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最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。
今回は2020年2月25日にSuper.comよりPC(Steam/GOG.com)向けにリリースされた『Broken Lines』について生の内容をお届けしたいと思います。
『Broken Lines』とは
PortaPlayが手掛ける本作は、第二次世界大戦を舞台にストーリーが展開するターン制の戦術級ストラテジーです。プレイヤーは数名の兵士からなる部隊に命令を出し、第二次世界大戦時の歩兵戦術を駆使して謎の敵と戦います。
移動と戦闘は3Dマップ上で進行し、移動から戦闘への移行は完全にシームレスに行われます。マップにマス目やエリアの区切りはなく、一枚のマップ上で一つのミッションが完結します。ストーリーはキャラクター同士の会話とミッション間のナレーションにより展開していきます。
システムはターン制ですが、兵士を交互に動かすのではなく、すべての兵士にあらかじめ命令を出し敵味方が同時に行動するプロット制を採用しています。行動フェイズはリアルタイムで進行し、行動中に命令を変更することはできません。戦術には移動姿勢、視界、射線、高低差の概念があり、他にも遮蔽物、側面攻撃、制圧射撃、照準、手榴弾、ノックダウン、カモフラージュなどの戦術が登場します。
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『Broken Lines』の実内容に迫る!
いきなりキャンペーンを開始することもできますが、最初にチュートリアルをプレイすることをお勧めします。チュートリアルは新兵訓練という体裁になっており、ゲームに登場する基本的な戦術を一通り学ぶことが可能です。
チュートリアルに要する時間は比較的短く、戦術級のゲームに馴染みのある方なら簡単に修了できるでしょう。なお、チュートリアル中に表示される説明はキャンペーン開始後もその都度表示されるので、ルールをすべて暗記する必要はありません。
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キャンペーンを開始すると導入ストーリーが語られます。舞台は第二次世界大戦末期の1944年。極秘任務のため輸送機で東ヨーロッパ上空を飛行中の部隊は突然攻撃を受け、輸送機は不時着。指揮官を失い散り散りになった兵士たちは、任務もわからないまま見知らぬ土地に放り出されてしまいます。
あたかもノルマンディー上陸作戦の空挺部隊を彷彿とさせるシチュエーションに俄然気分が盛り上がります。テレビドラマ「バンド・オブ・ブラザース」の序盤で描かれた状況と言えば思い当たる方もいらっしゃるでしょう。
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たったひとりの戦場
最初のミッションが開始されると、操作できる兵士は新兵一人しかいません。周りには不時着した輸送機の残骸が散乱し、まだ炎が立ち上っています。ここがどこで、自分の任務が何なのかもわかりません。銃を握りしめ、慎重に周囲を探索することにします。
物陰に身を潜めながら小道を進むと、覆面をした謎の人物と遭遇しました。なにか声を掛けてきますが、現地語がわからないので言葉が通じません。敵か味方かわからないまま、問答無用で射殺しました。もしかしたら挨拶をしていただけかも……と後悔が頭をよぎりますが、戦場ではわずかな判断の遅れが死を招きます。暗い考えを振り払って先に進みます。
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さらに進むと瀕死の重傷を負った仲間を発見しました。助け起こして傷の手当てをします。不時着時に怪我をしたようですが、なんとか一緒に戦うことができそうです。
『Broken Lines』では戦闘中に体力がなくなると戦闘不能になります。戦闘不能になった仲間は助け起こすことが可能ですが、体力は全快しません。体力を回復するには応急手当などのアビリティを使用します。アビリティには他にも様々な種類が用意されており、無限に使用できるものと、ミッション内での使用回数が制限されているものがあります。
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逃走そして反撃
安全な場所を求めて谷間の道を進むと、いきなり攻撃を受けました。道の脇の高台にある陣地から機銃掃射を受けたのです。この位置からの反撃は不可能なので、全力疾走で駆け抜けます。なんとか射程外に出たところで二人目の仲間に再会しました。
『Broken Lines』には高低差の概念があり、高い場所に陣取る方が有利になります。移動には通常移動の他にしゃがみ移動と全力疾走があり、移動速度だけでなく武器使用の可否や敵の注意をひく度合いにも影響します。
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三人の兵士は坂を上り高台の裏手に出ると、機銃手の背後に忍び寄って奇襲を仕掛けました。手榴弾を投げ込むのを合図に、一人がサブマシンガンで制圧射撃を加え、一人が側面に回り込んで至近距離からショットガンでとどめを刺します。
高台の先にある目標地点に到達したところで最初のミッションはクリアになりました。ミッションには目標地点が設定されており、そこに到達することでクリアとなります。ミッションによっては追加の目標が設定されていることもあります。
ここまでのミッション内容はすべて一枚の3Dマップ上で展開され、移動や戦闘は完全にシームレスに行われました。通常の行動中は命令を途中で変更できませんが、例外として新たな敵に遭遇した時だけは時間が停止して新たな命令を出すことが可能になります。
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敵の覆面の下の「正体」、戦いの意味
次のミッションは村の外れから始まり、登場するのは先ほどの三人とは別の古参兵三人組です。輸送機からパラシュートで脱出したものの、やはり自分の居場所も任務もわからず途方に暮れています。
情報を求めて村に向かう途中、またも覆面を被った三人組の敵と遭遇。初めての本格的な戦闘になりました。AIの動きは賢く、遮蔽物を利用し、武器に応じた距離を取ろうとします。激戦の末に敵を制圧し、その覆面を外すとついに謎の敵の正体が明らかに。これまで硬派な第二次世界大戦モノを想像してプレイしてきた筆者に衝撃が走りました。
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村の中心には敵の一団が陣取っていたため、兵士たちは村を迂回しながら反対側の船着き場を目指します。はぐれた仲間の一人と再会し、幾度もの戦闘をくぐり抜けて船着き場にたどり着いた彼らが見たのは、別の仲間が敵に拉致されていくところでした。
ここで二番目のミッションは終了。ストーリーが語られ、最初の新兵三人と古参兵四人が合流しました。七人は仲間を救出するため敵のキャンプに潜入することを決断します。次のミッションに進む前に、七人の中から作戦に参加する四人を選び、装備品やアビリティをカスタマイズすることができます。
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始まりの終わり
散発的に現れる敵を排除しながら敵のキャンプにたどり着いた兵士四人でしたが、キャンプは高台にあり、周囲をぐるりと土嚢で囲まれ陣地化されています。視界外からは窺い知れませんが、おそらく土嚢の後ろには敵が隠れているはずです。
正面突破は不可能だと悟り、死角からキャンプの側面に回りました。幸い奇襲は成功。敵は土嚢に隠れて抵抗を試みますが、味方の制圧射撃により無力化され、ライフルによる遠距離からの狙撃で次々に倒れていきました。
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キャンプ前の敵を掃討して目標地点に到達。これでクリアかと思われましたが、追加の目標が設定されていました。どうやら仲間を連れて逃げる必要があるようです。キャンプ前のゲートを開き、現れた仲間と現地の民間人を救出。さて脱出というところで警報が鳴り、周囲から敵の一団が殺到してきました。
敵の数は多いものの、こちらは有利な高台にいます。敵の陣地を逆に利用して土嚢の後ろに兵士を配置し、難なく撃退に成功しました。敵のキャンプを脱出すると今度こそミッションクリア。民間人から地図を手に入れ、ようやく自分の居場所を知ることができました。
ここまでは物語のプロローグにすぎません。これまでご紹介してきたように、『Broken Lines』は3Dマップ上での移動と戦闘とストーリー展開がシームレスに繋がって進行します。
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ストーリー性の高い戦術級ストラテジー
本作は第二次世界大戦を舞台にしたストーリー性の高い戦術級ストラテジーです。歴史上の戦いそのものを描いた作品ではありませんが、登場する戦術や兵器は第二次世界大戦当時のものを踏襲しています。
特徴的なのは、ミッション中のすべての行動が単一の3Dマップ上で完結し、ターン制でありながら行動自体はリアルタイムで処理されるプロット制を採用していること。インターフェイスは簡潔でわかりやすく、ルールも難解ではありません。それでいて手ごたえは十分です。
ターン制の戦術級ストラテジーが好きな方、第二次世界大戦を舞台にした架空の物語が好きな方にお勧めしたい作品です。
タイトル:Broken Lines
対応機種:PC(Steam/GOG.com)
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日:2020年2月25日
記事執筆時の著者プレイ時間:7時間
価格:2,570円/24.99ドル