今回プレイするのは、KeokeN Interactiveが贈るPC向けゲーム『Deliver Us The Moon』。本作は、宇宙を舞台にしたアドベンチャー。プレイヤーは、突如連絡が取れなくなった月のコロニーに向かい、その原因を調査していくことになります。

これまでの連載で、数多くの宇宙モノやSFゲームをプレイしてきた僕にとって、月の調査なんて軽いもんです。
宇宙といったらNASAくらいは知っている程度の知識のNASAだけど……。
地球を救うため、いざ宇宙へ!

地球上のエネルギー資源が枯渇した近未来。月に有望なエネルギー源を発見したことで問題は解決したかに思われた。だがある夜、月との交信が途絶え、エネルギー供給も止まってしまう。
それから数年、地球最後の宇宙飛行士である主人公は、人類を救うため月へ向かうのだった。

ゲームはロケットの打ち上げから始まる。
辺りは砂嵐が起こっており、この場所だけなのか世界全体がこんな感じなのかは不明だが、終末的な雰囲気がある。

こういう雰囲気の物語が大好きな僕は、この世界の人間に見られたらぶん殴られそうになるくらいウキウキしてしまう。

三人称視点でダッシュやジャンプもあり、普通のアクションゲームのような操作感だ。

時折スキャン出来るオブジェクトがあり、関連情報がデータベースに記録される。
全てのオブジェクトをスキャンする必要は無さそうだが、ストーリーを深く知るには出来るだけした方がいいのだろう。
エレベーター操作やドアロックの解除など、チュートリアル的な操作を経ていよいよロケット発射だ!

……というところで突然の時間制限イベント。
砂嵐の影響で、すぐに出発しなければならないという。

時間制限イベント、超苦手……。
酸素は大事!窒息に気をつけて探索開始

無事ロケットを発射し、たどり着いたのは月……ではなく、宇宙ステーション。
直で月に行くんじゃなくてワンクッション置くのね。

地上では三人称視点だったが、宇宙では一人称視点。無重力なのでフワフワした操作感だ。楽しい!

しかし事態は深刻だ。電力不足やネットワークのオフライン、生命維持装置が活動停止しているなど様々な問題に直面する。
宇宙服の酸素が切れるまでの3分の間に、宇宙ステーションの機能を復帰させる必要があるのだ。

危うく窒息死しそうになるが、なぜか酸素を供給するアイテム(勝手に酸素缶と命名)がフワフワ浮かんでたので助かったぜ!

そして道中発見したプラズマカッターで道を切り開き……

電流イライラ棒のようなビリビリゾーンをくぐり抜け、宇宙ステーションの機能を復旧させた。

ところが、突然の爆発によって宇宙空間に放り出される。またしても酸素の供給が止まり、制限時間内に宇宙ステーションに戻らなければ窒息死してしまう。
絶体絶命のピンチ。必死に暗黒の宇宙空間を泳ぐ……

宇宙ステーションの残骸にはなぜか酸素缶が豊富に残されており、残骸から残骸へ飛び移りながら移動していく。
月に到着!やっぱり酸素は大事!

なんとか宇宙ステーションに戻り、軌道エレベーターで月に向かう。
月コロニーで何が起こったのか、いよいよ調査開始だ。

月に来るまでの道のりが波乱万丈過ぎて、なんかもうやり遂げた感が出てきたが、まだ何もやっていない。ここからが本番だ。

居住スペースを見ると、今は無人だが、たしかにここに人が居たことを物語っている。どこへ行ったのだろうか。
しかし、その調査の前に、やはり月でも電力と機能の復旧をしなければならない。

本作には、部品の向きを調整して機器を組み立てるパズル要素や、ドアの解除コードを探す探索要素がある。

そしてその合間に、書籍やメモ、手紙などから、大停電の前後に何が起こったのか少しずつ判明していく。

その当時の映像も再生出来る。なんだか険悪な雰囲気だ。

行動範囲はコロニー内だけではなく、車で外にも出られるのだが……

やはりここでも窒息の危機……酸素は大事だね。
月コロニーで何が起こったのか――テキストや映像の情報から、謎が少しずつ判明していく様は、まるで1本の映画を見ているような気分になります。5時間もあればクリア出来るので、中だるみすることなく最後まで楽しめました。
ミッションログにやるべき行動が逐一記されるので、これから何をすればいいのか迷うことはないのですが、肝心の目的の場所がわかりづらく、右往左往してしまいました。
アクション要素もあるのですが、敵と戦ったり難しい操作があったりするわけではないので、アクションが苦手な人でも楽しめると思います。
グラフィックや世界観が抜群に良いので、SF映画が好きなら刺さるタイトルだと思います。
『Deliver Us The Moon』は、PCを対象に配信中です。
吉田輝和のプロフィール:19年にわたって自画像の絵日記を書き続けているおじさん。近年、「ちおちゃんの通学路(KADOKAWA)」や「お稲荷JKたまもちゃん(一迅社)」、「からかい上手の高木さん(小学館)」などの人気漫画のモブキャラとして登場しており、2018年にはアニメ作品に2回登場した。何故こんなに漫画登場しているのか、描いた漫画家も吉田本人もよくわからないらしい。 吉田のTwitterはこちら。
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