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ワーナーエンターテイメントジャパンは、高い評価を受けた『Batman Arkham Asylum(バットマン アーカム・アサイラム)』に続く、シリーズ続編『Batman Arkham City(バットマン:アーカム・シティ)』を国内で11月23日に発売します。コミックや映画で世界的な人気を誇る「バットマン」をRocksteady Studiosがゲームとして新たな次元へと昇華した第1作。今作はその全てをパワーアップした作品になります。ドイツのgamescomからレポートします。
「版権モノでこんなに面白いゲームが出るなんて」と世界で高い評価を受けた前作。Metacritic.comではPS3版が91点、Xbox 360が92点というハイスコアをを獲得した他、「最も評価されたスーパーヒーローゲーム」のギネス認定を受け、英国アカデミー賞ではゲームデザイン、シナリオ、キャラクター部門を受賞しました。
本作のタイトルにもなっている「アーカム・シティ」とはゴッサム・シティの全てのチンピラ、ギャング、凶悪犯罪者を閉じ込めた、街自体が巨大な刑務所となっている地域のこと。アーカム・アサイラムとブラックゲート刑務所の閉鎖に伴い、ゴッサムの新市長クインシー・シャープが建設を命じたこの街は様々な産業地帯、名所、ランドマークを囲んだ、アーカム・アイランドの5倍はある広大な刑務所。プレイヤーはこのアーカム・シティをオープンワールドな世界として体験していくことになります。そのストーリーは5度のエミー賞に輝いたポール・ディニが完全新作として執筆するもので、その素晴らしさは折り紙つき。
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ボリュームだけでなく、ゲームプレイも大幅進化。バットマンに襲いかかる敵はより強力に。それに対するバットマンの戦闘は進化した「フリーフローコンバットシステム」によってシンプルな操作でもシームレスに多数の敵に対してコンボを繋げ、華麗な戦いを演じる事が出来ます。モーションや攻撃のバリエーションは前作の倍になりました。フィニッシュシーン等に入る瞬間的なカットシーンにより悪漢と戦うバットマンをより実感できるものとなっています。
更に本作の特徴の一つとして、バットマンのみでなく、新たなプレイアブルキャラクターとしてキャットウーマンが登場することが挙げられます。キャットウーマンのパートでは本編ストーリーと絡む独自のストーリーを楽しむことができます。もちろん能力やアクション、ガジェットなども独自で、バットマンとは異なるアクションを味わうことができます。
ワーナー・ブラザースのgamescomクローズドブースでは『Batman Arkham City』の新たな特徴として3D立体視への対応が明らかにされました。ブースに入ると、置かれているのはメガネ。もしや、と思うとビンゴ。3D立体視への対応により、広大なアーカム・シティの表現が一段と増すように感じられました。もちろん、PlayStation 3とXbox 360の両方に対応しています。
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また、プレゼンテーションではワーナー・ブラザースの2人の担当者が、バットマンとキャットウーマンに分かれチャレンジモードでの獲得スコアを競うという形でゲームが紹介されました。ここで強調されたのは「フリーフローコンバットシステム」。違和感ない形でコンボが次々と繋がり高得点が叩き出されていきます。そして、バットマンのアクションはよりカッコ良く、キャットウーマンのアクションは華麗なものになっていました。見ていて美しさを感じます。
このチャレンジモードでは今回確認できた「コンバット」の他に、敵に気づかれずに部屋を一掃する「プレデター」、そしてクリア時間を競う「スピード」というモードが収録されていて、本編を遊んだ後も長く遊べる設計になっているようです。ちなみにキャラクターは発表されているだけでも、バットマン、キャットウーマン、ロビンが使用可能です。
早くも大行列が出来ていて本作も大ヒットの予感をさせたのは一般ブースでの展示。PlayStation 3版とXbox 360版で計20台近くの試遊台が並んでいたものの、常に1〜2時間待ちという状況。多くのユーザーが床に座り込み、気長に待っていました(筆者もその一人)。
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さっそくプレイです。ゲームを始めると新たな舞台、アーカム・シティを建物の上から見渡し、まずはバットマンからスタートです。新たな探索能力を使い敵の位置を調べ、グライダーで街へ降下。さっそくコンボアクションで悪漢共を蹴散らします。確かに前作と比べてコンボが簡単に出るようになり、繋げる楽しさが生まれています。一方で敵も賢くなり、防御の姿勢を取ることもあります。
また、オープンワールドになったことで当然ながら街を自由に歩くことが出来ます。グラップネルを使って高い所に登りながら広い街を駆け巡るというのはそれだけでもバットマンの世界を体験でき興奮です。オープンワールドだからといって街のクオリティは犠牲になっていませんので安心です。
場面は転換して今度はキャットウーマンでのプレイに。キャットウーマンは少しスローで力強さを感じるバットマンに対して、軽快なアクションが特徴です。コンボが繋げやすいという特徴もあるようです。武器はムチ。グラップネルのようにムチを使って移動することも可能です。
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オープンワールドということで、アーカム・シティの様々な場所でミッションが用意されているという形。メインのミッションのみでなく、サイドミッションも多数あり、ワーナーの担当者によれば「普通に遊んで25時間、サイドミッションやチャレンジモードを遊べば40時間は遊べる」というボリュームになっているとのこと。前作の5倍という広大なアーカム・シティを存分に楽しむ事ができそうです。
人気作の続編という難しいポジションながら『Batman Arkham City』は全ての面で大きくなり、クオリティが上がり、そして新たなガジェットやキャットウーマンなどの新たなキャラクターで遊びが広がった作品になりました。前作を遊んだ方はもちろんのこと、そうでない方も待つ価値があるゲームになっています。
『Batman Arkham City』は2011年11月23日にワーナー エンターテイメントジャパンから、PlayStation 3/Xbox 360で7,980円(税込)で発売。また、PS3では「コレクターズ・エディション」が14,800円(税込)で登場。特製アートブック(56ページ)、コトブキヤ製バットマン フィギュア、DLCが同梱されるとのことです。
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