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2016年2月26日に発売予定の、ロジクールのゲーミングキーボード「G810 RGB メカニカル ゲーミング キーボード」。マクロキーやファセットキーキャップなどを一切排したオーソドックスなデザインのゲーミングキーボードで、パフォーマンスに特化した製品である本製品のレビューをお届けします。
■姉妹機と遜色のない指先の感触
本製品には姉妹機と同様、スイッチ部にはRomer-Gメカニカルキーを搭載。浅いアクチュエーションポイントや小気味よい打鍵感に加え、従来のメカニカルキーと比較すると音が静かという特徴があり、もちろんそれは本機でも変わらず。ただしキートップはファセットキーキャップが用意されておらず、より一般的なキーボードに近く手の動かし方も大きく変わらないため、Gキーなどの独自機能を理由に移行を悩んでいたユーザーにはおすすめできるポイントです。
G910、G310とRomer-Gキーの搭載されたGシリーズをレビューしてきた筆者としては、WASDキーなどのファセットキーキャップはなくても良いかなという印象はありましたが、スペースキーに関しては姉妹機と比較すると明らかに指や手首への負担が大きいため、交換用キートップの販売でも良いから使えるようにして欲しいと思うところです。ジャンルを問わずスペースキーの使用率は高いため、同じ意見を持つユーザーは多いかもしれません。姉妹機を使用したことがないのであれば、全く違和感なくGシリーズの良さに入り込めるでしょう。
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■大きめのキートップは注意が必要もやっぱり押しやすい
全体的にコンパクトにまとめられていますが、キートップが少し大きく(実測12mm)タイピングも楽々。キーの高さ自体は少し高めですが、全く気になりません。毎回Gシリーズのキーボードのレビューで書いていますが、もちろんキートップの端を押下してもスムースに押し下げることができます。
コンパクトならではの注意点としては、外枠が狭いため、スペースキーなどの下に指を置いておくスペースもほとんどないことと、数字キーとファンクションキーの間が狭いため、プレイに熱中している時には誤入力に注意が必要というぐらいでしょう。
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■インジケーターは中央寄り、独自キーは右側にひとまとめ
CapsLockやScrollLockなどのインジケーターは、ちょうどF9~F11キーの真上にそれぞれ配置されています。一般的なキーボードではテンキーの上などに配置されていますが、使用してみた感じではこの位置でも全く違和感はなく、確認もしやすいと感じました。もっときっちりと確認したい、というユーザーはインジケーターの発光色を別の色に変更するのも一つの手だなという印象です。
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■ファンクションキーはプログラマブル
F1~F12キーのファンクションキーは、Logicool Gaming Software(LGS)でプログラマブルになっています。一部Fキーを使わないという設定を許容できるのであれば、別の機能やマクロなどを割り当てることが可能です。もちろん自分でマクロを組んだり、プログラム済みの各種機能を割り当てたりすることもできます。
■ゲームモードキー、バックライトスイッチを搭載
PrintScreenキーの上部にあるゲームモードキーを押すことで、ゲームモードがONになり、指定したキーが無効になります。初期状態ではWindowsキーとアプリケーションキーが無効になりますが、LGSで任意のキー(ただしメディアキーを含む独自ボタン以外)を無効にすることができます。ユーザーによって使用するしないが分かれるであろう、メディアキーやクリック感のないボリュームダイヤルなども無効化できるよう、LGSがアップデートされることを期待したいところです。
バックライトスイッチは名前の通りバックライトを一斉にON/OFFするスイッチ。LGS側でもボタン1個単位で発光色の選択などができますが、一時的に席を離れる際に使うのも良さそうです。このバックライトスイッチ自体の発光もLGSで制御することができるのは好印象です。
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■発光は姉妹機と遜色なし、パターンも各種搭載
本製品の発光はG910、G310と同等の1677万色に加え、発光パターンも各種備えています。ブリージングや星、色の波など姉妹機と全く違わない機能が搭載されているため、とりあえず派手に光って目立ちたい人にも安心です。
■裏面も側面も頑丈そうな安心の設計
本製品の裏面は、従来のキーボードとは比較にならないぐらいの滑りにくさが印象に残るゴム足を5つ装備。マウスパッドの上に置いても全く滑らないため、流石に驚きました。チルト機構は4°と8°という刻印があるように、最大3段階でチルトを調整可能。ケーブルの根元はかなり太めにゴムで保護されており、ケーブルも編組の布被覆で断線の心配も少なめです。
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■気付けばロジクールらしくない製品デザインだったG810
最後の最後で気付きましたが、本製品には裏面のG810という製品名以外、ロジクールカラーである青が全くと言っていいほど使用されていません。実質的なほぼ黒1色で仕上げられています。バックライトを消してしまえば、黒のキーボードに薄めのグレーで刻印が入ったようなキーボードにしか見えないぐらいのシックなデザインです。ロジクールの「余分なデザイン」にブランドカラーが含まれていたのかはわかりませんが、何か別の開発意図があるのでしょうか。
■シンプルイズザベストを体現した製品であることは間違いない
オーソドックスなデザインの108キー日本語キーボード、さらにRomer-Gキーで高速入力が可能で指への負担が少ないとなれば、まさに理想と言わざるを得ません。また、パームレストなどの可動部が少ないため、故障原因となる部分が少ないというのもユーザーにとっては嬉しい部分。ゲーミングキーボード全般に言えることですが、お値段が高め(税抜20,750円)なのが多少緩和されていれば、導入しやすさも含め、非常に良い製品になるのではないかなと思います。
ユーザーにより不満点は大小様々ではありますが、筆者としてはゲームをプレイしていても、本原稿を一気に書き上げていてもストレスフリーだったため、「買い」な製品だなと感じています。
「ロジクール G810 RGB メカニカル ゲーミング キーボード」は、2月26日に20,750円(税抜)で発売予定です。