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Game*Sparkライターと編集部が独断で選ぶ、「Steamセールのマストバイ」。第3弾となる本記事では、Deep Silver Volition(当時Volition)開発のスペースコンバットシミュレーター『FreeSpace 2』をご紹介します。
同作は、宇宙戦闘機や爆撃機のパイロットとなり、各々に異なるシチュエーションと目標の様々なミッションをクリアしていく、宇宙戦闘機シミュレーター。今日では『セインツロウ』や『エージェンツ オブ メイヘム』で知られるDeep Silver Volitionが手がけた、1980年台から90年代にかけて大きく人気となったジャンルのタイトルです。
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本作のゲーム的な特徴としては、その1999年当時としては素晴らしい没入感と演出、謎が謎を呼ぶ、絶望的な戦況を戦いぬくストーリーなどが挙げられます。ゲームバランスとしては、“シミュレーター”とされるだけあって非常に硬派。プレイヤーが特殊な機体に乗っているわけでもなければ、超能力があるわけでもない中で、ともすれば自機よりも高性能な敵機と相まみえていくことになります。また、分隊員や他部隊への指示がミッション攻略に大きく関わることも。マルチプレイやミッションエディタも搭載されており、プレイバリューも十分です。
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当時、ファンだけでなく、ジャンル全体として非常に高い評価を得た本作ですが、残念なことに発売された1999年には既に本ジャンルは下火。セールスにはさして恵まれなかった上、本来3部作として予定されていたタイトルが、本作発売後のInterplayの倒産やVolitionのTHQへの買収などを経て未発表となり、そのストーリーは大きな謎を残した形で終了の憂き目に……。
そんな本作だけにファンからの根強い続編要望もひとしお。しかしながら、商業ジャンルとして非オープンワールドのミッションクリア型のタイトルは下火となってしまっているのと、当時のスタッフの大半は既にVolitionから離れていることもあってか、続編の実現性は今日でも微妙な所です。しかしながら現Volitionも同作に根強いファンが多いのを知っているのか、『セインツロウ』シリーズ作中で「Freespace 3」に関する、一瞬だけ表示されるお遊びメッセージを仕込んでいたりもします。
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また、本作は2002年にエンジンがオープンソース化。その後有志によって15年間以上改良が進められており、グラフィックやModの拡張性を中心に大幅にパワーアップした互換エンジンと、互換エンジンに対応した本編データの拡張Modがリリースされています。
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また、2017年11月末以降にテスト版としてリリースされた互換エンジンは、遂に2バイト文字を含むマルチランゲージに対応しました。実は本作、16年前のエンジンオープンソース化の折に当時のバージョン準拠で日本語化Modの制作もなされており、この対応によって同Modを最新環境下に移植して動かすことが可能となった模様です。ストーリーと没入感が重要な作品なだけに、これは多くのユーザーにとって嬉しいところでしょう。
本作ではその他Modも多くリリースされており、中には初代作品『FreeSpace』を2のエンジン上で動かしてしまうものや、「GALACTICA/ギャラクティカ」、『Wing Commander』などをテーマにしたスタンドアローンModなどもあります。他に風変わりなものとして日本アニメの影響たっぷりな、一騎当千STG風味バランスの『次元のエクリプス』や『Wings of Dawn』といったModも。そして、「公式に3が発表されないのならば」と、多くの『FreeSpace 2』後を舞台とした二次創作作品も作られています。
『FreeSpace 2』はSteam/GOG.comにて980円/9.99ドルで配信中。Steamでは、ウィンターセール期間中は50%オフの490円で提供されています。