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1999年にサービスが開始され、今なお続く老舗MMORPG『EverQuest』。開発/運営元のDaybreak Game Company(旧 SOE)は、ファンが運営する本作のエミュレートサーバー「Project 1999」と正式に契約を締結し、非営利活動として認めると発表しました。
「Project 1999」は『EverQuest』の第1弾拡張パック「The Ruins of Kunark」までを再現するエミュレートサーバー。サービス初期の本作を楽しめるサーバーとして、ファンの間で密かに親しまれていました。
今回の発表は、Daybreakと「Project 1999」がそれぞれのサイト上で行ったもの。発表では、契約締結で運営ガイドラインが確立され、「Project 1999」が法的な影響を受けずにゲームを更新し続けることができると伝えています。
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また、今回の契約締結を受けて公式サービスを予定している新たなプログレッションサーバーとの競合を避けるために、「Project 1999」で予定していた拡張パック第2弾「The Scars of Velious」の実装を8月まで延長するとのことです。
エミュレーションプロジェクトの正式承認は、ゲーム業界で非常にユニークな出来事。元来エミュレートサーバーは海賊行為として公に認められるものではなく、2012年にはNC SoftのMMORPG『Aion』のエミュレートサーバーの運営者が摘発されています。
一方で北米では昨今、EFFによる「終了したオンラインゲームの権利を開放すべきだ」という主張を基に論争を生んでおり、今回の決定はそうした論争に一石を投じるかもしれません。