セガが海外向けにSteamにて発売中の『Mega Drive & Genesis Classics Hub』では、収録タイトルの“カスタムロム”の共有がSteamワークショップにて可能な、非常にユニークな試みが行われています。しかし、そのワークショップで大量削除が行われてしまったようです。
『Mega Drive & Genesis Classics Hub』はオフィシャルのメガドライブエミュレーターを搭載した仮想コンソール。DLCの形で英語版ながら数々のメガドライブの名作が配信されています。今回大量削除が起こったのは同タイトルのSteamワークショップ。セガは『Mega Drive & Genesis Classics Hub』において、収録タイトルについて、ユーザー独自に内容を改変した“カスタムロム”の、Steamワークショップを通じての投稿・共有を認めており、様々な内容の“カスタムロム”が公開されていました。
なお『Mega Drive & Genesis Classics Hub』で利用が可能な“カスタムロム”は、カートリッジ部分のロムデータをユーザーが独自に解析し、直接改変しているもの。この方法では直接ゲームデータを変更できるということもあり、Modによる改変とも異なる、個性あふれる作品をワークショップで見ることができます。
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初代『ソニック』にてスーパーソニックを使用可能にする“カスタムロム”
この大変ユニークな試みについて、同機能が実装された際に、海外ニュースサイトPCGamerを通じて、セガヨーロッパの配信ディレクターJames Schal氏は「偉大な改造ロムの制作者にその創造性を披露する機会を与えたかった」と語っています。
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『ベアナックル 2』においてソニックと初音ミクが使用可能となり、敵の一部がソニックのキャラクターになるロム
削除されたものの中には、利用規約に違反する、第三者の著作権に関わるものはもちろんありますが、ソニックシリーズ新作『Sonic Mania』にも関わるインディー開発者“Stealth”氏作成の大型Mod「Sonic 1 Megamix」や、各ゲームの難易度をマイルドなものへと変更するだけの「Chill Edition」なども含まれていたようです。
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「Sonic 1 Megamix」
利用規約に違反する“カスタムロム”以外にこの削除が起こった理由は不明ですが、「Chill Edition」を手掛けるModder“AJ Ryan”氏に対するValveからの返答によれば「Steamの利用規約」に違反しているためとされています。「Chill Edition」についてはその後殆どが復旧されている模様です。
@HCStealth Support won't help. Here's what I was sent when I asked about my mods being banned. Others got the same canned reply. pic.twitter.com/goAL7TGlNG
— AJ Ryan (@ONLYUSEmeFEET) 2016年10月25日