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フリーの翻訳者である平松徹氏は、かつて自身が日本語翻訳を担当した書籍「ダンジョンズ&ドリーマーズ ネットゲームコミュニティの誕生」の電子版を、著者ブラッド・キング氏らの了解を得て無料配布しました。
2004年にソフトバンクパブリッシングから刊行された(既に絶版で、著作権は作者らに移行済み)本著は、主に1980年~1990年代のPCゲーミングについて、複数の視点から綴ったドキュメンタリー。第1部では『ウルティマ』で知られるリチャード・ギャリオットの半生に焦点を当て、PCゲーム黎明期を描写しています。
第2部は主に2パートに別れ、片方ではid Software設立者、ジェイ・ウィルバーや、長年同社の顔として知られた天才プログラマーのジョン・カーマック、同社のゲームのプレイヤーらを通じ『DOOM』や『Quake』の流れやコミュニティについての当時の熱気を記しています。
もう片方のパートではリチャード・ギャリオットによる『ウルティマオンライン』とその変遷を通じたMMORPG初期の空気を知ることが可能です。最後の第3部では当時のゲーマーに激震を与えたコロンバイン高校銃乱射事件の影響や、2000年前半のネットゲームに夢中なゲーマーらの姿を垣間見れます。
中には第一回「QuakeCon」の裏話エピソードなども含まれており、当時すでにPCゲーマーだった人間だけでなく、当時のことを知ってみたい新たなゲーマーたちにも役立つ同著はBOOTHにて無料配信中。(要Pixivアカウント)カンパ用の100円コースもあります。いずれも任意の金額を上乗せすることが可能です。また、まもなく米カーネギーメロン大学出版局サイトからもDL可能となる予定です。
※ UPDATE(2018/10/09 15:36):BOOTHにて任意の金額をDL時に上乗せで支払える機能への言及を追加しました。コメント欄でのご指摘ありがとうございます。