ハードコアゲーマーのためのゲームメディアGame*Sparkでは、日々、様々なゲーム情報をご紹介しています。しかし、少し目線をずらしてみると、世の中にはゲーム以外にもご紹介したい作品が多数存在します。そこで本連載では、Game*Sparkスタッフが、ゲーマーにぜひオススメしたい映画/ドラマ/アニメ作品を1本紹介していきます。
今回ご紹介するのは、米軍の兵士たちの逸話を描いた良質ドキュメンタリー「名誉勲章:米軍の英雄たち(原題:Medal of Honor)」です。
人知を超えた偉大なる功績―勇猛果敢なヒーローたち
名誉勲章(または議会名誉勲章)とは、アメリカ軍における最高位の勲章のこと。戦闘行為において勇気ある行動を示した者、もくしは、自己犠牲すらいとわない、敢然たる兵士にのみ授けられる、非常に栄誉あるメダルなのです。
これまでに、アメリカ軍に従事した兵士はのべ4千万人で、その中で名誉勲章を授与された者は3,600人に満たないといいます。
原題の「メダル・オブ・オナー(Medal of Honor)」とは、名誉勲章の英語名でありますが、Game*Sparkの読者のみなさんなら、かつて人気を博した同名のFPSゲームが頭に浮かぶことでしょう。
このドキュメンタリー作品では、ビデオゲームさながらのエピソードが全8話(第1シーズン)にわたり語られていきます。第二次世界大戦から朝鮮戦争、アフガニスタン紛争に至るさまざまな戦いを描く本シリーズでは、まるでにわかには信じがたい物語が淡々と、そして雄弁に綴られていくのです。
実際の受章者たちのほか、退役軍人、親族などを語り部に、受勲した兵士8人の勇気ある選択、時には己を犠牲としていく感涙のストーリーが明かされていくのです。
ハリウッドの実力派による、高クオリティの再現ドラマ
本シリーズは、戦争の当事者たちが語る、単純なドキュメンタリーでは終わりません。映像の端々には、ハリウッドの名優たちによる高品質の再現ドラマが挿入されていくのです。
起伏の乏しい戦争ドキュメンタリーという媒体にうまく抑揚をプラスし、視聴者の耳目を引く実写ドラマパートはまるで、映画のワンシーンのよう。それもそのはずで、本シリーズの製作総指揮には「フォレスト・ガンプ/一期一会」(1994)でアカデミー監督賞受賞のロバート・ゼメキスほか、一流のスタッフたちが名を連ねているのです。
受章者たちを演じるのは、映画「父親たちの星条旗」(2006)にて若き米兵を演じたジョセフ・クロス、映画「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」(2016)や「ドリーム」(2016)に出演のオルディス・ホッジ。
テレビ界からは「ヴァンパイア・ダイアリーズ」(2009-2017)のポール・ウィズレイを迎え、さらに、映画「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(2015)でBB-8の声を務めたベン・シュワルツなど、実力派が集結。ドキュメンタリー作品としては非常に豪華な面子がそろっています。
観応えアリの再現ドラマと、当時の映像、そして受勲者たちの語り部が交じる、良質のドキュメンタリー作品をぜひご覧ください。
戦争ドキュメンタリードラマ「名誉勲章:米軍の英雄たち」は、Netflixにて視聴可能。