気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Jonas Manke氏開発、PC/Xbox One/海外PS4向けに7月29日にリリースされた幻想アクションアドベンチャー『Omno』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、不思議ないにしえの世界を旅するアクションアドベンチャー。森や砂漠、ツンドラ地帯、雲の上など様々な環境にパズルや謎が用意。旅の途中では様々な生き物との出会いも楽しめます。日本語にも対応済み。
『Omno』は、Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Storeで配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。
Jonas Manke氏(以下Jonas)こんにちは!本作を1人で作ったJonas Mankeです。テレビ番組や映画のアニメーターとして仕事をしてきましたが、ゲームを作るのはこれが初めてになります。幸せな結婚生活を送っており、3人の子供の父親でもあります。ビーレフェルトと言うドイツ中部にある小さな町で家族と一緒に暮らしています。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Jonas2016年にサイドプロジェクトとしてスタートしました。初めて公にしたのは2017年7月で、それほど期待はしていなかったのですが、多くの人のリアクションには圧倒されました。私はどんな結果になるかやってみようと決心し、本作にフルタイムで取り掛かることとしたのです。貯金を使い果たしてしまったので、2018年の後半にはクラウドファンディングをローンチしました。本作のようなゲームに本当に興味を持っている人がいるかどうか知りたかったですし、何とか遊べる作品にするための最低限の資金が集まればいいなと思ったのです。しかし、これが予想をはるかに超える大成功となり、まさに自分の人生を変えるような経験になりました。
それから2年半、本プロジェクトにだけ集中するような生活を送りました。夜にも作業をし、休みもなく、昨年は週末もありませんでした。体力的にも、精神的にも、経済的にも、私は限界に挑戦したのです。言わずもがなですが、子供が3人いるので、このライフスタイルは私たち家族にとっても影響が大きく、常にどうバランスを取るかと言うのに本当に苦労しました。
――本作の特徴を教えてください。
Jonas本作はバトルというものがまったくありませんので、静かで心落ち着くゲーム体験をすることができます。本作は「探索」「動く喜び」そして「好奇心へのご褒美」ということにフォーカスした作品です。プレイヤーはゲームを進めることで新しい動きを習得し、これがゲームの遊び方に変化を生み、プレイヤーは楽しく驚くような方法で生き物たちと交流することとなるのです。
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――本作が影響を受けた作品はありますか?
Jonas何に影響を受けたか、という質問に答えるのはいつも苦労しますね。なんせ自分自身のことがよくわからないので。私はあらゆるものから影響を受け、インスピレーションを得ています。本作を作るにあたっては、デザインを決定するときなど、『スーパーマリオ』『風ノ旅ビト』『ファイナルファンタジー7』のようなゲームから影響を受けていますし、(自分では遊んだことがない)『World of Warcraft』からの影響もあることでしょう。しかし映画や本など、他の芸術作品からも同様にインスピレーションを得ていると思います。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Jonas自宅で作業をしているソロ開発者ですので、世界中で多くの人たちが直面している問題を避けることができたのはラッキーでした。学校が閉鎖されてしまった時は私が子供たちの世話をしなければならず、作業が遅れてしまうことはありました。しかし、騒がしい仕事環境や時間の管理に余計に気を遣う必要はあったものの、本作の開発全体はそれほど影響を受けませんでした。とても幸運だったと思いますし、感謝しています。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Jonasもちろんです!本作をプレイしている人の姿を見るのは大好きですし、時には私もストリーマーの方や視聴者の方たちにご挨拶したいと思っています!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Jonasここまで私のインタビューを読んでいただき、ありがとうございます!ぜひ近いうちに本作を遊んでみていただけると嬉しいですし、本作ならではの体験を楽しんでいただければ嬉しいです!本作は短いゲームで、クリアまでの平均プレイ時間は4~5時間です。しかし、本作は私が5年間、愛を注ぎ込んだゲームであり、自分が作り上げたものを誇りに思っていますし、世界中の皆さんにこうして遊んでいただけるのを本当に嬉しく思っています!本作は日本語にも完全対応しており、現時点でSteam、Epic Game Store、Xboxでプレイすることが可能です。(残念ながら日本ではまだPS4版を遊ぶことはできません)
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に400を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。