2Dスクロール型の探索アクションゲーム『テラリア』(原題『Terraria』)がPlayStation 3でリリースされます。国内でのパブリッシャーはスパイク・チュンソフト、価格は今のところ公式アナウンスはなし。海外ではXbox 360版も販売予定ですが、国内向けには情報がありません。続報を待ちましょう。
コンソール版『Terraria』は、画面分割4人マルチプレイ/オンライン8人マルチプレイに対応。新マップ・装備・敵・ペットを追加し、さらに「新たなラスボス」も加えられています。Steamで浴びるほどプレイした方も、昔を懐かしみながら一からプレイするのも一興です。
『Terraria』はSteamで2011年5月に発売されたタイトルです。『Minecraft』の熱気が最高潮に達しようとしていた当時、リスペクト作の1つとして生まれました。開発はRe-Logic。最初期の発表では、「どこかで見たような」というよりももろにSFC世代ファイナルファンタジー風ドット絵にくわえ、『Minecraft』で延々繰り返した創造と破壊の賽の河原を連想させたため、出るべくして出たインディーズ作の1つとも感じられました。
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しかし蓋を開けてみれば、実態は『Minecraft』とは全く異なる強烈な魅力を持った作品でした。まずこのゲームは本質的にハック&スラッシュの要素が濃いという事実があります。『Minecraft』にも冒険の要素はありますし、バージョンを重ねるごとにどんどんそうした味付けがなされてきました。
一方、『Terraria』は最初から探索と戦闘に重きを置いており、そのための手段として建物を建築するというのが基本的な設計でした。サンドボックスではなく、よりゲーム的だったと言えます。たとえば、地下にも地上にもダンジョンを始めとした特殊な地形が存在しており、そこには土地固有のモンスターがスポーンします。さらに、一定条件を満たすことで発生するボス戦やイベント戦なども面白い点でした。
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また、探索や戦闘に使用するアイテムを段階的にグレードアップさせていくスタイルも中毒性を発生させています。最初は貧相だった装備も、木製から銅製になり、鉄製になり、やがては……といった具合。アイテムも武器防具探索用具を始め山のように存在しており、収集自体が目的化するのも日常茶飯事でした。この辺りの感触はまさしくH&Sのそれで、夜中に少しだけプレイしようとしたら朝日が登っていたプレイヤーも少なからず存在したようです。
さりとて建築の部分がおざなりだったわけではありません。建造物でキャラクターを召喚する、防衛施設として機能させる等のお約束にくわえ、足場や建物を組み上げることでボスやイベント戦に対応するといった具合の、いかにもゲームライクな楽しみもありました。もちろん、ただひたすら自分の思い描く城を建てることもできますし、そのための素材ブロックは大量に取り揃えられています。
一息に醍醐味を伝えるのは至難な『Terraria』、じつは丁度1年ほど前に開発が一段落したとしてアップデートを終了するアナウンスがされていました。以来、バニラでの遊びには底が見えてしまっている状態でしたが、今回のコンソール版発売に伴いSteam版が再び動き出す可能性があるかもしれません。
あと3ヶ月も待っていられない方はSteamで購入可能。価格は9.99ドル。一緒にプレイしてくれる人がいないから気が引ける、といった方でもゲームバランス崩壊レベルの工具と神器を放棄して空手で始めてくれる重度のテラリアンがどこかにいるはずです。
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