ことあるごとにSNSのトレンドに載っている「Steam」。そんなSteamをこれから利用してみよう!というユーザーが路頭に迷わないよう、道標となるガイド、始め方をお届けする企画の第二回です。
前回のSteamの導入記事では登録から購入、セキュリティの設定までを行ったことで、「Steam」という大きなプラットフォームを楽しめる準備ができたことだと思います。第2章では、「Steam」でゲーム以外にも買えてしまう意外なモノについてご紹介しましょう。
ゲームといえばサウンドトラック
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「意外ではない」という声がいきなり聞こえてきそうですが、サウンドトラックも買えてしまいます。昔は物理CDなどでしか入手できなかったサントラも、今ではSteamでは販売されているものもあり、知っていると思わぬ掘り出し物に遭遇できたりします。
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特にインディータイトルや、廃盤のサウンドトラックはプレミア価格が付いている物も多く、代表的な作品でいえば画像の『ムラサキ』は代表格です。ダウンロード販売がなされるまでは数万円で取引実績があったほどですが、今はSteamで750円で購入することができます。
また、以前はサウンドトラックは本体のDLC扱いだったため、ゲームを所有していないと購入できなかったのですが、現在はサウンドトラックだけ購入できるように。購入ページのバナーの左上に音符マークがあるかで、単体での購入が可能かを判別できます。
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この単体購入が可能な形式のサウンドトラックは、ライブラリ上でもサウンドトラック単体で表示されるため、ゲームと別にダウンロードできます。ダウンロードした後はSteamクライアントでも再生できますが、ローカルファイルにアクセスすることでメディアファイルを直接再生したり、別のソフトで管理することも可能です。
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しかし、現状大きな問題が存在しています。Steamで販売されているサウンドトラックはパブリッシャーやメーカー、ひいてはValve(Steam)自身でも統一された基準自体はなく、ファイル形式などを含めて内容のクオリティがまちまちです。前述の『ムラサキ』や『ウィザードリィ外伝 五つの試練』のサウンドトラックはその中でも高水準な方ですが、ひどいものになると音質が不揃いなどころか、タグすら入っていない物も存在します。
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外部サイトになりますが、筆者は、Steamで販売されているサウンドトラックの情報をまとめたデータベースを公開しているため、もし購入されるサウンドトラックの仕様が知りたい場合はそちらを参照してくださると、検討の一助になると思います。
映画だって見られてしまう!
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実はSteamでは映画をレンタル・購入することができます。日本からは地域上の理由で、一部作品しか買えないのが欠点ではありますが、ゲーム原作映画では「POSTAL The Movie」や、故イガー・サボックキン氏主演の「Papers, Please」などが見られます。Steamというゲームプラットらしい映画では「Kung Fury」といった変わり種もあります。
レンタル・購入した作品はライブラリの動画の項目から参照可能で、プラットフォーム上から専用プレイヤーで閲覧可能です。
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ただし、オススメしておいて申し訳ないのですが、「Kung Fury」はSteam上では日本語字幕がないのでYouTubeで見た方が良いかもしれません。
ご一緒にベンチマークはいかが?
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ベンチマークと言えば定番の『3DMark』ですが、実はSteam上で購入可能です。サントラと映画に加え、ツールも買えてしまうのは流石に意外ではないでしょうか?
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ツールの中でも変わり種になると『Ohmicide』という音楽作成には欠かせない定番のVST Pluginも販売されていたりします。他にもクリエイティブにも嬉しい動画編集ツールなどもSteamでは販売中です。なかには、様々なドングル(認証機器)の接続がPCに必要だったクリエイティブツールについて、Steam版ではドングル無しで使用できるケースもあり、ドングルからの脱却のためにSteamの使用をオススメされている方もいらっしゃいます。
Steamにはディープな販売商品が一杯
本記事では画像は控えさせていただきますが、ほかにもマニアックな所だと、抱き枕カバーの印刷用画像なども販売されていたりします。今回紹介した販売作品はまだまだほんの一部です。サウンドトラックの一部には楽譜が同梱されている物すらあったりしますし、海外では国産アニメ作品が販売されていたりと実は非常に幅広いものを買うことができるのがSteamです。
今回の第2章では、ゲーム以外の商品もSteamでは販売されているということを紹介しました。次回、第3章では、Steamを特徴づける大きな要素、フレンドとのコミュニケーションや、グループといったソーシャルサービスについて解説したいと思います。
それではまた次回!