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最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。
今回は、Skyward Digitalが開発、Valkyrie Initiativeがパブリッシャーとなって2022年3月8日にSteamよりリリースされた『Buccaneers!』について生の内容をお届けしたいと思います。
『Buccaneers!』とは?
名だたる海賊たちがカリブ海を荒らし回ったのも今は昔の物語。アメリカは独立し、フランスでは革命の音が聞こえ始めた1790年のカリブ海は平和そのもの……であったのだが、突如として現れた新たな海賊たちが海を荒らし始める。英海軍の将校である主人公は海賊退治の為に実態調査を始めるものの……。といったプロローグで幕を開けるのが本作のストーリーとなります。
プレイヤーはそれぞれ異なるボーナスを持った4つの陣営のひとつに所属し、様々なアップグレードで船を強化し艦隊を編成して、砲撃戦から船上での白兵戦から沿岸要塞の襲撃に至る様々なシチュエーションで戦いを繰り広げ、カリブ海での覇権を争うことになります。本作はスキルツリーやクエスト進行なども含め、海戦ゲームと言うよりかはカジュアルに遊べるRPGといった趣が強い作品となっています。
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プロローグは栄えある大英帝国海軍の旗の下で
キャンペーン開始時の設定項目にある「プロローグクエスト」をオンにしてゲームを開始すると、早速海賊船とのチュートリアル戦闘が開始されます。
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練習なしでいきなり本番に叩き込まれるわけですが、とはいえこちらは流石の大英帝国、最初から強力なティア4フリゲート艦に乗せてもらえるので、表示されるガイドに従って大砲を撃ってるだけで勝ててしまうので安心です。とはいっても最低限の砲撃戦チュートリアルしか無いので、色々な砲丸を撃ったり偏差射撃の感覚などを試しておくのも手です。
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母港であるナッソーに戻り主人公から報告を受けた総督も、海賊出現の報告に驚きを隠せないようですが、とはいえ証拠がないので半信半疑。確証を掴むため海賊船を拿捕しての調査を命じられます。つまるところ、敵船を撃沈せずに白兵戦で奪う為のチュートリアルですね。後述する序盤の金策において最も重要な部分ですので、ここでしっかり学ぶ必要があります。
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ここで拿捕する敵船はランダムエンカウントで遭遇する船でも、総督室の左側にある賞金首リストから選んだ船でもどちらでも構いません。ただ後者は出現位置が海図に表示されすぐ戦える上、賞金ももらえるのでお得でしょう。というか特定の海賊船に賞金を賭けてるってことは、海賊の再出現はとっくに周知されてるってことですよね総督?
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敵船を拿捕するための白兵戦を発生させる為にはまずダンベルの形をしたバーショットで帆をズタズタに引き裂いて行動不能にしてから、鉤縄を掛けて互いの船を密着させる必要があります。また一対一のシチュエーションで余裕がある場合なら、乗り込む前に散弾を撃ち込んで敵の兵数を減らすことで白兵戦を有利に進めることも出来ます。
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敵船を拿捕して得た情報によって、手配書が読めない総督もいよいよ海賊再出現の脅威を認識できた様子で、主人公に1個艦隊を与え海賊の根城となっている港湾都市の攻略を命じます。敵対陣営に属する港を攻略する手順のチュートリアルという訳ですね。
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敵船と砦を砲撃で破壊した後には海兵隊と共に上陸戦闘を行い砦を奪うことで勝利!そのまま酒場での戦勝祝賀会になだれ込みます。
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いやぁ突然現れた海賊にはびっくりしたものの所詮は烏合の衆、恐れるには足りませんでしたね、大英帝国ばんざーい!などと調子に乗り勝利の美酒に酔いしれていたら、あれれ、なんだか眠気が……。
ドン底から始まる逆襲の航海
戦勝祝賀会の最中いきなり眠ってしまった主人公が目を覚ますと、そこはなんと牢屋の中。裏切り者の英軍兵士と共に現れた謎の海賊ディエゴ・サルバドールによってナッソーを含む英国の支配領域が海賊たちの手に落ちたことや、主人公の艦隊や軍資金(ついでに経験値と獲得したスキルまでも)が全て奪われてしまったことが告げられます。
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そんなドン底に突き落とされた状態から、いよいよゲーム本編が開始されるわけです。なお開始前の設定でプロローグクエストをオフにした際には、いきなりここからスタートすることが可能です。
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脱獄し海賊の小舟を奪って追手を振り切って一息ついた後、「艦隊を奪われる大ポカをやらかしたわけだから、英海軍に原隊復帰したら軍法会議にかけられるかも……」といった副官との会話をきっかけにして、いよいよ所属する陣営の選択をすることになります。各陣営の船はそれぞれ特色あるバフを持っていますが、その点はあまり気にせず好きな陣営を選ぶことをおすすめします。
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何故なら、陣営バフは各陣営の船自体に付与される特性であるからです。シップヤードで新品を購入した場合はもちろん自分が所属している陣営のバフがかかった船が手に入るわけですが、敵の船を拿捕した場合はその船が元々所属していた陣営のバフがかかったままになるので後から好きな特性の選ぶことは幾らでも出来るのです。なお筆者は金策のための敵船拿捕プレイに徹した結果、ふと気がついたら艦隊に自陣営の船が1隻もなく、何となく感じていた自陣営バフが実は単なるプラシーボ効果だったという間抜けを晒しました。
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「カリブ海で暴れるんだからやっぱり海賊が良い!」と安易な理由で海賊陣営を選び、海賊たちを束ねる海賊連盟へ加入するためかつての母港へと向かいます。海賊連盟の艦隊司令官の話によれば、どうやらサルバドールは海賊連盟からも疎まれている相当アナーキーな海賊らしく、彼への復讐を目指す主人公は海賊連盟の一員として早速受け入れてもらえるようです。とはいえ、持ってる船は一隻のみでしかも小型、まずはマトモに海賊稼業が行えるだけの力を手に入れて海賊連盟に実力を認めさせなければなりません。
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海賊ぐらしは貧乏ぐらし、それにつけても金の欲しさよ!
さて、そうして海賊連盟に認められる船長になるために経験値と金稼ぎが始まるわけですが、序盤は常に資金繰りに苦しむことになります。なんといっても砲撃戦でダメージを負った船の修理費がとにかく重い!迂闊な戦闘を繰り返しているとアップグレードが遠のくどころか、素寒貧になって完全に詰んでしまう可能性すらあります。
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修理費での赤字を避けるためにも、安全第一の戦闘を心掛けながら弱い賞金首とチマチマ戦いながら徐々にレベルを上げる必要があります。最序盤はその作業じみた戦闘の反復を強いられますが、稼いだ経験値でスキルツリーを進めて青ツリーの「艦隊容量プラス」と赤ツリーの「敵船拿捕」を獲得してしまえば、そこからはもう楽しい楽しい海賊ライフが幕を開けます。
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白兵戦で奪った敵船はかなりいい値段で売れるので実質的に賞金が倍額手に入ることになります。加えて、敵が格上の船を使っているのであれば中古の船を売り払ってそちらに乗り換えるといった手段も使えるので、「敵船拿捕」スキルさえ獲得してしまえば海賊連盟がこちらを戦力として認めてくれる最低ラインは簡単に飛び越えることが可能です。
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その後に、海賊連盟に認められるための最終試験として敵対陣営の港湾を奪う作戦に参加することに。とはいえこちらは駆け出しの小規模海賊、プロローグのように強力な艦隊による正面からのゴリ押し攻略を仕掛けるのはあまり賢いとは言えません。ここは海賊らしく夜中にこっそり忍び込み、事前に様々な破壊工作を仕掛ける頭脳プレイで敵を出し抜きましょう。
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そうして新たに獲得した港の酒場でささやかな戦勝パーティーを牢屋で目を覚ますこともなく終えた主人公は海賊連盟の旗の下、サルバトールへの復讐の航海をいよいよ本格的に始めることになるのです。といったところで、第一章クリアの実績解除通知がポップしました。
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おわりに
途中ひたすらレベリングをしていた分もあるとはいえ、プロローグと第一章クリアまでのプレイ時間はおよそ7時間でした。それでも現段階では勝つのが難しい上位の軍艦を含む賞金首艦隊は存在しますし、本格的な陣取り合戦やサルバドールとの戦闘には至っておらず、価格に対する本作のボリュームは非常に大きいと感じます。なにより、カジュアルなRPGではありつつも海戦ゲームとしてプレイフィールを失っていない点がとても良い。
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ただ、白兵戦の際に渡し板の判定がおかしくなって敵船に乗り移れない事態が発生したり、港湾制圧の際にAIの船が島にめり込むのはもちろん、砦の陸側砲台を破壊するためにプレイヤーも自発的に島にめり込まなければいけないといった残念な面も多く見受けられました。
そういった部分がアップデートで改善されることを期待しつつ、とりあえずは敵船拿捕ファーミングを繰り返し手に入れたプロローグ時の規模を遥かに凌ぐ大艦隊を使って、憎きサルバドールを討ち取る航海を続けようと思います。
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対応機種:PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:PC(Windows)
発売日:2022年3月8日
記事執筆時の著者プレイ時間:7.7時間