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『Call of Duty: Black Ops II』などの未来の戦争を描いたゲームを分析することで、現実社会の未来の戦争に備えることができるとして、アメリカで研究が始まっているようです。
ワシントン・ポスト紙が報じたところによると、米シンクタンクAtlantic Councilの研究員Steven Grundman氏は、家でくつろいでいる時に隣で息子がプレイしている『CoD: BO II』を見て、これらを未来の戦争を予測する材料にできるのではないかと思い立ったそうです。同氏は『CoD: BO II』は2025年の戦争を現実的に捉えており、未来の戦争がどのように展開するのかという点に対し、「アーティストの見方は、説得力があり、核心を突いていた」と述べています。Grundman氏はこの着想を得てすぐに『CoD: BO』のディレクター兼脚本家のDave Anthony氏に連絡し、Anthony氏はAtlantic Counsilの特別研究員に就任しました。
Atlantic Councilでは10月1日に、Anthony氏も登壇する「The Art of Future Warfare」というイベントを開催する予定です。このイベントでは、Anthony氏が執筆したアメリカ国内でのテロを想定したプロットにより、戦争の将来と防衛について議論を行うようです。
この議論が実際の政策に反映されていくかはまだわかりませんが、戦争を描いたゲームからリスクを洗い出し、国家安全保障に役立てようとするのは、世界一の軍事国家のアメリカならではと言えるかもしれません。