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6月10日にコーエーテクモゲームスよりSteam/PlayStation 4/Xbox One/ニンテンドースイッチ向けに発売が予定されている、ハイスピード忍者アクション『NINJA GAIDEN: マスターコレクション』。
今回、Game*Sparkでは発売に先立ってゲームプレイの機会をいただいたのでPC版のプレイレポートをお届けします。
『NINJA GAIDEN: マスターコレクション』とは?
みなさんは「忍者」といえばどのようなものを思い浮かべますか?隠密を得意とした密偵?クナイと手裏剣でスタイリッシュに戦う戦士?はたまたチャクラを練って忍術を扱うアレでしょうか。
本作は、海外の人がイメージする忍者を世界観に落とし込んだ作品となっており、日本独自の文化や建設物が現代社会と調和しています。また、近未来兵器や謎のクリーチャー軍団までも登場し、説明しようがないカオスな様相を呈しています。
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『NINJA GAIDEN』シリーズは1995年を最後に終了していた『忍者龍剣伝』シリーズを、3Dアクションゲームとして蘇らせた作品。現在までに680万本以上を出荷している人気シリーズです。
『NINJA GAIDEN: マスターコレクション』は、そんな不朽の名作の『NINJA GAIDEN Σ』『NINJA GAIDEN Σ2』『NINJA GAIDEN 3: Razor's Edge』の3作品をこの1本で楽しむことが出来ます。
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何を隠そう、筆者は『忍者龍剣伝』含め『NINJA GAIDEN』シリーズは今回初プレイ。事前に知っていたことと言えば、『デッド オア アライブ』シリーズから自社コラボでプレイアブルキャラクターがいることくらい…。未だにどんなゲームか想像がついておりませんが、さっそく1作品ごとにプレイして確かめていきましょう!
『NINJA GAIDEN Σ』
さあ、はじまりました。紅葉の帳が下りた山中に1人の男が舞い降ります。まずはエアアサシンが如く空中から敵忍者を背後からバッサリ。そしてそのまま流れるように操作開始。景色に見惚れる暇もなく、敵の増援が襲いかかってきました。
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本作の主人公「リュウ・ハヤブサ」が主に扱う武器はクナイや手裏剣ではありません。彼の父親から託された「龍剣」を手に敵をバッサバッサと斬り伏せていきます。もちろん忍者然とした手裏剣も遠距離武器として使えますが、敵を倒すという目的ではあまり期待できそうにありませんでした。
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さて、敵の増援も倒したところで次の目的地に向けて山中を登っていきます。進むべき道は崖が切り立ち容易にはいきません。しかしそこは忍者。崖登りはお手の物。壁走りや壁キックなど縦横無尽にアクロバティックな動きをすることができます。
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たどり着いた先は忍者屋敷。ここでは敵の刺客や様々なカラクリがリュウ・ハヤブサを待ち受けています。そして、先へ進むためには簡単なパズル要素を解かなくてはいけません。
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ついに屋敷最上階。おまちかねのボス戦です。立ち塞がるはリュウ・ハヤブサの叔父である影一門頭領ムライ(CV.銀河万丈)。序盤からラスボスみたいな声してます。
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ここで改めて本作のシステムを確認しておきましょう。プレイヤーキャラクターには「体力」と「気力」のパラメーターが存在し、体力は0になるとゲームオーバー。気力は消費することで強力な忍法を発動することが出来ます。
アクションも数多く実装されており、道中で「秘伝書」を手に入れることで強力な攻撃を繰り出すことが出来るようになります。
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さて、話をボス戦に戻しましょう。正直に言うと最初のボスだし簡単に勝てると思っていました。しかし、ここまでの戦闘で薄々感づいていました…。このゲーム、敵が強い。筆者は本作をプレイする前までは、コーエーテクモゲームス開発の『無双』シリーズの、敵を蹴散らし戦場を駆け回る様をイメージしていました。しかし、実際は少し違いました。わかりやすく言うならば、雑魚敵一人一人が「武将」のような感じでしょうか。ガードもすれば回避もしてくるので非常に厄介です。そうなるとボスの強さも想像に難くないでしょう。
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チャプター1の舞台である秋の山中、そして刀を振るう主人公。この2つから本作をプレイして筆者は『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』を連想しました。感覚では『SEKIRO』よりかは易しめ。しかし、しっかりとした骨太のアクションを楽しめる。ちょっと苦戦するけど嫌になるほどではない、といった感じでしょうか。ちょうどいい塩梅なのです。
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ストーリーはなんとかボスを倒したところでチャプター1が終了。このあとチャプター2、3にかけて物語は急展開。そしてまだまだ続きます。
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ストーリーを進めると『デッド オア アライブ』シリーズにも出演している魔神ハンター「レイチェル」もプレイヤーキャラクターとして操作可能。ストーリーモードの他にも、限られた条件で戦う「SURVIVALS」やレベルごとに分けられたミッションシーンをプレイできる「忍の道」などもプレイすることが出来ます。
『NINJA GAIDEN Σ2』
さて、お次は2009年に完全版として発売された『NINJA GAIDEN Σ2』をプレイしていきます。本作は無印『NINJA GAIDEN』から5年後の発売となりますが、その進化にはとても驚きました。
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まず、衝撃を受けたのがチャプター1でプレイすることとなるステージ。前作の序盤のみプレイしていたので、このとき筆者は時代設定を勝手に中世頃だと思っていました。しかし蓋を開けてみると目の前に広がる光景は高層ビルの群れ。それもただの高層ビルではなく和風建築と融合しています。
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ビル高層階にある空中庭園や突如として生えている五重塔。ここが「ネオ東京」でしょうか?
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物語はシリーズ恒例のアンティークショップ「村正」に、本作のヒロインでありCIAのエージェントである「ソニア」が訪れるシーンからはじまります。邪神復活の陰謀を知り、リュウ・ハヤブサへそれを伝えに東京へとやってきた彼女。
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しかし、突如として襲撃を受けソニアは捕らわれてしまいます。
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そして、リュウ・ハヤブサはソニアを救出するべく夜闇の高層ビルを奔走します。
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戦闘面は前作から正当進化と言って過言はないでしょう。エフェクトはより綺麗に、コンボは多彩そして派手に、さらには四肢欠損表現が追加されています。
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四肢欠損が追加されたことにより、『NINJA GAIDEN 2』からの新システムとして四肢の一部を欠損した敵に対して専用モーションでとどめが刺せるようになりました。
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さて、しばらく敵を殲滅しつつ進んでいると突如として地響きがおこります。背後を振り返るとそこには巨大な影が……。
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ゴゴゴゴゴ…。
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最初のボス戦です。その巨体を活かした叩きつけや掴み。いざ近づいてみるとものすごい迫力。さらに地面から光の柱をはやしたり、謎の光線を浴びせてきたりと、これが最初のボスかと一瞬疑いました。
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しかしこういう巨大なやつは大抵、手を攻撃するものだと相場が決まっています。今作から回復アイテム選択中に一時停止するようになったことも相まって、安定して退けることが出来ました。
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そしてボス戦終了後、視点は背後の多聞天のような仏像に移ります。
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こいつも動くのか…!?とビクビクしながら近づくと、どうやら仏像が手に持つ武器を入手できるようでした。よかった……。
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序盤のみのプレイではありましたが、本作は『NINJA GAIDEN Σ』に比べると難易度は低い印象でした。敵の強さはあまり変わりませんが、こちらの攻撃モーションにバリエーションが生まれたことも一因でしょう。
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さらに今作ではリュウ・ハヤブサ、レイチェルにつづき紅葉、あやねがプレイアブルキャラクターとして参戦。もちろんコスチュームも変更可能です。
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メインモード以外にも好きなキャラでクリアタイムを競う「NINJYA RACE」や、コンピューターとタッグを組んでミッションに挑む「TAG MISSIONS」、さらには本作の前日譚を知ることができる、アメコミ風のプロローグムービーも視聴できるなど、かなりのボリュームを誇ります。
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『NINJA GAIDEN 3: Razor's Edge』
2012年に発売された『NINJA GAIDEN 3』のバージョンアップ版となる本作。今回ハヤブサが向かった先はイギリスの首都ロンドン。謎の集団が政府高官を人質に取り武装蜂起していました。
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まずは、ビッグ・ベンからイーグルダイブさながらの自由落下をみせるハヤブサ。そしてそのまま敵の背後でQTE(クイックタイムイベント)。予想していなかったのと、使っていたPS4コントローラーと表示されるボタン表記が違っていたこともあり、失敗。ダサい着地になってごめんなハヤブサ…。
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本ステージの敵キャラは軍服に身を包み、銃火器と剣による攻撃を仕掛けてきます。そして強い。『NINJA GAIDEN Σ2』と比べても明らかに強くなっている印象です。回避やガードの頻度も高く、こちらが長いコンボを入れようものなら横から刺されます。気づけばHPはギリギリに。回復を試みようと懐を漁りますが回復アイテムがありません。
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そう、本作では回復アイテムは廃止。そのため今までできていた回復に頼ったゴリ押しができないようになりました。ではコンボも入りづらい、回復アイテムもない戦闘をどう乗り越えるか…。そこで登場したのが『NINJA GAIDEN 3』からの新システム「断骨」です。断骨とは、敵が強攻撃を仕掛けてくるタイミングでこちらも強攻撃をすることで発生するカウンター技。敵の厄介なつかみ攻撃にも有効で、防がれることもありません。一度発生すると次の強攻撃が必ず断骨になるので、連鎖して敵を倒すことも可能。
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そして何より嬉しいのが、断骨終了時に体力が回復すること。体力回復手段が限られている本作では隙あらば狙っていきたいところです。そのほかの回復手段としては忍法による回復などが用意されていますが気力を溜めるのに時間がかかるので、あまり頼りになりませんでした。
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本作ではあらゆるタイミングでQTEが発生します。飛んできたミサイルを避ける時。瓦礫を避けて進む時。そして特殊攻撃発動時など多岐にわたります。失敗するとゲームオーバになることもあり、そういうシーンも多いので筆者はこのためにXboxコントローラーのボタン配置を覚えました…。
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いよいよ人質が捕らわれているであろう官邸に到着。しかし、そこで待ち受けていたのは仮面をつけた謎の男。
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戦闘開始です。もちろん今作のボスもめちゃくちゃつよい。コンボは決まらないので、敵の攻撃後の後隙にちょこちょことダメージをいれていきます。しかし、敵のそもそもの攻撃力が高い。敵の掴み攻撃にあたってしまうとHPが消し飛びます…。
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あまりにもリトライを繰り返していたのでシステム側から「大丈夫?難易度下げる?」と聞いてきてくれます。親切設計ですね。
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苦戦の末なんとか倒すハヤブサ。しかし、倒したかに見えた仮面の男はハヤブサの右腕に「殺戮の凶手」という呪いをかける。それは、右腕から全身へと徐々に腐敗し死に至らせる恐ろしい呪い。そして仮面の男は全世界に宣戦布告。はたしてハヤブサは呪いを解き、世界を救うことができるのでしょうか。
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今作のプレイアブルキャラクターはリュウ・ハヤブサに加え、あやね、紅葉、そしてかすみが登場。「チャプターチャレンジ」や「NINJA TRIALS」で使用でき、あやねには専用のストーリーも用意されています。
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デジタルアートブック&サウンドトラック
『NINJA GAIDEN: マスターコレクション デラックスエディション』には、ゲームソフト本体に加え、デジタルアートブック&デジタルサウンドトラックが付属します。
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貴重なデザイン画やストーリーの絵コンテ、兵器やステージの詳細なイラストをデザイナーのコメントとセットで眺めることができるなど、シリーズファンには垂涎もの。
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70ページ以上にもわたる『NINJA GAIDEN』の世界観を、180曲以上収録されたスタイリッシュな音楽をバックに楽しむことができます。
ここまでプレイしてきた『NINJA GAIDEN: マスターコレクション』。『NINJA GAIDEN Σ』はハイスピードアクションでありながら、油断するとすぐに死んでしまう緊張感。後の2作品にも共通ですが、ストーリーに集中したい、というプレイヤーに向けて戦闘が容易になる「ヒーローモード」が実装されているのも嬉しい点ですね。
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『NINJA GAIDEN Σ2』は前作から謎解き要素を削り、より戦闘に特化した作りになったでしょう。プレイアブルキャラクターも4人に増え、シリーズの真髄を楽しむことができます。
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『NINJA GAIDEN 3: Razor's Edge』はQTEの登場によりストーリーへの没入感を深めました。アクション性はそのままに、回復アイテムの廃止やシステムの追加など挑戦的な一本となっています。
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懐かしくも色褪せないハイスピードアクションが、ついに4K描画に対応して現行機で蘇ります。気になっていたけど、PC展開されていなく見送っていた方も是非この機会にプレイしてみてはいかがでしょうか。
対応機種:PC(Steam)/Xbox One/PlayStation 4/ニンテンドースイッチ
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2021年6月10日
記事執筆時の著者プレイ時間:4時間
価格:通常版 パッケージ版/ダウンロード版:各 4,950円 デラックスエディション版(ダウンロード版専売):6,050円
※4K解像度でのプレイには、PlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One X/Xbox Series X/Xbox Series S/Steamで条件を満たした動作環境で、互換性のあるテレビまたはディスプレイが必要となります。