■弾幕系TPSアクション『Returnal』は、次世代の描写も見どころ
新サービスで遊べるタイトルはPS4ソフトが多めですが、10本を超えるPS5ソフトも対象に入っています。前述の『Ghost of Tsushima Director's Cut』も、PS4版と共にPS5版が提供されますが、PS5専用ソフトの中から1本選ぶとすれば『Returnal』をピックアップさせていただきます。
『Returnal』は、ローグライクなゲーム構造とTPSを組み合わせたアクションゲーム。限りのあるリソースの中からどのような取捨選択を行い、いかに敵を打倒していくのか──判断力とテクニックの双方が求められるゲームバランスは少々難易度高めですが、だからこそ乗り越えた時の心地よさは格別なものがあります。
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手応えのあるゲーム性もお勧めできるポイントのひとつですが、舞台となる惑星の描写も見どころです。惑星「アトロポス」は、人類にとって未知の世界。そのため自然環境も異質ですし、かつて存在した文明の名残も、人類の歩みとは全く違っており、コズミックホラーめいた恐ろしさを感じさせてくれます。
PS5ならではの高性能を活かし、こうした描写をより高いレベルで表現している『Returnal』。宇宙のどこかにあるかもしれない、不気味な美しさを備えた惑星を覗き見る醍醐味も、本作を通して味わえる貴重なプレイ体験と言えます。
■3D系サバイバルアクションの金字塔が蘇る!『The Last of Us Remastered』
限られた物資で過酷な状況を乗り越える“サバイバルアクション”。今日までの歩みを遡れば様々な作品の名前が挙がりますが、その歴史を語る上で外せない作品のひとつが、『The Last of Us』でしょう。
寄生菌のパンデミックで文明が大きく衰退し、恐るべき「感染者」が彷徨う世界は、生き抜くことも生半ではありません。また主人公のジョエルは、パンデミックの初期に愛娘を失っており、その傷が未だに癒えぬまま。環境的にも精神的にも、厳しい状態で物語が幕を開けます。
そんな彼の元に、少女・エリーをとある場所まで送り届ける依頼が舞い込みます。半ば押し付けられるように仕事を引き受けたジョエルは、その経緯も手伝って、エリーに対してもドライに接します。そして、パンデミック後の世界に生まれて育ったエリーも、ジョエルに対して簡単に心を開きません。
そんな距離感から始まった2人の旅路は、絶望とかすかな希望が折り重なる出来事を積み重ねていき、次第にその関係性も変化。決して器用ではない2人だからこそ、その歩みがどこか愛おしく、見る者の心に小さからぬ波紋を投げかけます。
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サバイバルアクションは、そのジャンルゆえにゲーム性が重視されることも度々ありますが、本作は物語の完成度も非常に高く、記憶に残る1作と表現しても言い過ぎではありません。一方で、「聞き耳」を駆使するステルスアクションも良質で、ゲームとしての満足度もかなり高めです。
しかも今回のサービスに加わるのは、オリジナルに当たるPS3版をリマスターした、PS4版『The Last of Us Remastered』。過酷な世界をより美しく描いており、PS3版をクリアした方が改めて遊んでも、向上した描写力に改めて驚くはず。個人的には、遊んで損のない1本と断言させていただきます。
ちなみに、後にDLCとして登場した『The Last of Us Left Behind ‐残されたもの‐』も今回のラインナップに入っているので、こちらも合わせてお楽しみください。
実際にプレイした作品の中から、より多くの人にお勧めしたいタイトルを独断でお届けしました。異論もあれば、「あのタイトルもお勧めに入るはず!」といったご意見もあることでしょう。
そうした声があればあるほど、未プレイの方にとって、どれを遊ぶか選ぶ際の参考になります。新たな「PS Plus」の「エクストラ」および「プレミアム」で遊べる推しタイトルを、SNSなどでぜひ広めてください。インサイドでも、リニューアルする「PS Plus」の動向を、今後もしっかりと追い続けます!