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34BigThings srlが開発、Raiser Gamesが販売を行うアリーナ系FPSタイトル『Goat of Duty』。『Call of Duty』をパロディーしたかのようなタイトルですが、更に「ヤギ」と『Quake』風味を混ぜ合わせた本作は、いったいどのようなアプローチをしていくのでしょうか。
6月7日から11日まで実施されたクローズドベータテストは、敵を弾き飛ばすことができる武器「Fus Ro Bleat」に限ったテストでしたが、ネーミングからビジュアルまで、カオス極まる本作の魅力を体験できました。本稿では、そんな『Goat of Duty』のプレイレポートをお届けします。
プレイ感はまさにアリーナ系FPS
冒頭の通り、本作品は『Quake』を彷彿とさせるアリーナ系FPS。ただし、キャラクターは『Goat Simulator』を思い起こさせる「ヤギ」です。見た目だけではアホゲーのように思えますが、実際のゲーム性は本格的でした。
今回のクローズドベータでプレイできたのは、敵を弾き飛ばす武器「Fus Ro Bleat」で戦う「FUS RO ARENA」というモードのみなので、通常のゲームとは多少異なりそうです。このモードでは、1vs1の重要性を意識しつつ、いかに敵をステージ外へ飛ばしていくかという、エイム力と戦略、そして反応速度が求められる戦いをプレイできました。
「Fus Ro Bleat」の射程距離は、近接攻撃よりちょっと長い程度に設定されています。吹っ飛ばす距離はケースバイケースですが、ステージ外に押し出すにはタイミングよく連続で数回当てなければならないような威力。そのため、「Fus Ro Bleatを先に当てたほうが勝ち」というようなルールではありませんでした。執拗にワンキルを狙っている間に横から別のプレイヤーに撃たれ、自分がステージ外に勢いよく飛ばされてしまうようなシーンも、頻繁に遭遇しました。
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ステージはシンプルで小さめ
プレイできたマップは3種類。それぞれコンセプトや特色はあるものの、大まかな仕様は同じでした。どのマップも通路で繋がれたいくつかの階層に分かれており、「下vs上」といったような構図で交戦できるようになっています。最下層には穴がいくつか空いていて、その穴やステージの外側に落ちてしまうと、デス扱いになります。
マップのデザインはかなりオープンな印象であるため、複数のプレイヤーが入り乱れたカオスな戦闘が起きやすいように思います。各マップは似ているようで異なる性質を持っているため、プレイヤーによって好みがかなり分かれそうです。
ジャンプはキーを押している長さで飛ぶ高さが変わるため、上の階層から飛び降りる際にキーを長押しして滞空時間を稼いだり、小刻みにジャンプしつつ間に大きいジャンプを挟み、敵のエイムから避けるといった小技も有効でした。
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現時点で実装されている武器はアクが強い
今回のテストでは試すことができませんでしたが、ゲーム中の情報をチェックできる「GOATIPEDIA」によると、杭を発射できる銃やのこぎりの刃を飛ばせる銃、火炎放射器といった個性の強い銃から、グレネードランチャーやミサイルランチャー、レールガンのような銃も確認できました。筆者としては、『Quake』と言えばロケットジャンプというイメージがあるため、正式リリースまでには「ロケジャン」「グレジャン」もできるようにして欲しいところです。
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ヤギもコスプレをする
プレイヤーは「Goatstume(ゴスチューム)」と呼ばれるヤギ用衣装を変更することができます。レベル進行で開放されるため、少しプレイしただけでも、個性豊か過ぎるさまざまなコスチュームを選択可能。とは言え、大方の予想通りキワモノが多めです。色違いの普通のヤギだけでなく、ガスマスクを被ったヤギや覆面レスラーっぽいヤギ、軍用ヘルメットを被ったヤギなどが今回のテストプレイで確認できました。
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クローズドベータは今回で最後、新要素の追加は今後発表
公式Discordによると、「発売前のクローズドベータはこれで最後」。開発チームいわく、今後はマップやスキン、ゲームモードなど、様々な要素が追加・発表されていくとのことでした。また、コミュニティー向けにコンテストなども企画しているそうで、ファンを巻き込んだ開発が行われていくようです。
また、クローズドベータの終了後にも1GBクラスのアップデートパッチが配信されており、精力的にアップデートが行われているようでした。
操作感は良好、ラグ発生には要注意
マッチメイキングシステムで知らないプレイヤーのホストのもとでプレイしていましたが、ping表示が50~70msほどだったにもかかわらず、体感的には120~150msほどの印象でした。ラバーバンド現象や瞬間移動、判定の上書きのような状態が頻繁に起こっていたのは残念なところです。一方、自分でホストした際はラグを感じることが当然なく、前述の環境で一緒にプレイしていた日本人と思われるプレイヤーとも問題なく正常にプレイできていました。
おそらくping表示が正確ではないか、プレイヤーの動きに対する補完があまり良くないか、といったところだとは思いますが、フレンド同士で遊んだり、正式リリース後に国内や近い国のプレイヤーと遊ぶ分にはとても楽しく遊べるのではないでしょうか。現状では国外のプレイヤーとプレイするには非常に厳しいものがあると思いますが、今後の開発次第で大きく変わる点でもあるでしょう。
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少なくとも現時点で言えるのは、度の過ぎたオマージュが苦手な方には全く向いていないということです。しかしながら、今回の「Fus Ro Bleat」は乱戦時を含めても良い調整がなされていると思います。テスト中にはベータキーが足りなくなり、急遽キーが追加されると言った一幕もあり、一定以上の注目が集まっていたようです。
PC向けマルチプレイシューター『Goat of Duty』の発売日は未定(Steamストアページによると「Goating Soon」)。価格、オープンベータテストの実施についても現時点で発表されていません。