気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Darius Guerrero氏開発、PC向けに7月4日リリースされた2Dアクションホラー『DERE EVIL .EXE』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は16bit風の2Dプラットフォーマー。ドット絵で描かれるレトロなアクションゲームであるものの、メタ演出で彩られたホラー要素を特色としています。プレイヤーは“Knightly”と呼ばれるキャラクターとしてマップを旅していくことになりますが、一風変わったアプローチの恐怖体験へと誘われます。
『DERE EVIL .EXE』は100円で配信中。iOSおよびAndroid版もリリースされています。
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――まずは自己紹介をお願いします。
Darius Guerrero氏(以下Guerrero氏):AppSirのCEO、Darius Guerreroと申します。ガールフレンドのFrances Daphne Ayalaと共に、すべてのストーリーが繋がったインディーゲームを開発しています。私は心理学の学位を持っていて、ガールフレンドは看護師でしたが、ゲーム開発に真の情熱を感じたのです。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Guerrero氏:本当にしょうもない話なのですが、スマホゲームに夢中になっている女の子と仕事中に出会ったのです。私は驚かせるつもりで、そんな彼女が主役になるゲームを作りまして、彼女もその作品を気に入ってくれました。そうして、漫画や映画よりもゲームのほうが、より素晴らしい物語を伝えられるということに気付いたのです。ゲームはそれらと比べると遥かに没入的ですからね。
私が知っている他のゲーム開発者には、『Flappy Bird』が成し遂げたように、お金を稼ぐためのゲームを作る方もいました。それはそれで問題があるわけではないのですが、私はお金のためにゲーム開発を始めたのではありません。そのときの女の子が本当に好きだったからなんです。どうでしょう……やっぱりしょうもない話ですかね。
あるとき、私はその女の子がホラー映画や怖い話の大ファンだと知ったので、そういったお話に基づいてゲームの世界観を構築し始めました。今、彼女は私と一緒にゲームを作っています。来年には結婚するつもりです。
――本作の特徴を教えてください。
Guerrero氏:『DERE EVIL .EXE』の面白いポイントは、それが更に大きな世界観の一部である、ということですね。『DERE .EXE』という非常に内容が似ているゲームの続編なのです。『Sorority Rites』や『The Last Yandere』のようなビジュアルノベルと『DERE EVIL .EXE』の出来事は繋がっています。それに、私達のゲームはすべて「どんでん返し」でフィナーレを向かえます。『DERE EVIL .EXE』はユニークなハイブリッド的ゲームで、プラットフォーマーでもあり、ビジュアルノベルでもあります。楽しくて愉快なゲームですが、後半では恐ろしい作品にガラリと姿を変えます。そのあたりは特にユニークなポイントですね。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Guerrero氏:「未来日記」という漫画/アニメ/ドラマ作品から影響を受けています。この作品のどんでん返しや、“我妻由乃”というヤンデレキャラには凄まじい衝撃を与えられました。
任天堂の宮本茂氏が言うところの「起承転結」のゲームデザイン哲学も参考にしています。彼の考え方のおかげで、新たなパズルを導入したり、難易度をだんだん高めていったり、パズルを組み合わせたりといった試みができました。
また、『Polybius』というアーケードゲームの都市伝説を読んだことが『DERE .EXE』を作ろうとしたきっかけだったりします。それからたくさんの「ゲーム絡みの怖い話」をとにかく読み漁りました。物語の展開やどんでん返しのエンディングといったところでは、「SAW」からもインスパイアされています。
――本作の日本語対応予定はありますか?
Guerrero氏:今のところ、まだありません。他の言語をサポートするための資金を持ち合わせておらず……でも、時間と資金が十分にできたら日本語ローカライズは優先事項のひとつになると思います。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Guerrero氏:日本のゲーマーは、ゲーム業界全体の流れを形作っていると思います。日本のゲーマーの趣味嗜好は『バイオハザード』、『スーパーマリオブラザーズ』、『サイレントヒル』、そのほかにも私の大好きなゲームやたくさんのゲーム会社、フランチャイズを生み出してきました。
みなさんはゲーム業界の中でもとてもポジティブな影響力を持っています!私にとってはインスピレーションの源にもなりますし、感謝しています。ゲームへの情熱にはとても驚かされますし、ネットコミュニティも素晴らしくて、本当にみなさんのことが大好きです!
――ありがとうございました。
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