Steam早期アクセスを経て「進化」したシステム!
本作は、早期アクセス当初は難易度が高く、攻略するためにかなり時間が必要でした。その後のアップデートでゲームの面白さを損ねることなく、より遊びやすく、よりやり込めるように調整されていったのです。本項では、Steam早期アクセス版当初のプレイレポから「進化」した要素をピックアップして紹介していきます。
■強化素材数の調整と「武具解体」
早期アクセス当初は、武器を強化するための必要素材数が多く、1段階解放するだけでもかなり大変でした。戦術の通り本作は死んだら素材をロストするため、後半まで進んでより良い素材を集めるか、手堅く素材を持ち帰るかの駆け引きが重要でした。
2021年6月のアップデートで、武器の技能開放に必要な素材数の調整・ドロップ確率増加と、不要な武器を「武具解体」して一部素材を入手できる新たなシステム導入のアップデートを実施。11月にはプレイヤー強化に必要な素材数も調整されました。
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これらの調整で大幅に強化がやりやすくなりましたが、「(一部設計図を除き)死んだら素材が無くなる」という基本的な部分が失われたわけではないため、ゲームの醍醐味はそのまま、より遊びやすくなったのです。
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■新キャラクター「月蓮華」
2021年6月のアップデートでは、新プレイアブルキャラクター「月蓮華」が実装されました。月蓮華は月氏第二一代目の女当主で、過去に地獄で消息を断っていたキャラクター。ゲーム内のとあるイベントで使用できるようになります。
月蓮華は、月風魔より移動速度が高いものの、攻撃力や体力で劣るスピードタイプ。強化に必要な鍛錬書がキャラクターごとに異なるので、高難易度に挑むためには別個に育てる必要もあります。移動に少し癖がある本作では、速度が早いのは大きなメリット。武器の開放は月蓮華でも引き継がれるため、プレイスタイルに合わせて好きなキャラクターを使用できる選択肢が増えたのは嬉しい部分です。
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■「武具段位補強」システム
2021年8月のアップデートで実装。探索内で入手できる金と「魂の記憶」を消費して、ショップ内で武具の段位を上昇させられるようになりました。段位が上がると攻撃力がアップするため、お気に入りの武器の段位が低い場合でも、長く扱えるようになる調整です。
武具の技能開放用の素材数変更と「武具段位補強」により、初期の装備でも強化していけば後半まで安定して使えるようになったのは嬉しい調整です。
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■新たな難易度「修練者」
2021年11月のアップデートにて実装。ノーマル難易度にあたる「凡人」のひとつ下に位置する難易度で、敵やステージ数が減る、入手金が3倍など、さまざまな面で遊びやすく調整されています。周回プレイでの素材集めはもちろん、アクションが苦手でも敵やステージギミックに慣れることができる、とてもありがたい追加要素です。
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そのほか、新たな武器種「鎖鞭」や倒した敵データを閲覧できる「魍魎絵巻」などの追加、バランス調整なども積極的に行われています。UIも改善されるなど、さまざまな面で遊びやすくなっているのです。
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ニンテンドースイッチ版の遊び心地は?
Steam早期アクセス版から幾度かのアップデートを経て、ついに製品版(バージョン1.0.0)となった本作。ニンテンドースイッチ版でも、独特の雰囲気のグラフィックはもちろん、少しずつやり込んで進めていく本作の面白さもそのまま再現されています。
プレイ中の操作や動作なども違和感がなく、ニンテンドースイッチならではのテーブルモードや携帯モードでもしっかり遊べます。ただし、一部の敵の攻撃やステージギミックは小さな画面だと見極めるのが難しいかも知れません。とは言え特徴的なグラフィックで、敵の攻撃はほとんど予備動作があるゲームなので、慣れてしまえば問題ないと思います。
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筆者は今回のプレイでは基本的に攻略はTVモードで、序盤ステージの素材集めなどの周回プレイはテーブルモードで遊んでいました。PC版にはないプレイスタイルの幅の広さは、ニンテンドースイッチ版ならではの強みです。
ニンテンドースイッチ版であらためて最初からプレイしたのですが、序盤の遊びやすさが飛躍的に向上していたのが印象的です。Steam早期アクセス版の初期は最初から難しすぎたため少々人を選ぶかも知れない、と言う懸念があったのですが、とっつきやすく奥深いゲームとして正当進化したのを感じます。それでも、ステージ1でも数回敵に殴られたらあっさりやられてしまうやり応えもしっかりあるのでアクションゲーム好きも満足できると思います。
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なお、「デジタルデラックスエディション」には初代・月風魔の活躍を描くファミリーコンピュータ版の『月風魔伝』が同梱されています。2Dアクションとマップ探索、3Dダンジョンと要素が盛りだくさんの内容で、どこでもセーブ/ロード機能なども追加されています。
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ここまで『GetsuFumaDen: Undying Moon』のこれまでの歩みを紹介してきました。ニンテンドースイッチ版では、Steam早期アクセスでリリースされて確実に遊びやすく「進化」してきた本作の醍醐味を、余すことなくたっぷり堪能できます。
ニンテンドースイッチならではのプレイスタイルで、いつでもどこでも遊べるのはやりこみ・強化ゲームとしてはとても嬉しい部分。携帯モードでゆったりと素材を集めて強化しつつ、本格的な攻略は腰を据えてじっくりと……など色々な遊び方が楽しめます。
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『GetsuFumaDen: Undying Moon』ニンテンドースイッチ版は、ニンテンドーeショップにて販売中。通常版のほか、初代『月風魔伝』とギャラリーモードが付属するデジタルデラックスエディションも販売中です。