先程任天堂より発表された、『あつまれ どうぶつの森』に関しての、企業・団体向けの使用ガイドライン。その内容は既存の企業・団体の取り組みにも影響を与えるものです。本記事では過去の該当の取り組みの記事執筆時点での状況をお届けします。
おたから島
NGO運営とされ、生物多様性をテーマとした地球環境問題啓蒙コンテンツ「トレジャーアイランド」。その後関わっているとされたNGOが関与を否定するなどの問題が発生していました。今回のガイドラインにあたっては「事実に反して任天堂から個別の許諾を取得したと表明することなどを含む」など、本企画を想定したかのような禁止項目も複数含まれています。
ガイドラインの更新を受けたものであるかは不明ですが、記事執筆時点では新サイト・旧サイトともにアクセスが遮断され閲覧不能状態に。二転三転する状況から、最後にはゲームメーカー自身に明確に「NO」を突きつけられた形なのかもしれません。
バイデン米新大統領の選挙活動
先日の米大統領選に勝利したバイデン米新大統領陣営は、『あつまれ どうぶつの森』を利用し、投票を促す島コンテンツを作成するなどの政治活動を行っていました。今回のガイドラインではこれも明確に禁止事項で、記事執筆時点ではサイトコンテンツはまだ閲覧可能。早急に公開終了されるべきではあるものの、そもそも米大統領選が既に終了したことには注意です。
企業説明会
過去には『あつまれ どうぶつの森』を利用した企業説明会などの試みを行った企業も。これは今回のガイドラインでは「他のお客様をゲーム外の行動に誘導するなどの本ソフトを利用したマーケティング行為」の一種“その他勧誘行為”に含まれるだろう内容。今後は事前に任天堂の明示的な許可を得て動くか、控えるべき企画となるでしょう。
美術館の収容作品公開
美術館の中には新型コロナの影響などもあり収容作品をマイデザインとして公開するところも出ていました。こちらについてはそれらから収益を得る作りになっていたり、マーケティング行為とならない限りについては問題はなさそうです。
各種商業ブランドのマイデザイン公開
アパレル系を中心に各種商業ブランドが自社商品を『あつまれ どうぶつの森』のマイデザインとして公開する例も多く登場しています。これについては「他のお客様をゲーム外の行動に誘導するなどの本ソフトを利用したマーケティング行為」、「商品購入サイトへの誘導、クーポンの配布、景品の提供、懸賞の実施、SNSアカウントのフォローなどの要求、他のお客様の情報の取得、その他勧誘行為など」に含まれないよう、今後各企業に一層の注意が必要となる部分でしょう。
多くの事柄について、注意が必要となった今回のガイドライン。逆に明確に許可された部分もあることを踏まえればガイドラインさえ遵守すれば『あつ森』を利用しやすくなった、とも言える所。今後より多くの企業・団体によるマイデザインなどの発表を見る機会もあるのかもしれません。