
「桜が咲く頃」を目処とした『リーグ・オブ・レジェンド(League of Legends)』日本展開のアナウンスに続き、いよいよ日本の『LoL』プロシーンも本格的な動きを見せ始めた2016年春。世界大会や海外リーグを観戦してきたユーザーにとっては、「http://jp.lolesports.com」が始動したことも大きな注目ポイントだったと言えるでしょう。国内ユーザーに向けて待望のイニシエートを仕掛けたライアットゲームズは、去る4月10日、代々木体育館で過去最大規模の公式大会「LJL 2016 Spring Split Final」を開催。日本のe-Sportsカルチャーに新たな歴史を刻み、今後の展望を広く見せつけました。


春季リーグで10勝0敗という凄まじい記録を打ち立てた「DetonatioN FocusMe(DFM)」、シーズン中にも更なる進化を見せ続けてきた「Rampage(RPG)」が激突したこの春季最終戦。見渡せるほどに広がった巨大な会場と大勢の観客を前にしながらも、強豪DFMは当然かのごとく、BO5第1戦目を「15キル/2デス/総ゴールド差16.1K」という結果で制します。開始17分の段階でCeros選手のマルチキルが炸裂し、DFMはそのまま“エース”をゲット。止めどない猛火力のADC Zerost選手、序盤から敵を翻弄したジャングラーCatch選手の活躍も、DFMの王者たる所以を語るに十分過ぎるものとなりました。

続く第2戦、開始4分20秒にRPGのサポートTei選手がボットレーンから姿を消したところで、この決戦にひとつの波が起きます。虎視眈々とミッドギャンクを狙うDFMジャングラーCatch選手に対し、Tei選手、Paz選手は完璧なカウンターを展開。3対2の状況を作り出し、Ceros選手からファースブラッドを奪取します。しかしながら、RPGが拾った総キル数はこの1つのみ。その後、DFMは巧みな試合展開でゴールド差16Kを作り出し、連勝を達成します。RPGにとっては文字通りの一矢の報いとなったものの、彼らのチームプレイは試合を応援するサポーター達の心に響くものになったことでしょう。

早くも王手をかけ、eyes&Revolのおなじみ実況解説コンビも驚嘆するほどの勢いを見せてきたDFM。第3戦4分でファーストブラッドを奪われながらもその後3キルを収めて試合を掌握し、「27キル/5デス/総ゴールド差17K」という成績でRPGを完封。「LJL 2016 Spring Split」優勝チームとして君臨します。これによりDFMは、メキシコで開催される「International Wildcard Invitational(IWCI)」への切符を獲得しました。

DFMがIWCおよびIWCIに出場するのは二度目。国内リーグで完膚なきまでに他チームを圧倒してきた彼らに求められるのは、IWCIでの勝利、そして大規模世界大会「Mid-Season Invitational」へ駒を進めることでしょう。「Ceros VS Faker」「Zerost VS Rekkles」といった対戦カードの実現は、日本のe-Sportsというショウにおいて求められるべき夢です。二部リーグ「LJL CS」での不祥事から滲み出た悪印象を払拭し、e-Sports文化の成長を国内外に見せつけるためにも、DFMメンバー達の両肩には大きな期待がかかります。


国内プロシーンで“常勝無敗”を体現した彼らがサポーターの声に応え、これまで『LoL』プレイヤーが観戦してきた中韓欧米の強豪と肩を並べたとき、『リーグ・オブ・レジェンド』の日本展開は真に達成すると言っても過言ではないかもしれません。トルコ、CIS(独立国家共同体)、オセアニア、ブラジル、ラテンアメリカ、東南アジアの各国代表の猛者達を相手にDFMがその実力を見せつける世界規模大会「IWCI」は、4月16日より開催します。
なお、Game*Sparkでは、本大会のフォトレポート記事も掲載しています。
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