ジェフティの完全塗装に挑戦!塗料調合は難しい……
ここからは「ジェフティ」の塗装を行いましょう。パーツの大半はPS(ポリスチレン)ですが、関節部などにABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)を使用しているところが多々あります。ABS樹脂は基本的に溶剤耐性が弱く壊れやすいためラ、ッカー塗料で塗装する際には注意が必要です。そのため、事前に全体をサーフェイサーで塗り重ね、ラッカーの成分がABS樹脂へ浸透しすぎないようサフでコーティングした後に、ラッカー塗料での塗装を進めます。
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パーツは成形色の段階でほぼ色分けされているために、一度分解すればほぼマスキング無しで塗装を進められます。しかしながら、ここで問題になるのが塗装の順番です。今回の「ジェフティ」はパーツが複雑に絡み合っている以上、一度に塗装する色パーツを絞りきることが難しく、複数回に分けて塗装しました。
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使用した塗料は、サーフェイサーにガイアカラーの「サーフェイサーEVOブラック」と「サーフェイサーEVOガンメタ」。黒部分にアルティメットブラック。金色の胴体にタミヤのラッカー塗料LP-62チタンゴールド、そして、グレーの部分には指定色と近い色合いを目指すため、LP-61メタリックグレイ(60%)+LP-2ホワイト(30%)+LP-47パールブルー(10%)を調合したものを使いました。
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当初はメタリック部分を黒サフ→アルティメットですべての下地を作る予定でしたが、制作途中にガイアカラーからガンメタサフが発売(2019年7月下旬のこと)。工程を減らすため、ガンメタサフを導入しました(これによってメタリック部分の下地がガンメタサフのみに)。
まず塗装したのは「ジェフティ」の中で少ない色の白からです。ここでは、黒サフ→GXホワイトの順番で塗装します。
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次に黒部分です。ここはシンプルに黒サフ→アルティメットブラックで塗装しました。
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続いては、胴体中央部に光る金色の部分です。ここでは発色を良くするために黒サフ→アルティメットブラック→チタンゴールドの順番で塗装。深みのある反射を抑えた金色を表現出来ました。
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最後のグレー部分ですが、当初とは予想と違う色になってしまいました。指定色ではC13ニュートラルグレー65%+C1ホワイト30%+C67パープル5%を混ぜ合わせます。今回はジェフティ全体をメタリックな質感で統一したかったことと、タミヤとクレオスのラッカー塗料の顔料が完全に混ぜ合わないリスクを避けるため、すべてをタミヤラッカーで揃えました。
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微妙に青味かかったグレーを想定していたのですが、実際にできた色は初代『Z.O.E』と『ANUBIS』版の中間に位置していそうなグレーの強い深緑でした。この色が合うのか不明瞭でしたが、塗装したパーツを組み込んでみるとジェフティの持つ雰囲気やイメージに沿う形で完成させることに成功。これは幸運でした。
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なお塗装は、クリアパーツなどをマスキングしガンメタサフ→調合した塗料(仮称としてジェフティグリーン)で実行。これにて全てのパーツを塗装し終えたので再度組み立てに入ります。
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全体を再度組み立て終えたら、最後の仕上げとしてエナジーラインなどの墨入れを行います。塗装には指定色と同じものになるように、タミヤのエナメルカラーのX-23クリヤーブルー30%+X-2ホワイト70%を混ぜ合わせ、エナメル溶剤で半分ほど薄めます。組説の作例とゲーム中のスクリーンショットを参考に全体を墨入れし、はみ出た部分を拭き取って完成です。
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可動範囲は狭いが抜群のプロポーションを持つ「ジェフティ」
それでは、完全塗装を施した「ジェフティ」を紹介します。先の素組み状態と違い質感を大きく上げることができました。また「ジェフティ」のエナジーラインは、アニメーションで流れるライトブルーとブラックで構成されているため、黒の墨入れ塗料を使えば簡単にディテールアップできます。
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一方で、腕と脚が90度前後ほどしか動かないこと、コーションマークなどのデカールが付属しないことには少しばかり物足りなさを感じます。ゲーム内におけるジェフティは、3Dモデルの伸縮によってダイナミックなアクションを演出しているために、コトブキヤ「ジェフティ」では躍動感あるポーズをとらせにくいのが少し残念です。
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しかしながらゲーム本編の3Dアニメーションを意識しつつ簡単にポージングさせると、シルエットの良さから簡単にカッコイイ画になってくれることがこのキットの魅力でしょう。
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可動させて遊ぶには厳しいところですが、全高約18cmでそこそこの大きさの「ジェフティ」をコレクションできるのは大きな魅力です。3Dモデルの時点で溢れ出る「ジェフティ」の曲線美がコトブキヤのプラモデルによって増幅されたと言っても過言ではないでしょう。ジェフティはコトブキヤより発売中。価格は4,800円(税抜き)です。
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