伊藤ガブリエルが考える「64復刻版」
◆アクション系
・『スーパーマリオ64』(3Dアクション)
・『ドンキーコング64』(横スクロールアクション)
・『カスタムロボV2』 (ロボットアクション)
・『ゼルダの伝説 時のオカリナ』 (アクションアドベンチャー)
・『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』(対戦アクション)
・『WIN BACK』(TPS)
・『新世紀エヴァンゲリオン』(アクション)
・『ゆけゆけ!!トラブルメーカーズ』 (横スクロールアクション)
◆シューター系
・『ゴールデンアイ 007』 (FPS)
・『パーフェクトダーク』 (FPS)
・『スターフォックス64』 (シューティング)
・『パイロットウイングス64』(フライトシミュレータ-)
・『スター・ウォーズ 出撃! ローグ中隊』(フライトシューティング)
・『スター・ウォーズ 帝国の影』(アクションシューティング)
◆レース系
・『スター・ウォーズ エピソード1レーサー 』(レースゲーム)
・『F-ZERO X+F-ZERO Xエクスパンションキット(64DD向け拡張キット)』(レースゲーム)
◆対戦格闘ゲーム
・『デュアルヒーローズ』(対戦格闘ゲーム)
・『らくがきっず』(対戦格闘ゲーム)
◆その他
・『ピカチュウげんきでちゅう(「NINTENDO64 VRS」付属)』 (コミュニケーションゲーム)
・『不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!』(ダンジョンRPG)
・未発売『MOTHER3 豚王の最期』(RPG)
計:21本
特徴:「スター・ウォーズ」作品が3つ収録されているなど、やや偏ったラインナップだが、琴線が触れた人にはたまらないかもしれない。他の二人と比較すると対戦格闘ゲームがふたつ含まれているのも興味深い。
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伊藤ガブリエル:
僕は、『ピカチュウげんきでちゅう』を今の世代の子供たちにもぜひ遊んでほしいとの思いで、僕の「オレが考えたN64復刻版」には、周辺機器としてNINTENDO64 VRS(音声認識システム)を入れてます。この『ピカチュウげんきでちゅう』は、プレイヤーがマイクを介してピカチュウと仲良くなる事を目的としたゲームですね。
文章書く彦:
音声認識システムを活用した代表的な作品ですね。64では片手で数える程度しかありません。
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伊藤ガブリエル:
ただマイクの性能があまり…ちゃんと発声をしても認識されずピカチュウが首を傾げることが多かったんです。できればマイクの認識能力を上げて欲しいところですが、あえて当時そのままというのもありかもしれませんね(笑)
文章書く彦:
現代の音声認識技術はすごいですからね。ここらでああいう新作が出てもおかしくはなさそう。
ひびき:
今でこそしっかりピカチュウとコミュニケーションを取りたくもあり……当時のもどかしさを追体験したくもあり……
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文章書く彦:
あと、伊藤ガブリエルさんのラインナップをみると、「スター・ウォーズ」が好きなんだという気持ちがひしひし伝わってきますね。
伊藤ガブリエル:
このラインナップは、僕がプレイして気に入っている作品を入れています。アクションシューティング『スター・ウォーズ帝国の影』と、フライトシューティング『スター・ウォーズ 出撃ローグ中隊』は、日本語ローカライズが64版だけなんですよ。両作は、今となっては「スター・ウォーズ」界隈ではレジェンズ枠、いわゆる正史に組み込まれない作品群ではあるのですが、幼い頃から「スター・ウォーズ」が大好きな僕にとっては映画の話を拡張してくれる、それでいてゲームとしても魅力的でした。
文章書く彦:
ルーカスアーツはやっぱ自社でどんどんゲーム作れるところが強かったですね
伊藤ガブリエル:
現行の、正史扱い(いわゆるカノン枠)となる「スター・ウォーズ」作品って、このレジェンズ枠から設定を持ってきていることが多くて、これらのゲームをプレイするとおおっ?となると思います。
ひびき:
それと『スター・ウォーズ エピソード1レーサー』。映画「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」ってポッドレースが見せ場のひつでもあったので、それを単体でレースゲーム化できるバリューがあたり、流石「スター・ウォーズ」って感じしますね。
伊藤ガブリエル:
『スター・ウォーズ エピソード1レーサー』もレースに勝って賞金を稼いだりマシンをカスタマイズしたり、一人のレーサーとして「スター・ウォーズ」の世界に没入できる良い作品でした。
ただ、この3作品、難易度が結構難しくてですね… これまでの復刻版にあった中断セーブ機能があると、とてもありがたいなぁとも思ってラインナップに入れた次第です(笑)
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――ラインナップにあった『WIN BACK』。あの時代では珍しいTPSなんですね。
伊藤ガブリエル:
「壁に隠れながら銃を撃つ」、いわゆるカバーアクションを僕が初めて体験したのがこの作品でした。今でいうと『ギアーズ・オブ・ウォー』がカバーアクションのイメージが強いとは思いますが、僕にとってのカバーアクションゲーは『WIN BACK』でした。
文章書く彦:
FPSはわりとこの頃から完成されている感じしますけど、『WIN BACK』のプレイ動画をみるとTPSはまだまだ実験段階って感じでおもしろいですね。このあたりから現代ゲームに通じるものが徐々に発明されていった感じがします。
ひびき:
3次元空間でのカメラとキャラクターの関係や動きっていうのが様々模索されていた時代ですよね。『ゼルダの伝説時のオカリナ』のZ注目なんて、それこそ大発明だと思います。
全員が推す名作『時オカ』の魅力とは?
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――そういえば皆さんの「オレが考えたN64復刻版」には『ゼルダの伝説 時のオカリナ』と『スーパーマリオ64』は入ってましたね。やっぱり思い入れがあるのでしょうか?
文章書く彦:
3Dアクションジャンルに任天堂が与えた影響は計り知れないですよね……。
ひびき:
64の名作で1本選べ、といわれたらそりゃあ『ゼルダの伝説 時のオカリナ』かな……というくらいにはかなり思い入れありますね。
伊藤ガブリエル:
僕も両作は指にタコができるほどやっていました!
文章書く彦:
『ゼルダの伝説 時のオカリナ』は、評価&レビュー集計サイトのMetacriticのオールタイムランキングでずっと1位をキープしてますし、やっぱり歴史的な傑作でしょう。
ひびき:
自分も最新作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』に出会うまでは、「『時オカ』以上のゲーム体験が今後できるのだろうか……?」とさえ思ってたくらいです。
――では、あらためて『ゼルダの伝説 時のオカリナ』の魅力ってなんですか?
ひびき:
キャッチコピーにもありましたが、私個人としては「ゲームでしか味わえない感動」という言葉に魅力は集約されてるかなと。
文章書く彦:
抽象的な物言いになりますが、「ゲームでそんなことできんの!?」って感じでした。世界が一段階広がる感じというか……。
――今の時代でいうところのオープンワールドゲームみたいなものでしょうか?
ひびき:
というよりは、自分の行動範囲が、自分のスキルとゲーム内要素によって広がっていく……的な感じじゃないですかね。
文章書く彦:
そうですね。うまく説明できないんですけど、自分の想像を超えた広さがゲーム内にあって驚くんですよね。時間を超えるとかも今ではあたりまえですけど、最初は驚きましたし。
伊藤ガブリエル:
フィールドやダンジョンの雰囲気・景観が本当にバリエーション豊かなんですよね。この世界でずっと旅をしていたいと思わせてくれました。あと、これまで2Dドットで表現されていた世界が、3Dになるとこうなるのか!という感動や驚きがありました。
ひびき:
自分のプレイヤースキルの上昇や、時間の経過という要素で見知った風景の新しい側面が見えてくる、という現実世界で起こりがちなことがゲーム内のファンタジー世界でできたのは素晴らしい体験でした。フォトリアルな中世欧州的世界観を持ちながらしっかりアドベンチャーできた、というのも単純にすごいですね。
■64未所有者もプレイ経験がある『スマブラ』の話
――今回皆さんに64妄想復刻版を語ってもらいましたが、実際に任天堂から64復刻版が出るとしたら『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』は確実に収録されますよね。ニンテンドースイッチの新作『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』が発売される前に、いちど原点に戻って遊びたい気がします。
ひびき:
そうですねー。ほんと友達と集まればほぼ確実に『スマブラ』で遊んでいた記憶あります。
文章書く彦:
『ゼルダの伝説 時のオカリナ』と『スーパーマリオ64』に並んで64を象徴するようなゲームだと思います。友達の家に行って死ぬほどやってました。
――64を持ってない僕ですら友達の家で遊んでましたもん。あのメジャー感はすごいですよね。
ひびき:
どの友達の家にもあったもんで、コントローラー持ち寄って遊んでいました。周辺機器を購入しなくてもコントローラー4ポート接続できるのも強みでしたね。
文章書く彦:
そうそう、そもそもパーティーゲームが強みのひとつだったハードでした。
――そういえば昔、『スマブラ』を友達と対戦プレイした時にリンクを選んだのですが、その時に「じゃあぼくはゼルダにしようかな!」って言ったら「は?ゼルダってなによ?リンクだろ!」って友達にすげー怒られた記憶があります……。
伊藤ガブリエル:
その場にいたら怒っていた立場かもしれません……(笑)
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さて、3人の元ゲーム少年達による「オレが考えた64復刻版」を紹介しました。どれも各人の思い出が詰まっていて興味深かったのではないでしょうか。なお本記事では、この3名が考えた中でどの64復刻版が一番欲しいと思ったのかのアンケートを実施しているので、宜しければお答えください。
また、コメント欄にて読者による「オレが考えた64復刻版」も募集しています!