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『リーグ・オブ・レジェンド』を始めたばかりの多くのプレイヤーが、チュートリアルの次に挑むことになるであろう「AI戦」モード。既にランク戦を遊んでいるプレイヤーはともかく、RTSやMOBAに不慣れなゲーマーはこのモードに手こずり、『LoL』の基本を覚える前につまずいてしまうこともあるのではないでしょうか。
「タワーに攻撃されて大ダメージを受けてしまう」「レーンで出会った敵をうまくキルできない」「やることが多過ぎて、何から考えたらいいか分からない」……などなどのお悩みを持つ初心者に向けて、本記事では、『LoL』の楽しさを知る第一歩を踏み出すためのお手伝いをします。目標は「AI戦」で戦う敵チーム(AI)をねじ伏せることです!
そもそも「AI戦」とは何か
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「AI戦」とは、サモナーズリフトでプレイヤー5人vsAI5人のゲームを行う、ノーマルモード(プレイヤー5人vsプレイヤー5人)の練習版のようなモードです。AIは入門者/初級者/中級者の3種類の難易度から選べ、自身のスキルに合わせて楽しむことができます。最初のうちはノーマルに慣れるような感覚で、慣れてきたらチャンピオンを応用的に動かせるように練習するのがおすすめです。
ちなみに、AI戦の目標自体は「敵チームを倒し、タワーを破壊し、ネクサス(本拠地)を打ち砕く」というノーマルモードとまったく同じものなのですが、「AI戦ではタワーの攻撃範囲が見える(設定時のみ)」「一部のロールは練習しにくい」「一部のアイテムが効果を発揮しにくい」という特殊なルール/仕様もあるので要注意。特に「Topレーン」「ジャングル」ではノーマルモードとの違いが顕著に現れるので、ご留意ください。
※「一部のロール」について:
「ジャングラー」はAI戦で担当しにくいため、5人のうち1人があぶれる形になります(詳しくは後述)。ということで、通常1人しかいない「Topレーン」が2人体制になります。
※「一部のアイテム」:
「コントロールワード」やサポートアイテムを始めとした「視界確保用アイテム(ワード)」は、AIに対して有用な効果を期待できません。「リデンプション」などのアクティブアイテム(スキルとして使えるアイテム)も初心者向けではないため、AI戦であれば「必要か分からないときはとりあえずスルー、気になったら調べてみる」というスタンスでいきましょう。
クライアント画面の説明とAI戦のプレイ方法
まずはAI戦のプレイ方法からご紹介。『LoL』を起動すると、ニュースや設定を行える画面が表示されるので、左上にある「プレイ」と書かれたボタンをクリックします。
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すると、「サモナーズリフト」や「ランダムミッド」と書かれた画面が表示されるので、左上のボタンの下にある「AI戦」をクリックし、「AI戦」モードに変更します。
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モードを変更した後は、入門者/初級者/中級者と難易度を選択できるので、まずは入門者のまま、下部にある「確認」ボタンを押してゲームのマッチング準備を進めます。
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このとき、一緒にプレイするフレンドがいる場合は、右のフレンドリストから呼ぶことも可能。人数が揃ったら下部の「マッチメイキング」ボタンを押してマッチメイキングを開始します。完了すると効果音とともに画面が変わるので、ゲームをプレイしましょう!
ノーマルとはちょっと違う?AI戦の基本的なプレイスタイル
AI戦の敵チームは、「Topレーンに2人」「Midレーンに1人」「Botレーンに2人(ADCとサポート)」という構成で、もちろんノーマルモード同様に5人チームなのですが、いわゆる「ジャングラー」がいません。
各レーンでミニオンを相手に経験値とゴールドを稼ぐプレイヤーと違い、「ジャングラー」は「ジャングル」と呼ばれるレーン間の空間で、ちょっぴり特殊なモンスターを相手にしたり、突然ほかのレーンへ奇襲したりもする、トリッキーな役。AIを相手にしては練習しにくいため今回は割愛しますが、「ノーマルモードではジャングラーという役割がある」ということだけ覚えておけばOKです。
また、AIは2vs1の状況を作れるとき、タワー下まで執拗に攻めてきます。そのため、味方が変な構成になった場合は、最悪タワー下で1vs2をし続けて戦える状況が作れるまで耐えるしか、手がなくなります。もちろん、フレンド5人でマッチングをするといった場合では、EUスタイル(Top1人、ジャングル1人、Mid1人、Bot2人)で練習しても良いでしょう。
ゲーム開始時から即使える!初心者おすすめチャンピオン
なにかとノーマルモードと感覚が違うところはありますが、チャンピオンの構成は「Top2人、Mid1人、Bot2人」を徹底してください。「徹底」と言われるとハードルが高いかもしれませんが、チャンピオン選択(Pick)画面で他のプレイヤーと共に「役割分担」をするのも、『LoL』の基礎のひとつです。
もし苦手な役割を任されたり選択に迷ったりしてしまったら、公式サイトで紹介されている「スタートアップチャンピオン」を参考にしてみましょう。それぞれ役割ごとのオススメチャンピオンと「1分でわかる!」解説動画シリーズが公開されているので、スキルやコンボについてスムーズに確認したい方はこちらもあわせてどうぞ。ちなみに、「スタートアップチャンピオン」はサモナーレベルが11まで上がると扱えなくなるので要注意です。
■Topレーン用おすすめチャンピオン
■Midレーン用おすすめチャンピオン
■Botレーン用おすすめチャンピオン
これらのチャンピオンは、「スタートアップチャンピオン」の中でも比較的操作が簡単なものなのでオススメ。「モルガナ」はMidレーンだけでなくサポートにも適しているので、興味がある方は装備アイテムやレーンでの戦い方を工夫しつつ、「モルガナサポート」のプレイングに挑戦してみましょう。
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プレイ開始から間もない頃は、「スタートアップチャンピオン」などの無料で使えるものをたくさん試して、自分にあったチャンピオンを見つけるのがオススメ。とは言え、まずは『LoL』に触れて楽しむことが最も大事なことなので、「見た目がかっこいい」「かわいいから好き」「パッと見た感じで強そう」と興味本位で選ぶのも重要です。
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お気に入りが見つかったら、「そのチャンピオンがどのロールに向いているか」「どのようなプレイで味方を助けるか」など一通り調べて、操作方法を身に着けましょう。例えばアニーであれば、クライアント画面や公式サイトからスキル紹介を確認できるので、要チェックです。
プレイ時の注意点
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AIの動きには、独特の「癖」があります。そのため、プレイヤー(人間)を相手に行うゲームとは全く異なると考えておくことが重要です。
プレイヤー戦で使えるとは限りませんが、AIの癖を知ったプレイヤーは、ひたすら倒しに行くことも多いため、敵を倒すことに集中した練習をすることもできます。しかしながら、プレイしたばかりの頃はAIにキルを取られることも多々あるでしょう。
どうしてもAI相手にキルを取れず、むしろ負けこんでしまう方は、「体力」「人数差」「スキルのクールダウン」に注意を向けてみてください。これらを考えずに突っ込んで負けるというのは、つまり勝てない状況で勝負したということです。また、タワーを越えて戦いに行き「タワーダメージで負けた」のパターンも多いように思います。
もうひとつの要注意ポイント
AI戦には、ゲームの規約に反した業者が動かしているプレイヤーの皮を被った「Bot」がいることがあります。レーンや敵AIとかぶって紛らわしいのですが、ここでは「自動で操作される人間側のプレイヤー」を指します。
この「Bot」は特定のプレイヤーにずっとついていったり、敵にひたすら倒されるなどの迷惑行為を続けるため、完全に不利を抱えてしまう場合があります。そういったプレイヤーに遭遇した場合は、ゲーム終了後に「レポート」すると良いでしょう。
こういったBotがいる状況ではどうやっても辛い状況が出来てしまいますが、筆者も味方にBotを3人抱えながらも勝利することはできるため、負けると確定しているわけではありません。消極的に思えるかもしれませんが、自分のスキルアップに繋がると割り切ってプレイすることも重要です。
Co-op vs. AIの勝ち方
基本的なルールは通常のノーマルやランク戦と変わらないため、最終的には敵陣のネクサスを折るのが目標です。基本に慣れるまでは、まずCS(Creep Score、敵ミニオンを倒した数)を取りつつ敵にハラス(嫌がらせ、相手を妨害・攻撃すること)を取りつつ敵にハラス(嫌がらせ、相手を妨害・攻撃すること)を行い、装備を整え敵を倒しに行き、タワーを折る。中盤からは味方と合流しつつ、敵に対して人数の有利を作りながらタワーを折り、敵陣まで攻め込むという感じで良いでしょう。
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イメージとしては、序盤はCSをきっちり取れるような戦い方(通称:レーン戦)をし、中盤からは味方と一緒に行動(通称:チームファイト)して、人数差を付けるという動きになります。
自分のいるレーンの1本目のタワーが折れたら、別のレーンの1本目のタワーを折りに行き、その後はMidレーンの2本目のタワーを優先して折りに行きます。そして各レーンのタワーを1本ずつ折っていき、最終的にネクサスを破壊できるように進めていきます。これはノーマルモードでも共通の戦法です。
また、特にインヒビター(本拠地に配置されている、小さなネクサスのようなオブジェクト)を守るタワーが壊れた場合は優先的に狙っていきましょう。味方陣地から強力なミニオンが出撃するようになるため、他のレーンを攻めやすくなります。序盤~中盤はMid/Botレーン、中盤~後半はMid/Topレーンのミニオンを押し上げるようにする意識を持つと、役立つこと間違いなしです。
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アイテム構成については、特に意識するべきことが分からなければ「おすすめアイテム」を順番に買っていきましょう。特定のチャンピオンやアイテムに対して有効なアイテムはありますが、まずはゲームに慣れることが大事です。ただし、ブーツを買っていいのは1つまで。チャンピオンに足が4つあっても1つで間に合います。また、同じアイテムを2つ買っても、攻撃力などの能力は上がりますが、一部のアイテムに付与されている特殊な効果(自動効果・発動効果)が増えたりはしないので、違うアイテムを揃えていきましょう。
おすすめアイテムに「防御力を上げるもの」「体力を上げるもの」が多ければ、あなたが選んだそのチャンピオンは「タンク(壁役)」であることが分かるでしょう。それに加えて「相手の動きを妨害するもの」がおすすめされていれば、「高い体力で壁役になりながら、敵に嫌がらせをするチャンピオン」であることも、なんとなく理解できるかもしれません。
あるいは、壁役のためのアイテムに加えて「攻撃力を上げるもの」との相性も良さそうなら、そのチャンピオンは「壁役でありながら、敵を直接殴ることにも向いている」という性格かもしれません。気になるチャンピオンがいたら「チャンピオンスポットライト」もチェックしつつ、どのようなプレイスタイルが向いているのか想像するのもおすすめです。
「おすすめアイテムとして表示されていないけど、このチャンピオンにはこのアイテムが似合いそう」「今の戦況を見ると、おすすめアイテムよりコレを買うべきかもしれない」と自分で発見できれば、それは「アイテムビルド初心者」から卒業できる合図と言えます。
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練習は間違えてなんぼのもの。ヒントが欲しい方は、「OP.GG」などをチェックしてみてもいいでしょう。ゲーム中にブラウザを確認するのが難しければ、『LoL』公式のLINEアカウントに訊いてみるのもアリ。「ガレン」とメッセージを送れば、ガレンのおすすめアイテムや、買う順番まで教えてくれます。
最後に
『LoL』は覚えることが多く、個性豊かなチャンピオンが140体以上いるため、最初のうちは思い通りに動かすことも難しいです。しかし、慣れてくれば1人で敵を倒せるようになるだけでなく、チームメンバーと連携して快感を覚えるようなプレイもできるようになります。
しかし、まずは『LoL』に慣れることから始めなければなりません。そのためには、Co-op vs. AIで練習して、基礎中の基礎をマスターしましょう。AIを相手に上手く立ち回れるようになったら、得意なチャンプ/ロールで『LoL』の本番とも言える「ノーマル戦」、そして「ランク戦」にも挑戦してみてください!