
「A long time ago in a galaxy far, far away....(遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。)」のテロップで始まるスターウォーズシリーズ。関連作品も山のように有り、モブすら含めたキャラクター毎の詳細な設定や外伝、スピンオフまで含めると把握も困難な40年以上続く長編シリーズとなっています。
そんな長編であるスターウォーズは超人気作品ということもあり、関連ゲームも沢山発売されていますが、ハードもクオリティもバラバラでゲームによってはサソリベイダーなど駄目な意味で有名になってしまった作品もあります。
逆に傑作といわれる作品も多数有り、令和3年も終わろうかという12月23日。そんな年末の日にかつて家庭用機やPCで販売され好評を博していた傑作タイトルである『スター・ウォーズ ジェダイナイト2:ジェダイアウトキャスト』『スター・ウォーズ ジェダイナイト:ジェダイアカデミー』『スター・ウォーズ エピソード1 レーサー』『スター・ウォーズ リパブリックコマンド』の4作品、スイッチ向けには2作品ごとにまとめたパッケージ版が発売されました。
本記事は販売元であるTHQ Nordicジャパン様より、発売前のパッケージとニンテンドースイッチの貸与を受けましたので、令和に蘇った4作品の魅力や歴史をお届けできればと思います。
蘇った4作品ってどんなゲーム?
『スター・ウォーズ エピソード1 レーサー』

セットタイトルの中でも一番有名だと思われる本作品は1999年の7月に日本ではニンテンドウ64で発売されましたがPCでは日本語マニュアル付きの英語版のみしか発売されていません。また、日本では販売されませんでしたがドリームキャストやゲームボーイカラーなどかなりのマルチハードで販売されていました。

1999年といえば7月に日本では正史であるジェダイサーガの最初に当たる『エピソード1/ ファントム・メナス』が公開されたばかり。エピソード1の序盤の山場であるアナキン・スカイウォーカーが自身と母親の奴隷からの解放を賭けて挑んだポッドレースが題材で、映画のVFX技術の発展で話題となった本シーンがテーマの本作品は映画のアナキンさながら最高速度600kmを越える超高速での中で反射神経を要求される手に汗握る、良い意味で原作再現されたレースゲームになっています。
当時、筆者は友人の家でPC版とニンテンドウ64版をプレイしましたが映画原作通りの危険でハイスピードなレースにかなり興奮した覚えがあります。
『スター・ウォーズ リパブリックコマンド』

打って変わってこちらは2005年に日本でも初代XboxとPCで販売されたタクティカルFPSになります。Unreal Engine 2を使った作品で『エピソード2/クローンの攻撃』と『エピソード3/シスの復讐』の間にあったクローン戦争を題材にしていて、アニメである「クローンウォーズ」でも本作品の主人公でもある4人は出演しています。

4人編成のエリート特殊部隊デルタスカッドを指揮するRC-1138としてのストーリークリア型の数々のミッションに当たることになります。ワンボタンで分隊に適切な指揮を与えられだけでなく、今でも優秀なAIの自動行動はシングルプレイながらタクティカルFPSとして非常に面白い作品に仕上がっています。
過去には日本語吹き替えもありましたが、残念ながら今回の日本語版では未収録となっています。
『スター・ウォーズ ジェダイナイト2:ジェダイアウトキャスト』

すこし遡って2002年にPCで日本語版(CD-ROM)も発売されたタイトルである本作品は『エピソード6/ジェダイの帰還』の後のストーリーになっており、販売当時は『エピソード7/フォースの覚醒』の企画も立ち上がっていなかったこともあって話題になりました。


ルーク・スカイウォーカーが立ち上げたジェダイアカデミー1期生でもあり、1995年から続くゲームシリーズ作品の主人公であり、ジェダイナイトであるカイル・カターンを主役としたアクションゲームとなっています。

シークレットルームの探索などといったオールドFPSの側面も見え隠れする、歯ごたえのある難易度とパズル要素のあるステージの他、ゲームが進むとシリーズの象徴でもあるライトセーバーを用いた集団戦やAT-STのような大型兵器との生身での対決も待ち受けています。
『スター・ウォーズ ジェダイナイト:ジェダイアカデミー』

こちらは2004年に日本ではXboxで発売されたタイトルになります。次世代のジェダイを育てるジェダイアカデミーに入学が決まったジェイデン・コアとなって、前作の主人公であるジェダイ・マスターであるカイル・カターンに師事し色々なミッションをこなしていくことになります。

ライトセーバーを使用する場面ではTPS、ブラスターなどの銃器使用時はFPSとしてプレイできるほか道を切り開くため、時にはフォースを使用することもできます。選択によってはダークフォースへと進むシナリオもあり、ダークフォースとしても歩むことが可能です。
改めてみる過去の傑作

それぞれ4作品ともニンテンドースイッチに向けてHDリマスターされているとはいえ、発売されたのは全て二十年近くも前。筆者も過去にプレイしたのはポッドレーサーのみとはいえ、今遊ぶと傑作と言われている4作品は面白いのかどうなのか気になりますよね?改めてプレイして4作品を深掘りしてみましょう。

『スター・ウォーズ エピソード1 レーサー』のポッドレースは、2機のジェットエンジンが前面に付いた浮遊コクピットをもつポッドレーサーと呼ばれるものを使用した、惑星タトゥイーンで行われている賭博レースです。原作コース以外にも色々なコースが追加されており、トーナメントをアマチュアから制覇し、最終的にトップレーサーを目指すゲームになっています。

原作再現ということもありますが、作中に出てきたキャラクターを含め色々なポッドレーサーが登場し、アナキン以外でもレースを戦うことができます。ポッドレーサーは性能差がキャラクター毎に大きく異なっていて、原作宜しくパーツショップでカスタマイズも可能です。


ニンテンドースイッチでリマスターされ、コントロールがジャイロ操作やデュアルスティックになったことで過去販売されていた、どの機種よりもプレイがしやすくなっています。狭い通路や障害物をくぐり抜けるのに機体を傾かせる操作がやりやすくなっています。過去のニンテンドウ64ではCボタンだったし、操作が凄い忙しかったんです。

『スター・ウォーズ エピソード1 レーサー』はグラフィックこそ仕方ないものの、今プレイしても高水準のハイスピードなレースゲームであり、記事のことも忘れて結構熱中してしまいました・・・

一方、まったく正反対のジャンルでもあるバンドル作品の『スター・ウォーズ リパブリックコマンド』はSWフリークの友人からも「凄い面白い作品だった。」と過去に聞いていたこともあり実は日本語でプレイできると知って密かに楽しみにしていたタイトルです。

ゲーム紹介にもあるとおり、ワンボタンで分隊に指示を出してタクティカルな戦闘ができるのもそうですが、十数年前に発売されたとは思えないくらいにはAIの動きが洗練されています。自分が倒れても他の3人が蘇生に向かってくるほか、グレネードカバーや狙撃などFPSシューティングが苦手な筆者でもリーダーとして大活躍できるのが素晴らしいゲームでした。
反面オールドスタイルで骨太なジェダイナイト

『スター・ウォーズ ジェダイナイト2:ジェダイアウトキャスト』とバンドルの『スター・ウォーズ ジェダイナイト:ジェダイアカデミー』は前述の2作品に比べるとかなり「難しい」作品です。

発売されたのが2002年-2005年ということもありますが、この時代はまだまだFPSが本作品に限らず全体的に難しかった時代です。アーマーシステムや所々に置かれた救急パックは最近のFPS作品に慣れたユーザーにはとても新鮮ではないでしょうか。UIや操作系も当時の洋ゲー感満点で、今の目から見ると面食らうこともしばし。

その上で、アクション部分やパズルパートは今プレイしてもかなり難しい部類に入ります。「これがジェダイの試練か・・・」とプレイしながらボヤくほどには結構悩まされました。もちろんその時代ならではの面白さもそこにはあるんですけど。

筆者の腕前ではゲームオーバー場面を何度も眺めることになりましたが、自由にどこでもセーブできるためリトライも容易なのが助かります。重ねて書きますが、この時代は本作品に限らずシングルFPS/TPSは全体的に難しかった時代なんです。

同じように『スター・ウォーズ ジェダイナイト:ジェダイアカデミー』も難しいとはいえ、ゲーム開始からライトセーバーとフォースが使えるようになっており、ジェダイアウトキャストと比較すれば難易度的には遊びやすくはなっています。


本作品は最大16人対戦のマルチプレイも用意されています(対人戦は要Nintendo Switchアカウント)。敵味方入り乱れて行われる決戦は派手そのもの。フリーフォーオール(FFA)/キャプチャーザフラッグ/チームFFA/包囲戦など多種多様なモードが用意されています。シングルプレイと同じくライトセーバーのデザインやキャラクターの見た目もカスタマイズできるため、自分だけのジェダイ/ダークサイドとして戦闘に参加できます。
難易度や操作系のハードルの高さやマルチプレイを抜きにしてもシングルプレイのシナリオもSWシリーズに恥じない素晴らしい物です。
最後に

『スター・ウォーズ エピソード1 レーサー』『スター・ウォーズ リパブリックコマンド』の遊びやすいバンドルパッケージと『スター・ウォーズ ジェダイナイト2:ジェダイアウトキャスト』『スター・ウォーズ ジェダイナイト:ジェダイアカデミー』の当時のFPS/TPSの骨太アクションタイトルバンドルは、今遊んでもどちらも熱中できる傑作でした。
とはいえ、『ジェダイナイト』はどちらかといえば上級者向けなので、あの当時を思い出したいゲーマーにこそオススメしたいところですが。

過去の傑作4選は令和の今遊んでも素晴らしいゲームでした。今回改めて傑作を再認識させて頂いたTHQ Nordicジャパン様にはあらためて感謝を申し上げます。
■購入ページ
・スター・ウォーズ レーサー アンド コマンド コンボ
Amazon/ビックカメラ.com/ヨドバシ・ドット・コム/楽天ブックス/Joshin webショップ/ゲオオンラインストア/ヤマダウェブコム/アキバ☆ソフマップ/エディオンネットショップ/アニメイトオンラインショップ/あみあみ
・スター・ウォーズ ジェダイナイト コレクション
Amazon/ビックカメラ.com/ヨドバシ・ドット・コム/楽天ブックス/Joshin webショップ/ゲオオンラインストア/ヤマダウェブコム/アキバ☆ソフマップ/エディオンネットショップ/アニメイトオンラインショップ/あみあみ
※UPDATE(2021/12/28 20:00):本文中の誤字を修正しました。読者の皆様にご迷惑をおかけしたこと、お詫び申し上げます。