今回プレイするのは、ロシアの開発者yeoが贈る『The friends of Ringo Ishikawa』のニンテンドースイッチ版です。
本作は、『くにおくん』シリーズを彷彿とさせる、不良高校生が主人公の2D横スクロールアクション。プレイヤーは、喧嘩に明け暮れたり、バイトに精を出したり、勉学に励んだり、なんとなく街をぶらついたりと好き放題できます。非常に自由度が高いゲームです。
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いつものモヒカンに剃り込みを入れて不良っぽくしてみましたが、どう見ても主人公というタイプじゃないですね。雑魚モブその1といった感じ……
電車で、駅で、町中で大乱闘!
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石河倫吾は不良グループのリーダーだ。周りの皆が進学や就職を意識する高校3年の最後の秋……そのまま喧嘩に明け暮れるのか、将来を見据えて不良生活から脱却するのか、倫吾は選択を迫られる事になる。
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いきなり電車内での大乱闘からゲームが開始する。
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後々色んな技を覚えていくのだが、基本的にはパンチ、キック、ガードを駆使して敵と戦っていく。
ステータスが存在し、不良を倒す事でレベルが上がり、倫吾を強化していけるのだ。
さあこいつらをぶっ飛ばして経験値にしてくれるぜ!と思ったのだが、ボコボコにぶん殴られて返り討ちに遭う……タイマンならなんとか倒せるのだが、数人に囲まれるとフルボッコにされてしまう。常にタイマンで戦えるように立ち回る事が重要なようだ。
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なるほど。早速敵集団の中から脱出し、距離を取り、少し離れた安全地帯で……
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喧嘩は仲間1人に任せて応援に徹するおじさん。堂々たる雑魚モブっぷりだ!
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画面の端まで行くとフィールドが切り替わり次の場所へ行ける。『くにおくん』シリーズの経験者ならお馴染みのシステムだろう。
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街中いたるところに他校の不良がたむろしており、道を歩くだけで一触即発のバトルが始まるのだが、実はゲーム開始からこれまでに何度も喧嘩で負けている。HPが0になると強制的に自宅のベッドに戻されてしまうのだ。
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喧嘩に自信をなくしたおじさんは一般人に擬態する!
豊富な寄り道要素!カツアゲでお小遣いゲット!
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本作には、学校やショップなどの立ち入れる場所がたくさんある。
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時間の概念があるので、朝起きて学校で真面目に授業を受けるのも良いだろう。学校に行かずに深夜までバーでビリヤードをするのも楽しそうだ。
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真面目に勉強すれば各科目ごとの理解度が進み、週末のテストで良い点が取れるし……
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ジムに行けば最大HPがアップしたり新技が習得出来る。どんな行動を取っても無駄にはならず、主人公の何かしらの強化が可能なのだ。
この日も本屋やカフェなど色んな場所を散策しており、ふらりと立ち寄ったショップで運命的な出会いをする。なんとファミコンっぽいゲーム機が売っていたのだ!
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ゲームっ子の僕にとってゲーム機は、喧嘩よりも勉強よりも大事なアイテムなのだ!
ショーウインドーの前でトランペットを眺める少年のような眼差しでゲーム機を見つめるのだが、14,800円という価格に対し、僕の全財産は300円足らず……到底届かない。
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不良を1人倒せば大体100円前後の金銭をカツアゲ出来る。つまり148人不良を倒せばゲーム機がゲット出来るのだ!
その日からおじさんの戦いは幕を開けた。バトルを優位に進める為にジムに新技を習いに行き、公園で体を鍛え、手当たり次第に不良に襲いかかる……そうして幾日かの時が流れた。
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勢い余って2万円分カツアゲをしてしまったが、念願かなってファミコンっぽいゲーム機をゲット!喜んで自宅に帰ったのだが……
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当然だがテレビが無ければゲームは出来ない!
こうして血にまみれた戦いの日々が再開するのだった。
全てはゲームの為!友情を深めつつ新技習得!
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ひたすら不良から小銭を巻き上げていたのだが、お金の入手手段は実は他にもあったのだ。ビデオショップでアルバイトをしたり、毎週末行われるテストで良い点を取れば奨学金という名目でお金が貰えるのだ。
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そうとわかれば奨学金のために勉強を開始する。自宅で自習すると科目ごとに理解度が上がっていく。不良アクションのはずなのに、『ときメモ』で自分磨きをしているような気分になってきたな……
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放課後、屋上でたむろする友人たちの誘いを振り切り、そそくさと自宅へ帰る。
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全ては奨学金の為なんだ……テレビを買ったら皆でゲームやったり、夜通しビデオ鑑賞しような……!
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その甲斐あって成績はオール100点だ!奨学金一万円、あざ~す!
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念願かなってテレビデオをゲット!購入したゲーム機は、部屋においたテレビデオでシューティングゲームがプレイ可能だ。非常に小さい画面だが実際に遊べるぞ!
さあ、今日はうちでゲーム&ビデオ鑑賞会だ!
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友達と一緒に映画を見ながらあーだこーだ言い合うのは、きっと楽しいだろうなあ。
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ちなみにビデオ鑑賞をしていると、映画の内容に影響されて新技を閃く事がある。技も覚えられるし、友人と楽しいひと時を過ごせる。一挙両得だ!
みんな!これからもちょくちょくビデオ鑑賞会やろうな!
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現実では灰色の高校生活を送っていたので、せめてゲームの中だけでも幸せに……
一見すると『くにおくん』タイプのアクションゲームですが、寄り道要素が豊富で『シェンムー』にも似ているなあと思いました。買った本をベンチに座って日が暮れるまで読んだり、徹夜でゲームに熱中したり……バトル以外に起こせる行動が多く、喧嘩をせずにブラブラしているだけでも楽しめました。
バトルは基本的に複数入り乱れての大乱闘になるので、ゲーム開始時はボコボコにされまくると思います。ですが、立ち回り方を覚えたり新技を習得すると、逆にこちらが相手をボコボコに出来るようになります。
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僕のおすすめはダックアンドウィーブ。パンチコンボを決めたあと、スッと後ろに回避出来る便利な技です!
図書室で読書に夢中になったり、バーでお金をかけてポーカーで遊ぶなど、書ききれなかった寄り道要素がまだまだ沢山あります。是非プレイして確かめてみてください!
『The friends of Ringo Ishikawa』は、ニンテンドースイッチ/PCを対象に配信中です。
吉田輝和のプロフィール:19年にわたって自画像の絵日記を書き続けているおじさん。近年、「ちおちゃんの通学路(KADOKAWA)」や「お稲荷JKたまもちゃん(一迅社)」、「からかい上手の高木さん(小学館)」などの人気漫画のモブキャラとして登場しており、2018年にはアニメ作品に2回登場した。何故こんなに漫画登場しているのか、描いた漫画家も吉田本人もよくわからないらしい。 吉田のTwitterはこちら。