[url=http://www.gamespark.jp/modules/news/index.php?p=1499]GDCアワード[/url]にも輝き、名実共に昨年を代表するゲームとなった[url=http://www.gdex.co.jp/?mode=search&pattern=list&kword=Gears+of+War&kcatid=]Gears of War[/url]。おなじみリードデザイナーのCliff BleszinskiがGDC 07のセッションでGears of Warのゲームデザインについて語ってくれました。当初次世代エンジンのデモとして衝撃的に公開された頃はFPSだったんだそうで、ゲームの誕生にはやっぱりあの作品の影響も強かったようです。
当初、"カバー"システムのない伝統的なFPSでした。しかし、Cliffの友達が彼に[url=http://www.gdex.co.jp/?mode=search&pattern=detail&catid=&kindid=&itemid=103-10390&kword=Switch]Kill.Switch[/url](国内未発売、北米ナムコ開発の[url=http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20040315/demo0315.htm]こんなゲーム[/url])を見せ、このゲームとResident Evil 4(バイオ4)の後、彼は"Resident Killswitch"タイプのゲームデザインに変更しました。
また、古いアイディアには、さらに"Combat Cash"と呼ばれる現金獲得システム(バイオ4みたいなの?)や、"Morale Meter"(士気ゲージ)という要素がありましたが、アクションゲームにまとめるためになくなったとのこと。
ちなみに、ゲーム中のLocust(イナゴ)は、当初"Geist"(ガイスト、幽霊)と呼ばれていたものの、任天堂がGC向けに同名タイトルのソフトを作っていたので変更されました。
一方で、当初より頑なに守られたこともあります。
・狙いをつけてないときは照準を出さないことなどで、より落ち着いた(メリハリのある)ペースのゲームにする。
・宇宙からのエイリアンじゃないこと。
・ローテクとハイテクが共存するデザイン。
・いくつかのお約束を守りつつも、それ以外の余分をそぎ落とすこと。
Gears of Warは、最初FPSゲームとして始まりUnreal Engine 3のテックデモとして公開されました。その後、キャラクターが何をしているのか見ることができないのはもったいないとして、変更を決断します。つまるところ、Unreal Tournamentとは何か別のことがしたかったのです。
Cliffyの話によれば、あのGears of Warのゲームデザインは、まさしくバイオ4のカメラアングルと、Kill.Switchのコンテクストなカバーモーションの組み合わせを元に誕生したと考えて間違いなさそう。
世界で最初にポリゴンアドベンチャーを確立し、既に複数のシリーズが流行っていた[url=http://en.wikipedia.org/wiki/Alone_in_the_Dark_(video_game)]Alone in the Dark[/url]クローンのひとつとして、(画期的に思われた)日本ほどパッとしなかったバイオハザードが、過去を捨てて一転FPSの影響が濃いバイオ4に生まれ変わると海外では絶賛されます。すると今度はこれが、当初FPSとして企画されたGears of Warの誕生にとても強い影響を与えることとなりました。
家庭用ゲームだけではなかなか見えてきづらいですが、これまで洋の東西を互いにやり取りしながら発展してきたビデオゲームの歴史を示す、典型的なひとつの例ともいえそうです。
[size=x-small](ソース:[url=http://kotaku.com/gaming/gdc07/gdc07-liveblogging-gears-of-war-w-cliffy-beeee-242619.php]Kotaku: "GDC07: Liveblogging Gears of War w/ Cliffy Beeee"[/url])[/size]
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