最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。
今回は北京に拠点を構えるScreambox Studioが開発し、パブリッシャーであるBD Gamesとともに、2021年1月15日にSteamにてPC(Windows)向けに早期アクセスとしてリリースした2Dローグライクアクションゲーム『Ancient Abyss』について生の内容をお届けしたいと思います。
『Ancient Abyss』とは?
本作はピクセルで描かれた、2Dローグライクアクション。主人公は何かの声に導かれ、ダンジョンであるアビスの底を目指します。マップは自動生成で、出現する敵は様々。地形または配置オブジェクト、ドロップアイテムや武器、さらにはアビリティなどで戦闘を有利に進めながら、ダンジョンを深く潜ることがゲームの基本的な進行です。敵との戦闘やスキル・武器アイテムの強化も奥深く、ハクスラ的な要素も存分に感じられます。もちろんローグライクということで、志半ばで力尽きてしまった場合はスキル以外、装備とアイテムを失って最初からやり直し……なかなか歯ごたえのあるプレイが楽しめそうです。さっそくやってまいりましょう。
本編開始
記事冒頭でも触れましたが、本編開始直後は何者かによるモノローグが流れます。それがまるでこちらに語りかけるようで、主人公はその声に導かれて目覚めます。
目覚めるとドクロのような顔つきをした体格の良い男が武器を弄りながら「新入りさんよう」と語りかけてきます。本作の対応言語は今のところ英語と中国語(簡体字)のみなので、日本語ユーザーにとっては何が起きているのかわかりづらいことでしょう。
なかには言語設定を英語にしているにもかかわらず、台詞が中国語のままだったりしたものもありましたが、記事執筆中に何度か行われたアップデートのおかげで、現在は修正済み。
しかしながら、過去の記憶を思い出せない主人公と、世界観についてはさっぱりわからない我々プレイヤーの状況は、この時点では一致しているため、そこまで置いてきぼりにされたようには感じません。
ここからエリアをいくつか移動してマップを攻略しながらダンジョンを潜っていくことになります。マップは自動生成と表現されており、構成が潜るたびにランダムで変わります。一部エリアは似たような構造、ギミックが散見されますが毎回新しい戦いが楽しめますね。またマップから読み取れる世界観は興味深く、かつての文明の残り香を感じさせるオブジェクトが随所に散見されます。
戦闘
操作は、キーボード&マウスとコントローラが対応しています。どちらかに偏って調整されているということはないので、好みの操作方法を選択していくと良いでしょう。ちなみに、今回のプレイに際して筆者はDUALSHOCK 4を繋いでいます。画面はシンプルで左上に体力とスタミナバーが、右上にマップ、左下に装備&アイテム、右下に通貨など換金系アイコンが表示されています。
本作は前述のとおりローグライクなので、ひとたび拠点からマップに出れば、次の拠点に辿り着くか、死んで初期キャンプに戻されるまで戦いが続きます。こちらが行う攻撃や回避行動はスタミナを消費するため、考えなしに動き回っているとあっという間に追い詰められてしまいますね……。
敵の種類は大きさで分けられ、ボス含めておおよそ小型、中型、大型の3種類で、それぞれが近距離と遠距離を使い分けて攻撃してきます。雑魚敵は草むらに身を潜めた不意打ちや、集団で取り囲んで襲い掛かってきたりとなかなかどうして知恵のある戦い方ですが、基本的にはこちらも武器を振り回して攻撃を続ければOK。反対にボスは範囲の広い大技や一発が重い攻撃を駆使してくるため、常に間合いとタイミングに気を配る必要があり気が抜けません。敵は倒されるとアイテムや金貨を落とします。大きさが主人公の膝丈もないような超小型モンスターの群れが地味にダメージを削ってくるのですが、一番厄介なのは乱戦のど真ん中に爆弾を放り込んでくる相手ですね。これらの敵は一度倒してしまえば復活はしないので安心です。
翻って我らが主人公の装備は、デフォルトだとショートソードのみ。攻撃力は序盤ならいざしらず、深層に潜るに連れさすがに心もとなくなってくるため、マップを探索しつつなるべく武器を拾っていくことを心がけましょう。
ちなみに探索でとあるNPCの依頼をこなすと、初期キャンプを出てすぐの場所で、初期装備をランダムで選択できるようになります。
探索で入手できるお役立ちアイテム
ちょうど良いので、プレイガイドを兼ね探索時手に入るアイテム等について説明していきましょう。
まずは武器。こういうジャンルのゲームではお馴染みですが、武器は現地調達できます。エリア内にある破壊可能オブジェクトや宝箱、または敵を倒すことで入手可能。たまにNPCから報酬としてもらうこともあります。性能については攻撃力に加えてボーナスが割り振られていることがあり、武器は最大で2種類を所持することが出来るため、もし手持ちがいっぱいであるならばよく吟味して選択しましょう。
なおその種類は格闘、短剣、大剣、ハンマー、弓などバラエティに富み、それぞれ基礎攻撃力や速度、さらにボーナスといった性能の違いがあります。ありがたいことに、ボタンひと押しで戦闘中いつでも武器切り替えができるため、戦いの流れを見極めつつ適切なものを選択していくと良いでしょう。
次に攻撃系アイテム。敵にぶつける小石から、爆弾、氷漬けにする薬品、さらには火炎放射器(のようなもの)など様々な種類があります。これらも武器と同様にエリア内のオブジェクトや宝箱、敵がドロップします。これらは最大で4種類所持することが可能で、ボタン切り替えで選択使用。一部アイテムは、エリアギミックを解除に役立つ場合もあるため、色々試してみると良いかもしれません。
最後にスキル。エリアの中にはモノリスのような物体が鎮座している場合があります。これはエリア内の全モンスターを倒すと自動的に起動し、金貨と引き換えにスキルを提供してくれます。
モノリスに触れると3つほどリストが表示される選択形式で、スキルは攻撃力増加などシンプルに便利なものから、スタミナ無限の代わりに残り体力1ゲージなど諸刃の剣なものまで様々です。
登場人物たち
エリア探索を進めていくと次のマップに進むことができます。マップとマップの間には拠点となるキャンプが挟まり、そこにはアイテム販売や装備アップグレードをしてくれるNPCが現れます。拠点ごとに雰囲気が異なるのが面白いですね。
こちらは武器屋。
こちらはアイテム屋。
こちらは鍛冶屋(?)。武器を鍛えてくれます。
ステータス上昇効果のマジックアイテムを販売してくれるショップ。
初期キャンプにはパッシヴスキルを売ってくれるキャラもいます。
ちなみに拠点では無いのですが、エリアそのものが食事処になっている場合もあり、体力が減っている場合は金貨を支払い食料で体力回復をすることも可能です。
……と、ここまで書いてきましたがパッシヴスキルとクリスタルなど一部換金(?)アイテム以外は基本的に死んだら消えてなくなります。マップを3つ進めても途中でセーブというものがなく、ゲームを終了したら最初のキャンプから始まります。ローグライクというゲームシステムは重々承知してはいますが、できれば……中間セーブポイントをもう少し貰えたら……!ともあれ攻略の鍵としては道中で見つけた強力な武器はなるべく入手して、拠点では金を惜しまず武器アップグレードやパッシブスキル購入を可能な限り行うと良いかと思います。
おわりに
まったく関係ない話ではありますが、本作は女性キャラが妙に魅力的なデザインです。まあ主人公がそもそも狐のような動物をあしらった意匠の出で立ちで、激しい戦闘を得意としつつもビジュアルはどこか可愛らしいですけどね!ともあれ、早期アクセスということでまだまだ開発途中で荒削りな部分もありますが、ビジュアルや戦闘もガッツリ楽しめるローグライクに興味のある方はお試しでも遊んでみると楽しいかもしれません。
対応機種:PC(Windows)
記事におけるプレイ機種:PC(Windows)
発売日:2020年01月15日
記事執筆時の著者プレイ時間:2時間
価格:通常価格:1,520円、セール価格:1,368円