなかない)結局、単調なAI相手に淡々とプレイすることになるわけです。
オフラインならオフラインで、対戦格闘ゲームのAIももう少しまともになって欲しいものなのですが、革新的と持て囃されたあの初代から既に10年以上。この点についてもあまりに進歩が遅い気がします。モードが選べるか選べないかという話であれば、AIと遊ぶモードがメインになってるよりオンラインの方が遥かにマシという考え方もあるでしょう。
そもそもオンライン対戦ではアーケードとどうしても違う!というなら、それはそれで(アーケードを運営している)セガにとっても有難い話ではあります。既に全国大会が開かれるような一定レベルのネット対戦を実現しているDead or AliveやStreet Fighter 3などをみると(なぜ可能なのか、どう誤魔化されているかについて原文では詳しく分析されています)、特に1対1前提のゲームなので相手を選べば今は相当に良いPingが得られるのも確かですから、旧作でもいいのでまずはあって当たり前にしていってもらいたいものですね。[size=x-small](ソース: [url=http://ps3.qj.net/Lack-of-multiplayer-in-VF5-here-s-the-reason-/pg/49/aid/84497]QJ.NET[/url])[/size]
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