『Modern Warfare 2』の脚本家が自ら語る、空港襲撃シーンを採用した理由 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

『Modern Warfare 2』の脚本家が自ら語る、空港襲撃シーンを採用した理由

Infinity Wardの脚本家でCall of Duty: Modern Warfare 2のストーリーを手掛けたJesse Stern氏が、テロリストの空港襲撃シーンを採用した経緯や理由をGameProの独占インタビューで打ち明けています。

PC Windows
プレイヤーがテロリストになって民間人を襲撃するというショッキングな内容で、ゲーマーや関係者の間で様々な議論を呼び、ロシアではシーン全体がカットされるなど社会的問題まで引き起こしたCall of Duty: Modern Warfare 2の空港ステージ。

Infinity Wardの脚本家でModern Warfare 2のストーリーを手掛けたJesse Stern氏が、問題のシーンを採用した経緯や理由をGameProの独占インタビューで打ち明けています。

“このシーンを初めてテストした時、それは興味深いものでした。何度もテストを行っていたSteve Mancudaは、これを見た人が怒ったり悲しんだりゾッとして一体何が起こっているのか驚くはずだと言いました。しかし、そのシーンを体験してしばらく時間が過ぎた後、プレイヤーはそれがビデオゲームであることを思い出し、あまり気にしなくなります。テストを行った全員が、人間の習性からか民間人に向かって発砲しました。それはとても現実的に感じられると同時にビデオゲームであり、心を引きつける力を持っています。このような深い感情をビデオゲームからから引き起こせるとは知りませんでしたが、可能だったのです。

人々がこのシーンを単純化したり単なる残虐なシーケンスとして見ないことを願います。我々はこのシーンを慎重に扱い、根拠のないものにならないよう最善を尽くしてきました。その目的は彼を本当に憎んでもらうためであり、ゲームの中で事件が勃発する瞬間でもあります。ゲームは5年後の未来、世界のあちこちで紛争が起こる超現実的な設定ですが、ストーリーが現実世界を描いたものではないのは明白です。Modern Warfare 2の中で起こる戦争は現実には存在しないのです。

ゲーム開発者が何かに挑戦しなければならないという教訓を学ぶように願っています。時には危険を冒してでも枝の先まで行かねばならないのです。本作は最高の収益を上げたトリプルA級のゲームで巨額の予算が注ぎ込まれていますが、それでも我々は大きなチャンスを生かすために、リスクを承知であの空港ステージを採用したのです。大きなリスクを負って時にうまくいくこともあれば、失敗してしまうこともあります。しかし、あなたがチャンスを生かさない限り、新しいものを作ることはできないでしょう。”


余談ですがJesse Stern氏は同じインタビューの中で、ゾンビやエイリアンが登場する脚本も当初検討していたと語っています。(ソース&イメージ: GamePro via )


【関連記事】
『Modern Warfare 2』がロシアでリコールに。テロリスト襲撃シーンが完全規制
暴力ゲームに対するメディアの報道にRockstarがコメント、『GTA V』も計画段階に
Heavy Rain開発者、『Modern Warfare 2』の空港襲撃シーンに対する一連の騒動に苦言
ドイツ版『Call of Duty: Modern Warfare 2』ではあの民間人襲撃シーンに一部変更が
『Modern Warfare 2』のテロリスト襲撃シーンに波紋、オーストラリアで発売禁止の恐れも
Activision:『Modern Warfare 2』のテロリスト動画は本物、スキップの選択肢も用意
《Rio Tani》
【注目の記事】[PR]

PC アクセスランキング

  1. PC版『モンスターハンターワイルズ』トラブル多発で賛否両論…トラブルシューティングと修正予定の不具合情報公開

    PC版『モンスターハンターワイルズ』トラブル多発で賛否両論…トラブルシューティングと修正予定の不具合情報公開

  2. 『モンスターハンターワイルズ』PC版現時点で23種のDLC。そのうち高解像度テクスチャパックなど5種は無料で導入可能

    『モンスターハンターワイルズ』PC版現時点で23種のDLC。そのうち高解像度テクスチャパックなど5種は無料で導入可能

  3. 発売まであと1ヶ月!群馬でも埼玉でもない「群玉県」舞台のドリフトゲー『JDM: Japanese Drift Master』がホンダとのライセンス契約を発表

    発売まであと1ヶ月!群馬でも埼玉でもない「群玉県」舞台のドリフトゲー『JDM: Japanese Drift Master』がホンダとのライセンス契約を発表

  4. 『モンハンワイルズ』環境生物「アシアトノコシ」「オメカシプテルス」はどこにいる?出現場所&捕獲のコツをお届け!

  5. PC版『モンスターハンターワイルズ』発売直後から約100万人のハンター押し寄せる!既に歴代Steam同接記録TOP10入り

  6. 死亡したパイロットは消滅…機械に支配された過酷な世界で傭兵団を結成するアニメチックタクティカルRPG『NITRO GEN OMEGA』体験版配信中

  7. 新作対戦ロボゲー『Mecha BREAK』OBTがSteamレビュー「やや不評」…その理由とは

  8. 「9周年ありがとう、すべてのゲームを楽しんでくださる方に感謝を」―『Stardew Valley』制作者、パッチを精力的にリリースしつつプレイヤーに感謝を述べる

  9. 『モンハンワイルズ』新キャラは『モンハン4』“加工屋の娘”?ジャケットの紋章など共通点で考察が白熱

  10. フル3Dで復活した『ToHeart』リメイク版6月26日発売!限定版はファン待望の第一期アニメのリマスター版が全話収録でたったの約1万円

アクセスランキングをもっと見る

page top