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カプコンが8月29日に発売を予定している『ロスト プラネット 3』のストーリー冒頭をプレイする機会があったので、プレインプレッションをお届けします。
初代『ロスト プラネット エクストリーム コンディション』よりも遡った時代の話となる本作は、開拓が始まったばかりの「EDN-3rd」が舞台で “コロニス”と言う基地を拠点に物語を進めます。この基地では、メインミッション/サブミッションの受注と報告、武器の購入、ユーティリティ・リグ(従来作品のVS(バイタルスーツ)の前身となった工業用作業重機)の強化などを行うことができ、通貨はT-ENG(サーマルエナジー、この惑星発見された未知の熱資源)を使用します。他のシリーズ作よりも前の時代が舞台であり、T-ENGを利用するテクノロジーも緒についたばかりの為、T-ENGを消費する武器やそれによる体力回復はありません。
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そうはいっても、シリーズお馴染みのマシンガンやショットガンは健在です。従来は2種類しか装備できなかった武器も標準装備で弾数無限のピストルと、メイン武器とサブ武器の計3種類の武器、さらにグレネードも装備でき、強化パーツを付けるなどカスタマイズも可能になりました。
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基本的に武器を使った感じは、従来のシリーズ作品とそれほど変わりありませんが、操作性は大きく変化しました。良くも悪くも癖のあった『ロスト プラネット』シリーズの操作性は、TPS経験者ならばすぐに適応できるほど一般化し、カバーアクションや緊急回避が追加されたほか、アンカーアクションは、特定の場所のみに撃ち込める仕様に。また、よりTPS的な操作となった分スピード感は落ちましたが、マップにいるAK(エイクリッド)の数が増えていたり、高低差のあるマップを利用した攻撃をするようになりました。ようは高低差位のあるマップで上の階から下の階にいるAKを撃っていると、AKが自分のいる階に登ってくるのです。
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遠距離武器以外にもグレネードにも発見がありました。グレネードは、群れているAKに有効なのはもちろんですが、大型のAKやジェネッサ(巣)の口にうまく放り込み、飲み込ませれば大ダメージを与える事ができます。携行できる数がかぎられているので使いどころは良く考えたいところです。
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続いて、新要素であるユーティリティ・リグについてです。リグはあくまでも作業用で戦闘用ではありません。それゆえに建物の修復などのミッションでは、「ああ、なんか作業感あるなぁ」といい意味で開拓体験を味わうことが出来ます。ただ、いくら作業用といっても戦闘力は相当の物で、堅くて強いです。そのため、乗った瞬間の「安心感」とAKをまとめて蹴散らす「爽快感」はこれまでの『ロスト プラネット』シリーズにはなかったものではないでしょうか。特に『ロスト プラネット 2』ではVSに乗ってもすぐに破壊されますから。搭乗時のインターフェイスもコックピットに集約されているので、『鉄騎』の様なメカメカしさと油臭さがにじみ出ており、装備のカスタマイズもできるのですから愛着が湧きそうです。さらに、リグは武器庫の役割も兼ねており、まさに移動式の家。実は、ミニマップなど各種補助インターフェイスをプレイヤーに送信しているのもこのリグで、洞窟奥に進み、リグとの通信が圏外になってしまうと、ミニマップや弾の残数などのインターフェイスが表示されなくなるというギミックもあります。
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最後はAKについてです。開拓が始まったばかりの「EDN-3rd」というだけに、AKの生態が色濃く表現されているのが本作の特徴でもあります。洞窟には彼らの巣があり、グロテスクでホラーな空間が広がっています。また、「マップに配置されている敵」というよりも、「その世界に生きている生物」という生き生きとした表現が印象的で、人間には問答無用で襲ってくるのに、リグに乗った瞬間さっと逃げる姿や、遠くで去っていくAKたちを見ていると、この過酷ながらも美しい「EDN-3rd」という世界に吸い込まれるようでした。
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そして、その生態から生まれる攻略の幅にも注目です。先ほど記述した「口にグレネードを投げ込む」もそうですが、プレイヤーが行うアクションに関しては多彩なリアクションを返してくれるので、いろいろと試したくなるのが本作であります。初期で体験することになるのが、セパイア(小型のAK)との戦闘で、飛び掛かりの瞬間は頭部の弱点が剥き出しになるため、ダメージを食らう確率は高くなりますが、逆にチャンスでもあります。このように、従来ならば、黄色く剥き出しで光っていたコア(弱点)も、様々な形で表現されているようです。
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以上が2時間みっちりプレイした感想で、操作性は違和感なく楽しめるTPS。加えて迫力が増した『ロスト プラネット』という印象を受けました。
『ロスト プラネット 3』は8月29日発売予定で、価格は6,990円(税込)です。
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