注意
本作は、体験版の先行プレイレポです。その性質上、ネタバレを含まざるを得ないので、事前情報を極力仕入れたくないという方などにおかれましては、この時点でブラウザバックを強くおすすめします。またアニメーションではありますが、欠損などややグロテスクな描写もあるため、そういった表現が苦手な方もここで引き返すことをおすすめします。なお今回は体験版故、製品版とは一部内容が異なるかもしれないので、その点についてご留意下さい。
最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。私もプレイするまで正体が掴み切れず泣いています。そこで“なるべく早く”をモットーに、ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」。
今回はRed Candle Gamesが現在開発中である2Dアクション『Nine Sols』の先行体験版をプレイさせて頂く機会を頂戴したので、さっそく紹介していきたいと思います。ソウルライク調なタイトルですが、Soulsではなく「Sols」、太陽です。そのため日本語タイトルだと『九日』とも記載されます。リリースはPC(Windows/Mac)、PS、ニンテンドースイッチ向けに予定されていますが、記事執筆時点ではいずれもストアページなどは存在せず、公式ウェブサイトのみなのでご注意。
『Nine Sols』とは?
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本作は、ねこみみ?主人公の「羿(日本語読みでは、げい)」を操作して、サイバーパンク・SF・道教・極東神話が融合した「タオパンク」な世界観を舞台に、迫りくる敵を蹴散らしていく新機軸の2Dアクションゲーム。『SEKIRO』に影響を受けた戦闘システムは「弾き(パリィ)」が肝で、東洋音楽のテイストをバックに手描きアニメーションで機敏に動くキャラクターと相まって非常に面白いプレイ体験になっています。
開発のRed Candle Gamesといえば、名作ホラー『返校 -Detention-』や『還願 Devotion』を手掛けたスタジオでも知られています。体験版自体はだいたい1時間程度でサクッと遊べるようコンパクトにまとめられており、それでありながら既に十分楽しいアクション性なので、製品版がリリースされた時の完成度はどれほどの高みにあるのか既に楽しみでなりません。
ところで本作の開発にあたっては、クラウドファンディングが実施中です。開始から24時間も経たないうちに目標額300万NTドル(約1,300万円)を軽やかに突破、現在記事執筆時点では490万NTドル(約2,000万円)という金額に届かんとする勢いだったりします。
操作・設定・言語
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本作はキーボード&マウス、ならびにコントロールに対応しています。今回はゲーム起動時に推奨されている通り、コントローラーでプレイしており、もちろんヘッドセットも着用。その他設定項目についてはオーソドックスな内容が並びます。
なお言語については、テキストがバッチリ日本語対応済み。主人公の名前など一部あまり馴染みのない漢字がありますが、そこはそれ、むしろ異国情緒(?)を感じる良い引き立て役になっていると感じます。
引き込まれる物語
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ゲームを開始するとアニメーションムービーが始まります。老婆に敗北(?)し、崖から落下死したと思われた主人公。
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なにか超常的な存在に取り込まれてからどれほどたったのかはわかりませんが、やがて訪れたとある少年と邂逅する一連の流れが、物語の立ち上がりを感じさせます。
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ここからは会話パート。軒軒(申し訳ない正しい発音がわからず……けんけん……!?)と呼ばれる画面右側の少年は、先程のムービーで登場したキャラクターですね。画面左の主人公とは明らかに種族が異なりますが、軒軒は普通に受け入れて会話をしています。ここらへん、後ほど訪れる村とその住民たちの描写でも、他種族(?)に対して友好的なことが窺える、巧みな演出です。
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さて、世界観掘り下げとチュートリアルを兼ねた移動パートです。軒軒との会話に従って進み、基本的なアクションを学びます。ステージはベルトスクロール式で、ある程度はもと来た道を戻ることも可能。
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村の住人は皆仮面をかぶっており、何かしらの宗教的な動きも確認できます。生活の延長線上にありつつも、人生の指針、価値観のよりコアな部分を構成しているようで、ここらへんの知識があればより面白く読み解けそうです。
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軒軒は神様に選ばれたとのことで、なにやら不穏な流れ。そんなところへ主人公に通信が入ります。このSF的アクセントの付け方が個人的に大好きですね。
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SF要素がどんどん加速していく……!ここは祭壇で、選ばれた住民が謎のヘルメットを装着し中央に立ちます。すると身体が浮き上がり……
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……………………。
探索
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……さあ!気を取り直して、ここからほんとうの意味で本編開始です。先程の祭壇にハッキングを行い内部へ進入した主人公。思いっきり「死体廃棄」だの「人体処理」だの書かれた場所で、じゃあこの物騒な施設について、村が宗教的な意味を見出していたのは一体何だったのだと胸がざわつきます。
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このステージも基本的にはベルトスクロール式ですが、上下の移動も含まれるため、時には回り込んで別の小部屋に……という動きもあったり。なお上記画像のような、探索途中で見かけるこの装置はいわゆる導きの祝福……じゃなかったチェックポイントで、体力回復できるので積極的に利用すると良いでしょう。ただし敵も復活するので注意。
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また入手したアイテムには、世界観を補足するフレーバーテキストが用意されており、読むほどに「なんだか救いが無い気がするぞ!」という心境になってきます。
戦闘
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敵とのバトルは攻撃を「弾く」ことが大切です。タイミングを読むのが結構シビアですが、たいていは攻撃の直前になんらかのサインがあるので、よーく観察すると良いでしょう。もちろん緊急回避の無敵時間を利用することもできますが、連発しづらいので結局は敵の動きを見切って弾くことが主になります。戦闘は意外と激しく動き、アニメーション調だからといって油断していると、あっという間に三枚におろされてしまいます。
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弾きに成功すると「氣」ゲージ(画面左上の水色バー)が貯まり、それを利用することで「呪符」攻撃を発動することが可能になります。これは敵に呪符を貼り付けて爆破する特殊攻撃。直線上に並んだ複数の敵にも有効なので、囲まれた際に突破口を作ることができて便利です。
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スキルアップ
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倒した敵は経験値や通貨を落とします。体験版時点では、一定の経験値使用によるスキルアップができますね。スキルアップ画面はこのように大変わかりやすく視覚化されており、攻撃力・体力・防御力などなど戦闘力に関する項目が並べられています。
ボス
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ボス戦だー!御覧ください、道中に出会ったザコ敵より一回りも二回りも大きい体躯と獲物を構えた相手。
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いざ尋常に勝b……(消し炭にされた音)
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いや強い……!生半可な立ち回りでは簡単に数発もらって虫の息に。それでも戦闘の基本はこれまでと一緒で、敵の攻撃を弾いて三連撃を叩き込み、隙を見て呪符による特殊攻撃を繰り返しましょう。ただし相手のサイズが大きく、動きもはやいので、敵の挙動を見極めるのがより大切になってきます。
おわりに
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何度目かのチャレンジでどうにかこうにか勝利!身体が慣れてくるほどに手応えを感じるスリリングなバトルが面白いプレイ体験でした。
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改めて執筆しながら感じたのは、戦闘のアクション性もさることながら、本作の世界観が非常に魅力的であるということ。この2つが組み合わさり車輪となることで、プレイがどんどん進んでいくのです。
現在クラウドファンディングは継続中で、今後の達成金額によっては、より簡単な難易度である「ストーリーモード」の導入や、エンディング追加といったものが用意されています。興味のある方はぜひこちらのページからチェックしてみて下さい。
おまけのボスモード
……究極メ○丸じゃないか!(この後かろやかに死亡する主人公)
対応予定機種:PC(Windows/Mac)、PS/ニンテンドースイッチでのリリースを予定
記事におけるプレイ機種:PC(Windows)
記事執筆時の著者プレイ時間:1.5時間