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最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」です。
『Mount & Blade II: Bannerlord』とは
『Mount & Blade II: Bannerlord』は洋ゲーマーにはおなじみの人気ゲーム『Mount & Blade』の新作です。発表から約8年もの歳月が経過していたということもあって、ファンの期待も限界まで高まっていた本作。シリーズ最大の特徴はなんといってもその自由度の高さです。自らの軍勢を率い、クエストなどをこなしながら中世ヨーロッパがモチーフとなった世界で立身出世を目指します。
『Mount & Blade II: Bannerlord』の実内容に迫る!
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筆者は熱心なシリーズファンというわけではなく、スタンドアロン拡張『Mount & Blade: Warband』をPCゲーム始めたてのころよく遊んでいた、という程度ですが、本作の発売は大変楽しみにしていました。
プレイの前に注意点。現在早期アクセス配信中である本作は、日本語に対応していません。筆者の英語力は英検二級程度ですが、最近はOCR翻訳などの便利な手段も確立しつつありますし、シリーズ経験者ということもあってそこそこ遊べています(時々困ることもありましたが)。ちなみに、日本語は正式版でサポート予定とされています。
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キャンペーンモードを開始して最初に行うことになるのは、キャラクターメイク。ここでプレイヤーキャラクターの出身地を選択します(「Culture」という表記だったので、厳密には出身地とは異なるかもしれません)。外見のカスタマイズ項目は非常に豊富で、本気で作り込もうと思ったらかなりの時間を費やすことになるでしょう。
そして当然のことですが、グラフィックスが前作から圧倒的進化を遂げていることがわかります。外見のカスタマイズが終わったら、自分の家族がどのような人たちか、幼少期や青年期をどのように過ごしたかなどを選ぶことでパラメーターが決定。筆者はなんとなく交易商プレイがしたかったので、魅力(Charm)や交易能力(Trade)に多くポイントが割り振られるよう出自を選択しました。
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ということで出来上がったのがこちらのキャラクター「マウント彦」です。ソーシャル関係のスキルに沢山パラメーターを振ったので戦闘は激弱。そこはお金でなんとかしていこう! というコンセプトでした。しかし人生は数奇なもので、いくらじっくり考えようと計画通りに進んでいくことなんてそうそう起きないのです……。
まずはゲームの基本から
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その後、早速チュートリアルがスタート。本シリーズの戦闘操作は「マウスをクリックしながら振る」というかなり独特なもので、シリーズ初プレイであればチュートリアルはしっかりやることをおすすめします。特に防御はめっちゃ難しい。
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戦闘チュートリアルが終わるとようやく本編です! といっても、しばらくは「ストーリー進行のチュートリアル兼メインストーリー」。非常に親切な導線です。ゲームは大まかにこの全体マップと戦闘や探索を行うTPS/FPS視点の個別マップを行き来しながら進行していくことになります。
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戦闘システムは、雇った兵士の指揮をしながら(この操作もかなり難しく忙しい)戦うというRTS風味のもの。過去作をプレイしたことがある方ならおわかりでしょうが、本当に『Mount & Blade』そのままです。プレイ感覚は良くも悪くもまったくそのままに、グラフィックスが大きくアップグレードされたというのが最初の印象でした。戦闘のワチャワチャ感もそのままです。
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現代のゲームのグラフィックスとして特筆するほど美しい、というほどではありませんが、大規模な都市などの個別マップ画面は見ごたえがありますし、なかなか良い雰囲気。なにより「『Mount & Blade』としては圧倒的に美しい」と思えますし、それだけでプレイする価値があるように感じますね。「街中の探索」があまり大きな意味を持たないゲームのはずなのに、無為に歩き回ってみたくなります。
自由度が高いゆえに、ままならない人生を楽しめる
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ストーリーミッションのチュートリアルを終えると、自分のファミリーの名前をつけることになり、いよいよ広大なフィールドに完全に自由な状態で解き放たれます。とはいえちょっとしたメインクエストのようなものはありまして、そのうちのひとつで自らの軍勢を立て直していきます。
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この「Rebuild Your Clan」は、クエストというよりも序盤の目標値のようなものです(これを満たさなくてもゲームは続行可能)。パーティーメンバーを20人以上集め、金を2,000デナル以上稼ぎ、名声値を50以上に挙げ、1人のコンパニオンを雇うことで達成できます。その方法はもちろん自由です。筆者の最初のコンセプトは「交易商プレイ」だったので、まずは交易でなんとかお金を生み出せないかと頑張ってみました。
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……結論から言うと、交易はかなり大変です。都市または集落ごとに市場があり、それぞれ売値、買値、そして在庫数というパラメーターを持っています。どの都市で何の価値が高いか、などを調べるためにいくつもの都市を渡り歩くことになりますし、序盤は持ち運べる荷物の総量も少ないため、なかなか黒字が出ませんでした。おすすめ交易路などの攻略情報が海外サイトでチラチラ出てきているので、抵抗がない方は調べてプレイしてもいいかもしれませんね。
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そして次第に、交易のために立ち寄った街でクエストを受注するようになりました。クエストはいくつかの種類が使いまわしでランダム発生するので、プレイしていれば割の良いクエストもだんだんと覚えていきます。するとどうでしょう、先ほどまで精を出していた交易よりも、クエストをこなしていくほうが遥かに効率的だということがわかってしまったのです。
野盗を人質にしたあと説得して味方につけることもできますし、死体から漁った装備品や交易品などを売り払えばクエスト報酬にさらに上乗せして金銭を稼げます。そうこうしているうちに(プレイヤーキャラクターを除いた)兵たちの練度も上がっていき、筆者のパーティーは完全なる戦闘集団になっていました。クエストをこなせば名声値も上がるので、一石三鳥ぐらいのメリットがあるのです。
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「Rebuild Your Clan」のクエストを終えるころには、我がファミリーは50人を越える大規模傭兵集団となっていました。なかなか初志貫徹とはいかないものですね。このゲームプレイを通して重要なことを学べた気がします。結局世界を制するのは暴力……。
それは冗談として、本作は現時点で日本語未対応かつ自由度がとてつもなく高いため、とっつきにくいと感じる方もいるでしょう。しかし難易度はガンガン下げられますし、なんなら「主人公が死なない」なんて設定も可能です。難易度を下げれば、なんとなくプレイするだけでなんとなく強くなっていきます。そのため、シビアではないプレイングでダラダラ&コツコツやり込みたいゲーマーにもおすすめできます。
早期アクセス期間は1年ほど続くそう。日本語対応を待つも良しですが、シリーズファンなら間違いなく「買い」と思われます。もちろん新規プレイヤーであっても(ちょっと古臭い部分もありますが)おすすめできる一本です。
タイトル:『Mount & Blade II: Bannerlord』
対応機種:PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2020年3月30日(アーリーアクセス)
記事執筆時の著者プレイ時間:8時間
価格:5,480円(購入時はセール価格の4,932円)