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定額を支払ってゲームが遊び放題となるゲームサブスクサービスを紹介する本特集。先日掲載した前編では、比較的有名な8つのサブスクサービスをご紹介しました。それだけでも素晴らしいサービスが揃っていましたが、今回は「まだまだ足りない!」という方に向け、ちょっとマイナーかつ独特なラインナップが用意されたサブスクサービスをご紹介します。
なお、掲載されている情報は本記事執筆時点でのものであり、今後変更される可能性がありますのでご注意ください。また、直接的な表現が含まれる画像は避けていますが、成人向けゲームに関する情報が掲載されていますので、閲覧の際はご注意ください。
ちょっとマニアなタイトルが揃う「Utomik」
個人プラン: 月額6.99ドル
ファミリープラン(上限4人): 月額9.99ドル
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このサービスでは、Deep SilverやTHQ Nordic、Epic Gamesといったパブリッシャーが提供するちょっとマイナーなゲームが遊べます。2から4までの『セインツロウ』シリーズや『Metro Redux』シリーズといったタイトルから、『ヒットマン:アブソリューション』や『Unreal』シリーズなど現在ではちょっとマイナーなタイトルが対象になっています。
筆者個人としては、『Painkiller: Black』や『Bet On Soldier: Blood Sport』『NecroVisioN』といったマイナーなFPSが揃っているのが嬉しいポイント。ただし、Utomikで配信されているバージョンでは日本語がサポートされていないゲームが存在するので注意が必要です。
初回登録時には14日間の無料体験が用意されているため、気になるタイトルがある場合は動作確認や日本語対応の有無を確認すると良いでしょう。
国産・同人タイトルを幅広くカバー!「DMM GAME 遊び放題」
通常プラン: 月額980円
遊び放題プラス: 月額2,980円
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DMM GAMESが提供する国内有数のゲームサブスクサービス。本サービスの特徴として、国産ゲームが多く取り扱われている傾向にあることがあげられます。
『ネプテューヌ』シリーズや『軌跡』シリーズ、『Ever17 -the out of infiity-』といった有名なタイトルから、『シロナガス島への帰還』『伊勢志摩ミステリー案内 偽りの黒真珠』『ひぐらしのなく頃に』といった小規模なインディー・同人ゲームまでカバーしており、国内サービスらしいラインナップといえるでしょう。
さらに、「遊び放題プラス」プランでは成人向けゲームも遊び放題の対象に。日本のアダルトゲーム黎明期から活動していたelfの『野々村病院の人々』『同級生』や、現在も活動するアリスソフトの『ランス』シリーズ、バンドや音楽をテーマにした『キラ☆キラ』などOVERDRIVE作品といったタイトルが遊び放題でプレイできちゃいます。
国産ゲームの方が好き!という方や国内のインディー・同人ゲームに触れてみたいという方にはおすすめしたいサービスです。
ストリーミングで美少女ゲーム!「OOParts」
月額: 2,980円
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サブスクで成人向け美少女ゲームがプレイしたいのであれば、OOPartsも検討してみるべきかもしれません。こちらは数多くの成人向け美少女ゲームをストリーミング形式でプレイできます。ブラウザで動作させるため、PCだけでなくスマホでもプレイできます。
ラインナップには『SCHOOLDAYS HQ』『グリザイア ファントムトリガー』『ネコぱら』といったあまり成人向けゲームに詳しくない人でも知っているような作品や、『女装山脈』『腐り姫 ~euthansia~』といった独特な作品まで見られ、少し値は張るものの納得できるラインナップと言えるかと思います。
さらに作品ごとの方向性を表すカテゴリが細かく用意されており、「ゲーム性のある飽きないゲーム」「ゴールが一つだけのゲーム」といったゲームシステムやシナリオの方向性を示すカテゴリや、「ヒロインが朝起こしに来る」「攻略不可だけど魅力的なキャラクターがいるゲーム」「メイドさん!!」などキャラクターやシチュエーションにまで細かく分けられており、自分にあったタイトルが見つけやすくなっています。
ビジュアルノベル形式の作品が多いためクラウドストリーミング形式でもプレイに大きな支障をきたすことはありませんが、20時から22時頃の混雑する時間帯は操作遅延の発生や少し低い画質でのストリーミングとなりやすいです。
個性的なオリジナルインディー光る「Apple Arcade」
月額プラン: 600円
Apple One(他3サービスとセット)個人プラン: 1,100円
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ゲームサブスクサービスにはAppleも参入しています。Apple Arcadeは、iPhone、iPad、iPod touch、Mac、Apple TV向けに提供されているサービスです。
最も大きな特徴として、オリジナルやここが最初の配信先である作品が多く存在することがあげられます。既存タイトルの強化バージョンも、ここで新たに提供が開始されたものが多く見られます。とはいえ、『Sayonara Wild Hearts』『What the Golf?』『Necrobarista』といったインディー好きならピンとくるようなタイトルも対象になっており、マニアでも初心者でも満足できるはずです。
最近では、プラチナゲームズ新作『World of Demons - 百鬼魔道』やシリーズ新作『太鼓の達人 Pop Tap Beat』、『FF』生みの親坂口博信氏の新作『FANTASIAN』など日本プレイヤー向けにも嬉しいタイトルが追加されました。
対応プラットフォームが少し狭いですが、もしインディーゲームが好きで遊べる環境にあるのであれば、入ってみるとまだ知らなかった作品に出会えるかも?なお、Apple Arcadeについては過去に珠玉の4作品をご紹介する記事を掲載していますので、そちらもあわせてご覧ください。
レトロゲーム復刻プロジェクト「Project EGG」
月額: 550円 ※有料コンテンツは別途購入が必要
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「1980年代の名作をいつまでも楽しめるようにする」という目標を掲げたプロジェクト。本プロジェクトも定額制サービスという形式を採用しています。
ファミリーコンピュータやPCエンジンやメガドライブといったコンソールで発売されていたものはもちろん、NECのPC-〇〇シリーズやMSX、FM-7といったPCが多くのメーカーから登場していた時代のタイトルなど、マニア垂涎モノのラインナップになっているはず。また、月額を払った上でゲームを購入しなければならないという特殊な配信形態ではありますが、月額契約のみで遊べるタイトルも多く存在します。
純粋なサブスクサービスとは言えないかもしれませんが、他のプラットフォームで見られないようなタイトルやサウンドトラックを数多く販売しているため、レトロゲームファンは必見のサービスです。
iPhone・iPadでレトロゲーム!「PicoPico」
月額: 550円
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PicoPicoを利用すれば、iPhone・iPadで気軽にレトロゲームがプレイできます。同じレトロゲームサブスクサービスである「Project Egg」と見比べると、ファミリーコンピュータのタイトルを中心とした比較的メジャーなラインナップである印象です。
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『ドルアーガの塔』『ゼビウス』といったナムコ時代の珠玉のタイトルから『星をみるひと』『スペランカー』といった名作(迷作?)、当時の説明書を見られる機能などあったら嬉しいものはもちろん、ゲームギア向けの初期『魔導物語』シリーズやMSX版『ザナドゥ』、後ろに謎の黒い影が見える『パイプライン大作戦』(原題『ゴルビーのパイプライン大作戦』)など、なかなか現行機ではお目にかかれないタイトルも遊び放題の対象です。
無料プレイや広告を見ることでプレイできるタイトルも15本近く用意されているため、とりあえずお試しで遊んでみるとよいでしょう。
番外編:音楽サブスクでゲーム音楽を聴こう!「ゲーム音楽」
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さて、ここまでさまざまなゲームサブスクをご紹介してきましたが、膨大な数のゲームが遊べるゲームサブスクにちょっと疲れたら、ゲーム音楽で気分転換してみませんか?というわけでここでは、ゲームのサウンドトラックを一括検索できるサービス「ゲーム音楽」をご紹介します。
「ゲーム音楽」は個人でかつ非商用で運営されているサイト。音楽サブスクサービス「Spotify」と「Apple Music」上に存在するゲーム音楽を一括検索できます。AAAからインディーはもちろん、モバイルゲームやレトロゲームなどまでしっかりとカバーして掲載してあるためお気に入りのゲームのサウンドトラックがきっと見つかるはずです。
お気に入りのゲームのサントラが見つかったら、有料で契約せずともSpotifyを利用すれば制限付きではありますが無料で聴くこともできるため、ビビッときた曲をすぐに試聴できます。
終わりに
今回は特定のユーザーにだけ刺さるような、ラインナップが独特なサービスを紹介しました。誰にでもオススメできるようなものばかりではありませんでしたが、一部の読者の皆様に刺さるようなサービスが紹介できていれば幸いです。
それぞれの特色・注意点を見極めながら、よりハードコアでより楽しいゲーマーライフをお過ごしください。