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東京ゲームショウの会場では「人類復活300名」計画と題し、来場者が「労働・闘争・繁栄」の3つを行って町の維持・発展支援しつつ、期間内に300人の人類を復活を目指します。試遊体験前には「労働報告カード」が配られ、そこに書かれた様々な労働に挑戦していくと自由度の高い本作でも目的を見失わずにプレイすることができました。
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「労働報告カード」には次の4つの項目が書かれています。「基本」の項目では他のプレイヤーとコミュニケーションをとったり、服装を着替えるといった操作の基本。「労働」の項目はバスで近くの島まで移動し、様々なツールを使用して資源を採掘したり、労働結果を労働監査局に報告することで町への貢献度が上がりそれに応じて配給券が配布されるもの。
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「闘争」は怪獣であるイズベルグとの戦いに関する項目で、町と人民を守るためにロケットランチャーを撃ったり、壊れている建物を修理するなどがあります。「繁栄」の項目は町の拡大を主としたもので、町の施設運営に必要不可欠な電力を生み出す人力発電機に乗ったり、万能工作台で新しい施設の建設、ペンキで施設の色をかえるなど。これらを行いプレイ後に提出することで、特別配給としてオリジナルステッカーを手に入れることができます。
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プレイしてまず感じるのは、レトロ感漂う独特の雰囲気です。フィールドはオブジェクトが少なくシンプルで一見広大に見えますが、実は移動できるエリアは限られており不思議な閉塞感によってヴェールに包まれているような感覚がありました。また、設定や美術デザインは冷戦時の社会主義国家をモチーフとしているので、ひたすら黙々と労働に従事する姿はまさに社会の歯車になった気分。最初は戸惑いましたが、やることに慣れてくると単純作業が気持ちよくなり、コツコツと町の発展に従事してしまいます。
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本作はマルチプレイヤーゲームですがお互いアクション時にしか姿を見ることがでけいない緩やかなつながりとなっているので、競争意識というより共同意識を強く感じました。仲間が作業中に応援したり一緒にバスに乗って仕事場に運ばれる姿には、不思議な連帯感を思わせます。
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なんとも言えない不思議な温かみと支配に満ちた世界で、ごく自然に社会の歯車になれる本作。さぁ、あなたも町に取り込まれて労働に従事してみませんか。
記事提供元: インサイド