気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Konfa Games開発、PC/Mac/Linux向けに10月15日に早期アクセスが開始されたローグライク戦術バトル『Despot's Game: Dystopian Army Builder』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、ローグライクな戦術性と超高速バトルを組み合わせた作品。奇妙なダンジョンを舞台に、裸の人々を様々なコスチュームで武装させ、極悪非道なd'Spot率いる殺人ロボットや人食いキャベツなどと戦わせます。ダンジョンを抜けた先では、他のプレイヤーが作成した軍団とのバトルも待ち受けています。日本語にも対応済み。
『Despot's Game: Dystopian Army Builder』は、1,520円で早期アクセス配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Nikolay Kuznetsov氏(以下Nikolay)こんにちは!Nikolay Kuznetsov(ニックネームはShinShilo)です。ゲームデザイナーであり、Konfa Gamesというロシア・サンクトペテルブルクにある小さなスタジオの共同設立者でもあります。これまでに『Despotism 3k』と本作を開発してきました。私が好きなゲームはよく変わるので、どれというのはなかなか難しいのですが、今は『The Binding of Isaac』『FTL: Faster Than Light』『The Walking Dead: Saints & Sinners』だと言っておきます。
――本作の開発はなぜ始まったのですか?
Nikolayただの好奇心から始まりました。私は特に計画を立てることもなく、ただ無料の小さなゲームを作ってはGoogle Playにアップロードしていたのです。しかしある日、私は自分の仕事(Linuxエンジニア)に疲れ、ジュニア・ゲームデザイナーとしての仕事を見つけることが出来ました。こうして、ゲーム開発の本格的なキャリアがスタートしたのです。
――本作の特徴を教えてください。
Nikolayまず、本作はオートバトルが付いたローグライクです。これ自体がとても特徴的ですし、似たようなゲームはあまりありません。プレイヤーは何でも装備できるよわっちい小さなピンク男たちによる軍団を作り、強いモンスターたちと戦うのです。また、本作には特徴的なシステムがあり、これはダンジョンを抜け、ゲームの終わりにたどり着くと、プレイヤーはすでにゲームをクリアした他のプレイヤーの軍団と戦うことになるのです。まさに非同期マルチプレイヤーです。そのため、プレイヤーはただシングルプレイヤーのローグライクをプレイするだけではなく、同じモードの中で最終的には世界中にいる他のプレイヤーと競い合うこととなります。
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――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?
Nikolayまずは、ユーモアのセンスがよく、ゲームに慣れている人ですね。本作のアドバンテージは、他に似たようなゲームがないということです!ただ、『The Binding of Isaac』や『FTL: Faster Than Light』から影響を受けていますので(何か特定のシステムを真似した、ということではありませんが)、これらの作品のファンには本作に興味を持っていただけると思います。
――早期アクセスはどれぐらいの期間を予定していますか?今後どのような要素が追加されるのですか?
Nikolay早期アクセスは一年以内を予定しています。今はフィードバックを集め、改善すべき点を洗い出している段階です。何か特定の計画があるというわけではありませんが、今後も多くのクエスト、モンスター、パークス、と言った様々なコンテンツを追加予定です。新しいシステムについてもたくさんアイデアがあります。しかしプレイヤーの皆さんのリアクションを見ながら、どれを実際に導入するか決めていこうと思っています。
――早期アクセスとしてリリースしてみた感想を聞かせてください。
Nikolay計画通りに本作はすでに完成していましたが、チームで開発を続けたいと思い、早期アクセスという形でリリースすることとしました。バージョン1.0になった際には、本作はかなり今と変わっているんじゃないかと思います!
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Nikolayファンの方たちは、本作があらゆるものを元ネタにしているのに気づいているようです。前作『Despotism 3k』のストーリーは「リック・アンド・モーティ」から大きな影響を受けています。キャラクターやイベントのテキストはアニメ「ドロヘドロ」「ワンパンマン」「トライガン」から影響を受けていますし、世界観は様々なポップカルチャーから影響を受けました。本作の世界観は、小説「I Have No Mouth, and I Must Scream」「リック・アンド・モーティ」「BLAME!」の世界をミックスさせたと言えるでしょう。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Nikolayそれほどありませんでした。新型コロナ以前から私たちは自宅から作業をしていましたので、何か体制を変える必要もなかったのです。とはいえ、国際的なイベントで本作を披露することが出来なかったのは残念でしたね。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Nikolayもちろんです!本作の認知度を上げてくれる手伝いをしていただけるのは嬉しいです!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Nikolay私は15歳の頃から、アニメやマンガキャラクターのコスプレをしてきました。まだ小さな町イジェフスクに住んでいた頃からです。日本にはこれまでに2回行ったことがあります。そして、私には小さな夢があります。いつか本作の日本人プレイヤーの方たちと一緒に秋葉原近くのカフェに集まり、ボードゲームを遊びながら、どうすればより良いゲームを作ることができるか議論してみたいと思っているのです。本作を楽しんでいただけると嬉しいです!
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。