!注意!本記事にネタバレを含む記述はありませんが、『ドラクエXI』の両機種バージョンをプレイして、その違いを見つけたい人は閲覧をご注意ください。
この夏、日本全国を熱狂の渦に巻き込んいる国民的RPG『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』は、据え置き機のPS4と携帯機のニンテンドー3DSの2機種で制作された事もあり、バージョンによって大きな違いがあります。
筆者は、それらの違いを楽しもうと思い切って両機種同時プレイを敢行。すると、PS4版と3DS版の3Dモードに公式サイトでは紹介されていない細かな違いがある事に気づきました。本稿ではそれを7つの項目に分けて紹介します。
◆フィールド
最初に気づいたのは、ダンジョンや街などを含むフィールドの構成がバージョンによって異なる点です。3DS版は、PS4版と比較して、気軽にプレイできるようにフィールドの一部が簡略化されており、スムーズにゲームが進められるようになっていました。また、3DS版には、馬を呼び寄せる、PS4版の「馬呼びの鐘」はなく、フィールド上に存在する馬に話しかける事によって乗馬できます。加えて、NPCや宝箱、女神像の位置も異なるため、片方のバージョンをクリアしたとしても、もう一度探索する必要があるのです。
◆ストーリーシーンの演出
ストーリーシーンにおいてもPS4版と3DS版では大きく異なります。例えば、PS4版では、壮大な景色が映るシーンにおいて美麗なグラフィックを強調させるためか、シーンの時間が長めになっています。逆に、3DS版は、どのシーンにおいてもスピーディーに展開されるようになっているようです。また、キャラクターのポーズや台詞、ストーリー展開の一部、カメラワークも異なっており、それぞれのバージョンに合わせて演出が行われている事がわかりました。
◆キャラクターの感情表現
PS4版と3DS版によってキャラクターの感情表現が大きく異なりました。あるシーンにおいて、とあるキャラクターの表情が3DS版では笑顔なのに、PS4版ではやや控えめの表情だったり、あるキャラクターがボディランゲージを行うシーンでは、3DS版と異なりPS4版ではそれを行わなかったりしました。
筆者の主観ではありますが、3DS版の方がわかりやすい感情表現が多い印象を受けました。この事からPS4版は、キャラクターの小さな感情の動きや、その時に漂う雰囲気、音楽・カメラワーク等の演出を読み取って、物語の理解を深める作りになっており、逆に3DS版では、携帯ゲーム機の小さな画面でもわかるように感情表現や演出に一部変更が加えられているようです。
◆行ける場所と行けない場所
3DS版は、PS4版と比較して、中に入る事ができる井戸が多くあります。ただ、PS4版はジャンプアクションを駆使すると行ける場所があり、街などのフィールドを調べる時間が圧倒的に長いです。これは、どっしりと腰を据えてプレイできるPS4版ならではの要素と言えるのではないでしょうか。
◆パーティメンバーの表示
3DS版では、移動中に主人公以外のパーティメンバーが表示されるのですが、PS4版では表示されません。従来の『ドラゴンクエスト』シリーズをプレイしている人からすれば、PS4版はやや物足りなさを感じるかもしれませんね。
◆起きる時間帯の種類
PS4版では、キャンプや宿屋で休憩を取る時、起きる時間帯を「朝」「昼」「夕方」「夜」の4種類から選ぶことが出来るのですが、3DS版では「朝」「夜」の2種類になっています。細かな時間帯に合わせてフィールドの雰囲気が変化するPS4版ならではの要素です。
◆NPCのビジュアル
NPCの姿がPS4版と3DS版によって全く異なります。例えば、PS4版では若者だったNPCが3DS版では中年だったり、ある街の住人達の服装がPS4版と3DS版で異なったりしました。
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両機種同時プレイを行っていると、バージョンによって微妙に異なる部分を見つけるのがとても楽しくなりました。前述した通り、PS4版はどっしりと腰を据えてプレイできるように工夫が凝らされており、3DS版では外出先や移動中でも気軽に楽しめるよう作り込まれています。それぞれに一長一短があり、どちらもプレイする価値があります。今のバージョンをクリアしたら、ぜひ別のバージョンをプレイしてみてください。