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FPSにおいて、使いづらいマウスや信頼性の低いマウスは、正確なAimや射撃が出来なくなるため、死活問題になります。それだけでなく、プレイ中に感じる様々な不快感が元で、楽しめるはずのゲームもストレスが溜まってしまいます。そこで、FPSゲーマー向けと銘打たれた、ロジクールのゲーミングマウス新製品である「G402」を、過去の製品との比較も交えつつレビューします。
■製品スペックと特徴
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従来製品と比べ、シンプルかつスタイリッシュになったG402.見た目とは裏腹に手に馴染む。
「Logicool G402 ウルトラファースト FPS ゲーミングマウス』は、重さが140g(ケーブル含)、ケーブル長は200cmと余裕があります。センサー方式はオプティカルで、240dpiから最大4,000dpiまで対応、最大加速が20G、最大スピードが10.67m/sec。USBのレポートレートは1,000回/secと、ゲーミンググレードのマウスでもトップクラスの性能を誇ります。トラッキングを確実なものにするために、新開発の「高速フュージョン・エンジン」や、32bitのARMプロセッサーを搭載し、プロゲーマーの要求にも確実に答えます。
■手に馴染む本体と、ホールド感が良く手離れの良いサイド
本体の形状は、過去のGシリーズを少しスリムにした印象を受けます。マウス本体のサイズも大きな違いはありませんが、従来の製品と比べると、手に吸い付くように馴染みます。特にマウスのお尻の部分が少し細くなっているため、ユーザーに合わせた様々な持ち方にも対応出来るようになっています。重量も140gと扱いやすい重さで、持ち上げた際には軽く感じました。
マウス全体の素材はパーツごとに異なるものを使用しており、その部位ごとに適切な滑りやすさのものが選定されています。左右クリックボタンと掌に当たる部分は滑りの良いもの、親指側は滑りにくいもの、そして薬指、小指側は、親指側と同じ素材らしきものに切り込みの入った素材が使用されており、適切なホールド感が得られるようになっています。
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マウス底部から斜めにカットが入れられた後部。これに加え表面も削られ、高さが少し抑えられた形になった。
■押しやすくなったボタン類と、ゲーマー向けのグリップ感があるホイール
FPS向けと銘打たれているだけあり、それぞれのボタンの感触とホイールのクリック感にはこだわりが見られます。クリックは少し軽めでありながらも連打がしやすいようになっており、指への負担も軽くなっています。また、DPI調節ボタンやサイドボタンも誤爆をしないような配置されていますが、操作はしやすいままで、ゲーマーとしてはありがたい設計です。また、DPI変更ボタンは押し下げるものから、左クリックの位置から指を左にずらすだけで押せるようになっており、DPIの変更をを頻繁に行うプレイヤーにも重宝されそうです。
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指をずらすだけで押せるようになったDPI変更ボタン。ホイールもサイドまで同一の素材になった。
ホイールも高速スクロールホイールから、かなりクリック感のある、グリップ感が高いホイールに変更されていて、確実に1つ1つ回していけるように変わっています。 ホイールクリックは今までのホイールから考えても、かなり硬めの印象。また、ホイールの変更に併せてチルトも廃止されました。1つ残念な点があるとすれば、一時的にDPIを変更するDPIシフトボタンが親指の先に配置されていて、手の大きい筆者でも深めにマウスを持たないとボタンが押せなかったため、特に浅い持ち方をするユーザーにとっては、押しながらの精密な操作は少し難しいかもしれません。
■扱いやすくなったケーブル、根元はゲーマーの要望を反映
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大幅に強化されたケーブルの根元部分。弱いとされていた部分にも対策が施され、よりゲーマー向けに。
ケーブルは従来製品とは異なり、マウスの外側からではなく、少し内側から出るように設計 されています。根元部分は強化されているため、ケーブルが根元からちぎれてしまうなどのトラブルも発生しにくくなったように見えます。また、 布被覆のケーブルから、一般的なビニール被覆のケーブルになりました。本製品で採用されているものは癖が付けやすく、ケーブルを上向き、下向きのどちらにしたままでもゲームがプレイできたため、コードホルダーを使用するプレイヤーにも使いやすくなったのではないでしょうか。
■光るロゴ、新開発の「高速フュージョン・エンジン」をLGSで制御
本製品は、なんと 本体にあるGシリーズのロゴが光ります。しかも、ただ光るだけではなく、ゆっくりと息をするように光ったり消えたりする「ブリージング効果」のON/OFF、輝度や効果の強さも、Logicool Gaming Software(LGS)から設定が可能です。気分を高めたいときにはブリージング効果を強めで光らせて、集中したい時にはOFFにするなどの使い分けも出来そうです。また、DPI調節のインジケーターもOFFにすることが出来るため、プレイヤーの好みに近づけやすくなりました。
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果たして使いどころがあるかはわかりませんが、高速フュージョン・エンジンのON/OFFも可能です。OFFにすると通常のオプティカルとして動作しますが、使用した限りではOFFにするメリットが見えませんでした。しかし、設定ページではどれだけのスピードが出ているかを、現在値、最大値の両方を数値で見ることが出来るため、腕に自信のあるプレイヤーであれば、オプティカルの限界を見ることが出来るかもしれません。筆者も必死にマウスを振ってみましたが、高速フュージョン・エンジンのスペック上の限界である10.67m/secにはどうやっても到達出来そうになく、かなりスペックにマージンがあるように見えました。
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LGSのライトの設定ページ。G402で光る部分は一通りここから制御することが出来る。
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上部のメーターはリニアに動くのだが、下のバーに関してはリニアに動くわけではないため、何を指しているのかは不明。
■FPSにも日常作業にも使いやすい、1ピース構造のボディからの脱却
長時間FPSゲームをプレイし、ウェブサイトの閲覧など日常的な操作を一通り行った上での使用感は、やはり手へのフィット感、クリックの軽さが強く印象に残りました。シングルショットで連射を行うなどの動作も行いましたが、クリックが軽く、戻りも早いため連射がしやすく、ソールも適度に止まるため、快適にプレイできます。。筆者自身はDPIを変更しないプレイスタイルで、DPIシフトボタンやDPI変更ボタンなどは普段は使用しないものの、不意に触ってしまうような事もないため、誤爆の心配はほとんどありません。
従来製品と比較すると、一回り小さいと感じますが、フィット感、ホールド感は従来製品よりも良い印象です。また、従来のボディが1ピースで作られているわけではないため、クリックが軽く反応する範囲もかなり広く、つかみ持ち、かぶせ持ちのどちらのスタイルでも合うように思います。
■高いポテンシャルを秘めたエントリーモデル
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MX518から進化を遂げてきたGシリーズですが、今回そのシリーズに仲間入りした「G402」は、全く新しいGシリーズの幕開けと言っても過言ではありません。今まで数多くのマウスをリリースしてきたLogicool。過去の製品では、手汗対策の表面加工で指が痛くなってしまったり、高速スクロールホイール本体の重さ、そしてクリック感の軽さが原因でホイールの誤爆が発生したりと、メリットとデメリットが表裏一体になりがちでしたが、「G402」はそういったユーザー側の不満を一気に解消した製品だと感じました。
筆者自身、マウスにいくつか不満を抱え、Gシリーズをはじめとするゲーミングマウスの数々を使用し、、カスタマイズを試していた時期もありましたが、最終的にはオーソドックスなものに落ち着いていました。しかし、G402は今までと違って、あえてシンプルな形で余計な機能を付加しないことで、持ちやすい、使いやすいといったマウスの本来あるべき姿に性能の高いパーツを組み合わせるという、原点に立ち返ったように思います。
ロジクールの「G402」は、2014年8月8日より販売開始されており、価格はオープンプライス。ロジクール オンラインストアでの販売価格は5,980円(税抜)となります。