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「デジボで遊ぼ!」ではボードゲーム要素やカードゲーム要素、テーブルトークRPG(TRPG)要素のある魅力のデジタルボードゲームを特集。今回は『Dark Quest』シリーズ最新作、TRPG・カードゲーム要素のあるローグライトRPG『Dark Quest: Board Game』をお届けします。
本作はBrain Seal Ltdによって、2022年5月5日にSteamで早期アクセス版が配信されました。本作の元となる名作ダンジョンRPG『Dark Quest』シリーズですが、初代『Dark Quest』は2015年1月21日にSteamでリリースされました。ターン制の見下ろし型ダンジョンRPGで、コマとなるキャラを動かし、ダンジョン探索を進めていきます(ゲームロフトがリリースしているアクションRPG『ダーククエスト』シリーズとは別物)。
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本シリーズのインスパイア元となっているのは、1989年に出版された『Hero Quest』と言うファンタジーボードゲーム。昨年、リメイク版が発売されています。初代『Dark Quest』では、ダンジョン管理者である敵の魔法使いがGM(ゲームマスター)のような役割を果たしているため、TRPGのような感覚でプレイできます。
本作ではタイトルに「ボードゲーム」が入っていますが、前述した通り、本シリーズは初代の時点からボードゲームをかなり意識した作りです。敵との衝突時もダイスロールのメカニズムが組み込まれており、HPやパラメータも簡略化されて分かりやすい形になっています。筆者的には、「コテコテの西洋ファンタジー風」のグラフィックが好きでした。ゲームブック世代には刺さるゲームだと思います。
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続編の『Dark Quest 2』は、2018年3月6日にSteamでリリースされました。グラフィックが一新され、ゲーム画面も見下ろし型からクォータービューに変化。初代はゲームバランスが良いとは言えなかったのですが(ある意味、ソロボードゲーム的なランダム性の高い高難度なバランスでしたが)、本作では不満点が解消され、遊びやすい作品になっています。オンラインのマルチプレイや、ダンジョンエディタ(ワークショップを通じて、他のユーザーと共有可能)まで実装しており、かなりやり込めるので、これから『Dark Quest』シリーズをプレイしたという方は、いきなり2からプレイしてしまって良いと思います。
そして本作ですが、『Dark Quest 2』のシステムに、カードゲーム要素とローグライク要素を加えた作品になりました。ボードゲーム色もかなり強めとのこと。一体どんなゲームになのか、早速プレイしていきましょう!
システムを一新した新生『Dark Quest』!
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ゲームを開始すると、まずはパーティキャラの選択。初代から常連のバーバリアン、ドワーフ、ウィザードに加えて、アーチャー、レディの合計5人から4人を選べます。レディはサポート魔法の使い手ですね。
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各キャラを右クリックすると、固有の使用カードが表示されます(ゲーム開始時は一番左のカードのみ。アップグレードで増やしていく)。カードの使用は、本作の新要素とも言えますね。パラメータは「力・素早さ・知性・感知」の4種類。今回は、バーバリアン、ドワーフ、ウィザード、レディの4人で行きましょう。
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画面左下のカードをめくって、ゲームを進めていきます。引いたカードによって、様々なイベントが発生。人気デジタルアクションTRPG『Hand of Fate』シリーズや、ファンタジーボードゲームの古典的名作『タリスマン』のようなシステムですね。今回の敵も、シリーズお馴染みの「悪い魔法使い」。それを倒してくれとの依頼です。
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冒険の下準備として、「ルーンカード」2枚の内、どちらか1枚が貰えます。ルーンカードはゲーム中、パーティ全体に対して効果が持続。今回はヒール効果を0~+1追加してくれる「ヒーリングルーン」を取ります。
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画面左下のカードをめくってゲームを進めます。次は旅商人が登場。装備カードを2枚の内から1枚、無料で貰えます。素早さ+1の「革のブーツ」を取りましょう。ルーンカードと違い、こちらはキャラに装備をさせないと効果を発揮しません(取り外しは自由)。素早さの低いドワーフに装備させておきます。
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錬金術師と出会い、消費カード「ポーションカード」を提供してくれました。次の攻撃がダメージ2倍になる「ダブルダメージ」と、HPを3~4ポイント回復する「ヒーリングポーション」の2択。守り重視でヒーリングポーションを取ります。カードを多用する辺り、これまでのダンジョンRPG路線から、今風のローグライクカードゲームといった雰囲気に変わっていますね。
バトル開始!
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森に迷い込んだ一行。精霊の社を見つけました。祈ることで、回復効果やカードを得られます。ただしダイスロールを成功させなければなりません。今は回復の必要が無いので、カードをゲットしてみましょう。
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10面ダイスでロール判定。5~10で成功ですね。結果は6で、何とか成功。前2作までは内部でダイス処理が行われていましたが、本作からは「ボードゲーム」と名乗るだけあって、ダイスが見えるようになっています。ちなみに画面右下にある白いダイスをクリックすると、振り直しが可能。白いダイスの下にある数字は、使用回数ですね。今回は「ダブルダメージ」カードをゲットできました。
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木のモンスター「トレント」と遭遇。「戦うか、逃げるか」の選択です。逃げる場合は、パーティ全体の素早さで判定が行われます。ここは当然、バトルです。
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戦闘画面。バトルはターン制で、敵味方で1キャラずつ交互に動かします。キャラは移動以外に、カードを使用可能。カードは「プライマリ」(ターンを消費)と「セカンダリ」(ターンを消費しない。ただしプライマリより先に使用する必要がある)があります。また「パッシブカード」は持っているだけで効果を発揮します。
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攻撃カードを使用すると、どの方向から攻撃を仕掛けるかを選びます。キャラは自動的に移動し、指定した方向から攻撃を加えてくれます。また複数のキャラが敵に隣接していると、包囲効果によって、ダメージが+1されます。
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ドワーフのカード「エールを飲む」。行動力を消費せず、次の攻撃時に「ダメージ2倍」もしくは「ミス」という、バクチ要素満載のユニークカードです。試しに使って攻撃してみたところ、結果は「ミス」でした。うーん……。
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ウィザードは遠距離からの魔法攻撃が可能。「魔法攻撃」カードを使用すると、まずターゲットを選択し、その後、キャラの移動先を選択します。移動したくない場合は、現在地をクリックすれば、その場から攻撃できます。
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戦闘に勝利!パーティ内の1キャラをアップグレードできます。本作はレベルの概念が無く、新カードを獲得する形になります。強力なカードが多いので、状況に合わせて取っていきましょう。今回はバーバリアンの「ダブルアタック」カードをゲット。4回目の攻撃時に、自動で追加ダメージを与えてくれるパッシブカードです。
さらなる戦いの旅へ!
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森を進んでいくと、敵の奇襲攻撃に遭いました。戦う以外の選択肢はありません。幸い、大して強くなかったので、あっさり返り討ち。アップグレードですが、今回はドワーフの「トゲの樽」カードを取ります。トゲの入った樽を設置し、敵が破壊するとダメージを与えます。
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シリーズ初代から登場している運試しイベント「Skull of Fate」。レディに対してダイスロールを要求し、その目によってダメージを受けたり、回復したりします。結果、ダイスは3。2ダメージを食らいました。
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森の隠者に遭遇。「面倒ごとに巻き込まれたくない。金をやるからさっさと立ち去れ」と言われます。「お金を受け取る」か、それとも「脅して2倍の金額を受け取るか」という、何だかすごい2択。正義の味方というわけではないのですね。
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敵の出現数も増え、戦闘も段々と本格的に。遠距離攻撃可能な敵が結構厄介ですね。1体に集中攻撃をして、数を減らすことを最優先にしましょう。
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鍛冶屋に立ち寄りました。「ノーリスクで装備カードを受け取る」か、それとも「ダイスロールで上級装備を受け取る」かの2択。ここは運試しをしてみましょう。結果、ダイス目は3で失敗。リロールを使ってもう一度振り直したところ、7になりました。「戦闘開始時に+2アーマー」が付く「チェインメイル」をゲット。
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森の中で、囚われのランサーを発見!再スタートした時に、パーティキャラとして使用可能になりました。本作では冒険中に新キャラに遭遇することで、使用キャラを増やすことができます。
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森を抜け、「死霊の廃墟」に到着。宝箱を発見しました。「装備カードをゲット」か「リロールダイスを2つ貰う」かの2択。リロールダイスが切れていたので、貰っておきましょう。
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HPが8もある大型の敵キャラが登場。それ以外の敵もHPが高く、強敵です。先程覚えたばかりの、ウィザードの魔法「ライトニングストーム」を使用。ランダムで敵3体に1~3の魔法ダメージを与えます。
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連戦の末、ドワーフとレディが死亡。墓場イベントで、1人だけ生き返らせることができます。ここはレディを復活させましょう。現状、4人でも戦いが厳しいのに、一人欠けるとさらに厳しくなりますね。
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連戦に次ぐ連戦でウィザードとレディが撃沈し、残ったのはバーバリアンだけに。敵は大型ユニットのミノタウルス2体です。かなり詰んだ状況になってきましたが、果たしてここから生き残れるのか。続きはぜひ自身の手でプレイしてみてください。
システム一新のローグライトRPG
本作は、前2作からシステムを一新し、ローグライク要素のあるRPGに変わりました。カードを引いて話を進めていく形式は、『Hand of Fate』や『タリスマン』のようなプレイ感覚ですね。「ボードゲーム」という意味では、正直なところ、初代『Dark Quest』が一番ボードゲームライクだったとは思いますが(本作はどちらかと言えば「ゲームブック的」ですね)、本作は全2作になかったシナリオのランダム性が加わり、リプレイに適した作品になっています。
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使用キャラは、前述したように囚われのキャラを助けることで、再スタート時に増えていきます。様々な組み合わせのパーティで、繰り返し遊べるのも良い点ですね。現在、日本語サポートはされていませんし、テキストベースの内容になっていますが、簡単な英語が読めればプレイに支障は無いとは思います。ゲームブックや前2作が好きな方は、ぜひ本作も試してみてください。
製品情報
開発・販売:Brain Seal Ltd
対象OS:Windows
通常価格: 1,840円
サポート言語:英語
ストアページ:https://store.steampowered.com/app/1185490/Dark_Quest_Board_Game/