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任天堂とDeNA共同記者会見レポ―「任天堂のプラットフォームを再定義していく」

任天堂とディー・エヌ・エーは17日、緊急の記者会見を行い、スマートデバイス向けのゲームの提供や会員制サービスを共同で開発することで資本業務提携を行うと発表しました。会見には任天堂・岩田聡社長とディー・エヌ・エー・守安功社長兼CEOが出席しました。

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任天堂とディー・エヌ・エーは17日、緊急の記者会見を行い、スマートデバイス向けのゲームの提供や会員制サービスを共同で開発することで資本業務提携を行うと発表しました。会見には任天堂・岩田聡社長とディー・エヌ・エー・守安功社長兼CEOが出席しました。

業務提携では、任天堂のIPを用いたスマートデバイス向けのゲームを共同で開発・運営。グローバルに展開します。また、クラブニンテンドーに代わる、複数デバイスに対応した新しい会員制サービスを2015年秋に向けて共同開発を行います。

併せて資本提携を行い、両社がそれぞれ保有する自社株式を220億円ずつ取得。これにより、任天堂はディー・エヌ・エーの第2位株主として10.0%を行い保有することになります。また、ディー・エヌ・エーは任天堂の第10位株主として、1.24%を保有します。



■強みを補完するパートナー

会見に出席した岩田氏は2010年6月に最初に守安氏と会い、「情熱を持って何度も任天堂との提携を打診していただいた」と振り返り、任天堂としてもスマートデバイスにおいて任天堂IPを展開するために、お互いの強みを補完できるベストなパートナーとして認識するに至ったと振り返りました。

提携の背景として、ゲーム専用機のビジネスの行き詰まりがあるのではないかという疑問に対しては、ニンテンドー3DSで半年間で6タイトルのミリオンセラーが飛び出した事を引き合いに「スマートデバイスの普及で専用機の普及は難しくなっているが、ビジネスモデルは有効に機能している」とコメント。一方で、任天堂の強みは長年積み重ねてきたソフトやキャラクターのIPにあると指摘し、IPの特性に合わせて最適な手段で任天堂IPに触れる人口を最大化し、ゲーム人口を増やしていくことが戦略的な目標になっていると説明しました。実際にスマートデバイス向けのゲーム以外にも、映像コンテンツ化やキャラクター商品化を進めているとしました。



同時に、「スマートデバイスにおいて任天堂IPの価値の最大化するための任天堂なりの答えが出せた」とコメント。その一つとして"同じゲームを異なるデバイスで提供しない"という考え方を披露。同じゲームを異なる操作性のデバイスで提供しても、最高の体験を届ける事は難しくなります。多くの人に届ける、という事は叶いますが、最高ではない体験をより多くの人に届けるという悪循環が生まれかねません。また、価格帯も大きく異なります。「専用機とスマートデバイスのゲームは似て非なるもの、という結論を導くのに時間がかかってしまった」と岩田氏は振り返りました。

その上で岩田氏は「任天堂はテレビのない125年前に創業し、テレビという新しいデバイスを活用することで成長してきた」と振り返り、今日、圧倒的多数のユーザーに利用されている新しいデバイスであるスマートデバイスを活用しない理由はないと述べました。

ディー・エヌ・エーというパートナーを必要とした理由については、「スマートデバイスのゲームは楽に儲かると認識されている事もあるが、甘い市場ではありません。やる以上は勝者の一員にならなければ意味がなく、絶対の勝算を持って臨みたいと考えた」とコメント。その上で、スマートデバイスのゲームはサービス運営という側面も強く、運営、データ分析、ゲーム改善などをスピード感もって行えるパートナーが重要になったとの考えを示しました。実際の役割分担では、任天堂がフロントエンドを開発し、ディー・エヌ・エーがサーバーサイドや運営面を行う事が想定されるとのこと。

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  • スパくんのお友達 2015-03-24 3:41:16
    任天堂に決定的に欠けてるのは、先を見据える視点なんだよね。
    やることがいつだって5年遅い。
    まあ、ライトユーザーはそこに安心感を覚えるんだろうけど。

    ソニーもMSも、それぞれの観点からネットやソーシャルメディア、コンテンツビジネスの多面、多層化と2世代も前から向き合って来たのに、
    任天堂だけが嫌じゃ嫌じゃとダダこねて、まともに向き合って来なかった。

    その結果が、下地もノウハウも無く、ポリシーも貫けず、儲けさえ出れば良いファンドや株主の意向に何も言い返せず、
    悪徳紛いの怪しい会社と組むしか無くなった現状だからね。

    今頃になってソーシャルメディアと向き合いますだなんて、任天堂社員とそのファン以外には失笑しか浮かばないよ。
    1 Good
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  • スパくんのお友達 2015-03-18 5:12:02
    >>29
    Valveと任天堂とじゃ、出してるタイトル数が違いすぎるだろう・・・。

    まぁ随一は言い過ぎたかもしれんけど、
    それでも任天堂ほど丁寧な作りを心がけてるメーカーはそうそう無いだろ。
    少なくとも日本国内じゃ間違いなく圧倒的に一番。

    あくまで俺の印象だけど、
    任天堂アンチになるのは多くのゲーマーが通る道だと思う。
    で、色々遊んだ上で改めて任天堂作品を遊ぶと、そのクオリティの高さに驚く。

    とは言え俺の任天堂に対する評価の高さもソフトメーカーとしてであって、
    ハードメーカーとしてはここ数年は本当に駄目だと思う。
    10 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-03-18 2:42:25
    随一とか世間しらずやのう…
    作りの丁寧さならValveの方が上だよ
    10 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-03-18 2:26:56
    >>19
    任天堂は今でも良質なタイトルを出してるぞ?
    遊んでみればわかるけど、作りの丁寧さはゲーム業界でも随一だよ。

    ただ、丁寧に作った面白いゲームを出すだけでは、駄目な時代になってしまったんだよね。
    だから、思い切って路線を変更したのは良い事だと思うよ。
    それが上手くいくかどうかは、後になってみないと分からないけど。

    ゲーム専用機という存在自体がジリ貧なのは目に見えてるから、
    任天堂はハードは携帯機に絞って、基本的にソフト屋になった方が良いとは思う。
    2 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-03-18 1:13:04
    マリオが無料アプリになる日が来るとは これも時代かね
    まぁソフト買ってまでってほどじゃない俺からしたら嬉しいけどファン心理としてはどうなの
    そろそろいわっちに愛想つかすファンも多そうだけど
    0 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-03-18 1:05:25
    プラットフォームの再定義っていうくらいなら、どうせならスマホ事業そのものに思い切って参入しちゃったほうがよかったような
    スマホ本体から通信事業、ソフト開発まで全部任天堂がパブリッシュして運営する。それこそポケモンPhoneというやつですよ。おれたちが観たかったのはそういうかっこいい任天堂だよ
    ポケPhoneがでたらみんな子供に買い与えると思うなぁ。任天堂なら信頼できるし。もちろん大人向けポケフォンもあってめちゃくちゃスマートなの
    石橋を叩いてわたるじゃないけどさ、試験的にDeNAと手を組んだ感が否めない。それで売れなかったらいつでも手を切ってブランドを維持できるように準備してるようにしか見えないんだわ
    中途半端に提携して中途半端な課金ゲーム作ってうまくいくかどうか今から見物ではあるけどね
    1 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-03-17 23:01:10
    スマホゲーだって面白いものはある。
    あるが任天堂に求められてるのはそこじゃない
    15 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-03-17 22:41:00
    任天堂は存在感無いけどdena組んだらイメージまでダウンしそう
    16 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2015-03-17 22:16:41
    かりに任天堂がFPSとかMMOみたいな路線とったとしても
    STEAMでの激安売りとか基本無料アイテム課金化は免れなかった
    デショ
    3 Good
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  • スパくんのお友達 2015-03-17 21:15:54
    だいたいの日本人は元任天堂ファンだからね
    俺も64までは夢中で任天堂を追いかけてたよ
    今度こそは、今度こそはゲーマーの方を向いてくれると何度も期待したが
    もういくところまでいってしまってたな
    本当に悲しい
    19 Good
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