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さて先日筆者はGame*Sparkに『メタルドッグス』(METAL DOGS)早期アクセス版のプレイレポを寄稿しました。端的にまとめると、『メタルマックスゼノ リボーン』のスピンオフで犬のポチが主人公となり、これまでのシリーズの要素を生かしつつ、ローグライトとハック&スラッシュを足して2で割ったゲームに仕上げているのが興味深いということを書いています。
そんな早期アクセス版がPCでリリースされてから早一ヶ月。矢継ぎ早にコンソール版のリリースが発表され、早期アクセス版からアップデートされたバージョンが東京ゲームショウ2021にて展示されました。
そこにはよりローグライト化された「ハードコアモード」が追加されていたのです。今回のプレイレポでは、そんな追加モードについて主に紹介しましょう。
死んだら装備もアイテムも無くなる。残弾も限られた中を戦わなくてはならない。
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さて、追加されるハードコアモードは一言で言えば、ローグライトらしい「全滅すれば装備もアイテムもなくなる」仕様を加えたものです。
もともと『メタルドッグス』はローグライト要素があると銘打たれていたのですが、実際にはハック&スラッシュが加わったようなゲームデザインで、死んでもアイテムロストやレベル1まで戻されることもなかったため、カジュアルに遊べる魅力があったものです。
ところが今回のモードでは「実質ダンジョンのランダム生成しかローグライト要素がないとは言わせない。本気のローグライトっぽさを見せてやろうじゃないか」という気概を感じさせるものなのです。
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ハードコアモードでは、さらに戦闘もシビアに再調整されています。たとえばポチの武器となる機銃やミサイルがそうです。これまでは無限に銃弾をばら撒き、迫りくるアリを一掃できたのですが、このモードからは残弾(残リロード)数が設定されています。
つまり、トリガーハッピーになって敵を倒し続けることができなくなっており、弾数を気にしながら戦うという、よりサバイバルなゲームプレイになっているのです。
とはいえ敵を倒した時には弾薬がドロップするようにはなっているため、弾切れによって詰んでしまうことはそう多くはないでしょう。しかし、強敵との戦いではより残弾を気にして立ち回るゲームプレイとなっており、通常のモードよりも緊張感があるのは確かです。
新しいモードの魅力はポチの冒険自体の印象も変わること
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やはりゲームのルールが大きく変わることによって、ゲーム全体の印象も違って見えてくる点が新鮮でした。
早期アクセス版リリース時には「ローグライトの要素があると銘打っているけど、けっこう簡単に進めるし『メタルマックス』ならではのケレンがあるのもいい」という感じで、体験としては正直なところ「荒野でポチのお散歩」といった印象が少なくありませんでした。
しかし今回のハードコアモード版では、全滅によってアイテムを無くす恐怖、弾切れで動けなくなる緊張感などなどが描かれることによって、より荒野の残酷さを感じさせる印象に生まれ変わっていると言えるでしょう。
そんなお散歩気分なノーマルモードと、生き残りを感じさせるハードコアモードが搭載された『METAL DOGS』は、今冬にPS4/Switch版の発売を予定しています。