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『Dota 2』の世界大会The International 2014が記録的な賞金総額を積み重ねたニュースも記憶に新しいe-Sports業界。近年はTwitchなどの配信により気軽に観戦も可能となり、海外では一般的な文化のひとつとして認知されていますが、Electronic Sports Leagueの代表Craig Levine氏が、e-Sports業界の現状について言及しています。
ESLでは多くのメインストリームにいるパブリッシャーと議論を重ねてきたと語る同氏。そのなかでは、議論を重ねた全てのパブリッシャーがe-Sports向けタイトルに着目し、ビジネスの機会のひとつとして捉え、e-Sportsに適したタイトルの開発に目を向けていることを説明しています。
しかしながら、Levine氏は現在のe-Sports業界の課題についても言及。前述の「The International」では1000万ドルの賞金をコミュニティのサポートだけで積み重ね、ESLが開催した「ESL One Frankfurt」のような盛況なイベントが行われたことで、各パブリッシャーの注目度が高くなったのではないか、と予測。その上で、一般的なスポーツ選手のようにe-Sports選手にも更に人間性を加え、物語を作る必要がある、と語っています。
ESL One Frankfurt 2014 オフィシャル・アフタームービー
「どのようにプレイヤーのストーリーや軌跡を語るのか。それには物語の語り方やスター選手への注目、そしてそれらのプレイヤーにほんの少し人間性を加えることが必要である。またそれらのストーリーと共に、プレイヤーや対戦相手のことを常に語り続けることも必要である」と伝えています。
一般的にゲームをプレイして楽しむのはゲームそのものの魅力あってこそですが、e-Sportsとなると競技のひとつとなり、楽しみ方も異なってきます。応援をする選手の個性や背景が伝わることで、よりキャッチーな要素が増え、観戦するゲーム自体が好きなゲーマーだけでなく、個々のプレイヤーが活躍する場面を観にくるようなファンも増えるのかもしれません。