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2017年秋に発売が予定されているポリフォニー・デジタル開発・SIE発売のPlayStation 4向けドライビングシミュレーター『グランツーリスモSPORT』。米ロサンゼルスで開催されてる世界最大のビデオゲーム見本市E3会場にて、本作のプロデューサーを務める
まず、山内氏は『グランツーリスモSPORT』の開発進行状況を報告。2017年秋の発売に向け、現在は最終ステージであるリファインメント(洗練)のプロセスであることが明言されました。このようにリファインメントまでじっくりと作り上げるのは、初代『グランツーリスモ』以来になるのだそうです。
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4K・60fps・HDR・ワイドカラ―・VRのすべてに対応した世界初のタイトルであるという本作。HDRの開発には4年の歳月が費やされ、山内氏が『グランツーリスモ』シリーズの魂だという「光の表現」が追求されています。オプションですべてのHDR対応テレビに合わせた調整が可能で、将来的に発売されるであろうさらにハイスペックなHDR対応テレビにも合わせることの可能に。
『グランツーリスモ』シリーズの開発で用いられているBest Car Physucs Engineで、「リアリティ」「運転性」「アクセシビリティ」の3つを高い次元で両立させたのはシリーズでは初であると語る山内氏。日常的に車を運転した経験のあるプレイヤーが、ゲームでは上手く走らせられないといったことが起こらないようになっているのだそうです。
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また、ゲームコンテンツについての説明で、山内氏は『グランツーリスモ』シリーズと他のドライブゲームの違いは「クオリティ」だと述べました。本作には、トラックは15のロケーションと27のレイアウトを用意しており、天候も細かく変えることができます。リリース時の収録車数は140台を予定。車の3Dデータはすべて今作のために作り直されており、ここまで正確なデータを上回るのは自動車メーカーがプロダクションで使うCADデータくらいであり、今作のモデルは今後10年にわたり輝き続けるだろうと山内氏は述べました。
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これまでのシリーズで最もフィーチャーを収録しているという今作は、おなじみのモードに加え、新しいモードも追加。オンラインだけでなく、オフラインのシングルプレイモードも145のキャンペーンが収録されるのだそうです。SPORTモードには、FIA(国際自動車連盟)と『グランツーリスモ』による、国別対抗戦の「National Cup」とメーカー別対抗戦となる「Manufacturer Fan Cup」の2種類のカップが用意されていると発表されました。
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モータースポーツのあるべき姿を想像して開発したという『グランツーリスモSPORT』。オリンピックのように生涯をかけて挑むスポーツと、ランニングなど人生を豊かにする身近なスポーツの2種類の「SPORT」が、今作には込められているのだと山内氏は語り、記者会見は終了しました。
PS VRとPS4 Proの4K&HDRにも対応した『グランツーリスモSPORT』は、PlayStation 4を対象に2017年秋発売予定です。