そんな中、『BioShock』シリーズのプロデューサーとして知られるKen Levine氏がBAFTA(英国アカデミー賞)に登場し、映画版『BioShock』を自ら中止した理由を語りました。
Levine氏によれば、映画版『BioShock』は当初“非常にダークな超大作映画”として実際にVerbinski監督のもと製作が進められていたそうで、多くの血が流れるRレーティング(米国では17歳以上)の作品となる予定だったそうです。しかし2008年に映画『ウォッチメン』が公開され、状況が変わったとLevine氏は説明します。
「個人的に『ウォッチメン』(※)は本当に好きだったんだが、何故か上手くいかなくて、スタジオは2億ドルのR指定映画を作ることに逃げ腰になってしまった。そしてスタジオは8千万ドルで映画を作ってはどうだろうかと言ってきたんだ。Goreは8千万ドルで映画を作りたがらなかった」
※「誰が見張りを見張るのか?」で知られるアメコミ『ウォッチメン』を題材にした映画。政治的歴史とサスペンスが絡むR指定映画の傑作。2009年に公開され興行収入1億ドルを突破したものの、その制作費も1億ドル級と非常に高額だった。
その後、Verbinski監督が降板し別のディレクターが映画版『BioShock』を監督しにやって来たものの相応しくない。Take-Twoより「もし終わらせたい(kill it)なら終わらしてくれ」とも伝えられ、Levine氏は映画の中止を決定したとのこと。ただし昨年5月には同氏の口より映画版『BioShock』が現在も水面下で進行中であることが伝えられており、資金と人材さえ揃えば今後も再始動する可能性は残っているところとなっています。
(ソース: IGN , Eurogamer)
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