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Blizzard Entertainmentより6月3日(金)にリリースされる予定の基本プレイ無料モバイル向けアクションRPG『ディアブロ イモータル』。今作ではモバイルとPCのマルチプラットフォームを実現し、家でも外出先でも新たな『ディアブロ』の世界観と王道ハクスラなゲームプレイを楽しめます。
本稿では、リリース前に行われた国内メディア向け合同インタビューをお伝えしていきます。リリース後の展開や『ディアブロ』シリーズファンなら気になるであろうコアな話まで語っていただきました。
リリース時は日本語ボイスも!メディア合同インタビュー
今回インタビューに答えてくれたのは、本作のシニアゲームデザイナーを務めるScott Burgess氏と、アートディレクター を務めるHunter Schluz氏。お二方とも長くゲーム業界に携わってきており、Scott Burgess氏はラジオ・テレビ・映画の学士号も取得しています。
――長い開発が一段落したところと思われますが、現在の率直な心境をお聞かせください。
Scott氏: 実は、まだ終わってはないんですよね(笑)。ゲームはまもなくリリースされますが、むしろそこがスタート地点です。他の要素や追加アップデートもあるので、それに着手していくのが今後の目標となっています。
リリースは正式にされるので、その点についてはホッとしています。ベータ版から追加された要素やエリアにも、ユーザーのみなさんに早く触れてほしいと思っています。
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――モバイル用ということで、本作からシリーズに初挑戦するプレイヤーも多いと思います。新規プレイヤーにはどのように『ディアブロ イモータル』を遊んでもらいたいと考えていますか。
Scott氏: 『ディアブロ イモータル』に関しては、古参も新規も楽しんでもらえると思います。シリーズ初挑戦の方にとっては、入門作として遊べると考えていますね。システムを学べるし、ストーリーも凝って作られているので入り口になるのではないでしょうか。自然にシステムをどれだけ学べるか、というのに注目して開発しました。
そのため、とっつきやすさという意味でかなり易しいものになっていると考えています。また、どのクラスを選んでもプレイヤーの好みで楽しく遊べるでしょう。
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――スマホ版のリリースにあたって、PCや家庭用ゲーム機とは異なるアプローチの開発が求められたかと思います。特に意識した点はどこでしょうか。
Scott氏:技術的なご質問にはお答えできないため、テストプレイ中の話となりますが、グラフィックスには驚かされました。スマホとは思えないほどすごく綺麗で、スマホの発熱も気になりません。また、スマホの中にこれだけたくさんの量のコンテンツが詰まっているなんて……とも感じましたね。
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――ハクスラというジャンルはどちらかと言うとコアゲーマー向けだと思いますが、スマホ向けリリースに当たって特に力を入れた部分はありますか。
Scott氏: 最初に注意したのは操作感です。プレイヤーが攻撃を当てられないと意味がないので、ボタンサイズや操作性に注意しました。実際にゲームをプレイする上で、どれだけこのゲームを早く学んでいけるかも注力しています。
そもそも『ディアブロ イモータル』はモバイル版を基準として作られているので、すべての要素がモバイル版を中心に考えられています。本作はPCや家庭用ゲーム機のようなプレイ感を想定しておらず、1プレイのスパンが短めになっています。もちろん、長時間遊ぶことも可能です。
最近はモバイルゲームもクオリティが上がってきているので、ハードコアゲーマーも増えており、そういったプレイヤーも満足していただける作りになっていると思います。
Hunter氏: プレイしていただければ分かると思うのですが、手にしっくりくると思います。実際、スマホ自体が「ひとつのゲームコンソール」として成り立っていますし、今作はスマホのためのデザインを施せたと考えています。
――Windowsでのクロスプレイも発表していますが、この仕組みを導入したきっかけや理由について教えてください。
Scott氏: 簡単に言うと、ファンのリクエストが多かったポイントだったためです。また、開発メンバーの間でも「PCでプレイしたい」という声が開発初期から見られていました。
もうひとつの理由は、モバイルゲームをPCでエミュレータ経由でプレイする人もたくさんいるということです。エミュレータでモバイルゲームをプレイすると品質が落ちてしまうので、それであればオフィシャルとしてPCアプリ版を提供することで、より良い体験をしてほしいと考えました。
――ベータテストでコントローラーでのプレイに一部対応されていましたが、今後どのように拡張されていくのでしょうか。
Scott氏: コントローラーサポートのフィードバックはかなり良かったです。個人的にも試してみたところ、新しいコントローラーを自分で買うほどに良い感触を感じました。今後もコントローラーに関してサポートをしていきますし、アップデートや開発を進める中で新しい要素も増えていくかもしれません。
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――『ディアブロ』シリーズと言えば多種多様な武器や防具も特徴的です。今本作では進化したコスメティック要素のおかげで、見た目にもさらにこだわれるようになりました。それに合わせ、クラスごとに同じ種類の装備でも外見が様変わりしており、非常に労力がかかっているように思えます。実際のところ、開発時に苦労した点などがあればお聞きしたいです。
Hunter氏: コスメティックの一番大きなポイントは「ロールプレイができる」ということです。通常、プレイしていくと新しい装備やレジェンダリー装備を集め強くなっていくことになるが、その装備自体にストーリーがないということに注目しました。
コスメティックに関しては、そこにストーリーやロールの視点が入ってくると考えています。見た目が幽霊のようになったり、プレイヤーとは別物の姿になったりすることもあります。装備によって異なるロールキャラで遊べると思います。
また、デザインにも自由性を持たせられたと考えています。ゲームシステムに縛られずにデザインしたり、プレイヤーに与えることができたので、楽しみながら開発することが出来ました。
――外観変更のシステムについて追加でお聞かせください。対人戦において、相手のビルドを装備の外観から事前にチェックできるのでしょうか。そうであれば、外観変更システムはプレイングにどのようにかかわってくるのでしょう。
Scott氏: そこまで大きな影響はありません。グループでのPvPがメインとなるので、そこまで相手方の姿を詳しく見る余裕は無いと考えています。ビルドを目で見て判断することも可能ですが、むしろ相手のクラス編成などを理解することの方が有効な判断材料になりますし、コスメティックの影響は少ないと考えています。
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――今作では、同一キャラでクラス変更を自由にできるようになりました。こうした仕組みを用意した理由についてお聞かせください。また、どれくらい自由に変更できるのでしょうか。
Scott氏: キャラクラスの変更については開発中なので答えられることは少ないのですが、クラス変更で失うものはないかたちで制作しています。装備やStatsはすべて引き継がれると思って問題ありません。
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――本作は『2』と『3』のシナリオを補完する、いわば空白の数十年の間の話になると思いますが、「デッカード・ケイン」をはじめとした過去作のキャラクターの関係性も描かれるのでしょうか。
Scott氏:ギリギリでネタバレにならない範囲でお話すると、スタートに関しては『2』の直後、ティラエルがワールドストーンを壊した直後から始まります。ワールドストーンの欠片が世界中に散らばったところで、ワールドストーンの欠片はバールによって邪悪に染められた状態になっています。
欠片はそれぞれすごい力を持っていて、地獄の軍団がそれを集めようとしています。特に今回の新キャラクターであるスカ―ンは、空席となった地獄の王座に登る計画を企てているのです。ワールドストーンの欠片を使って、世界中の人間の体内にある悪意を引き出そうとしているのがスカーンの狙うところであり、ストーリーのメインとなってきます。
――『ディアブロ II リザレクテッド』と『ディアブロ III』を現在も楽しんでプレイしているのですが、本作が出て、その先の『IV』も出たりしたら、「4作品がすべてアクティブ」ということになりますよね。20年の歴史を持つゲームがこうなるのは異例のことではないでしょうか。それぞれのタイトルごとにコンセプトや想定ターゲット、開発方針などは分けられていますか?
Scott氏:『ディアブロ イモータル』 に関しては、MMORPGとして開発を進めました。『ディアブロ イモータル』 はPvPやレイドなどソーシャル要素にも注目している。これが『ディアブロ イモータル』のコンセプトになっています。
Hunter氏: 4作品ともすべて異なる体験を味わえますが、どれもストーリーがすごく重要なゲームだと考えています。すべての物語がつながっていますが、それまでのシリーズをまったく知らない人に試してもらっても、楽しんで遊んでいただけると思います。
――今後のコンテンツ展開について教えてください。
Scott氏: 本作はリリース後も定期的にアップデートを行っていく方針です。毎月新しいバトルパスが出る予定で、色々なパークが追加されていきます。また、新しいボスも毎月追加予定です。さらに、定期的に新しいダンジョンやエリアも追加していくことを目標にしています。これによってストーリーが更に進んだり、展開されていくので、今後も楽しみにしていただきたいです。
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――最後に、本作の魅力についてお聞かせください。リリースを期待するファンに向けて「特にここを見てほしい」といった要素があればぜひ挙げていただきたいです。
Hunter氏:私からの一押しは「コスメティックのデザイン」です。私はキャラクターのコンセプトアートから参加していたので、いろいろなデザインを手掛けてきています。コスメティックに関してはロールプレイにおいての新しいアイデアも入れられたので、ひとつひとつのデザインに考えを込められて楽しかったです。
また、ゾーンのデザインにも力を入れており、新たなゾーンに入るたび異なる雰囲気を感じられるようビジュアル的に表現できたと思います。
Scott氏: 一番の売りであり、誇らしいと思えることは「モバイルでも『ディアブロ』」と言えるゲームを開発できたことです。自分で言うのも何ですが、本当に『ディアブロ』がモバイルに移植できたのだと感じましたし、完璧だと思っています。PCで遊んでもモバイルで遊んでも間違いなく「『ディアブロ』を遊んでいる」と感じていただけると思います。
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Hunter氏: 本作はかなり力を入れた作品です。皆さまの手に届くのが楽しみです。話したいことは他にもありますし、できることなら日本語で話して伝えたいところでもあります。喋れないので、早く皆さんに遊んでもらって感想をいただきたいと思っています。
Scott氏: 日本のプレイヤーは情熱があり、コミュニティもサポートしていく方針だと聞いています。ぜひ本作を遊んでもらって、日本のコミュニティにも盛り上がっていただきたいです。
『ディアブロ イモータル』は、iOS/Android及びPC向けに6月3日リリース予定。ぜひお好きな機種のスマホ/タブレットで、サンクチュアリの戦場に降り立ちましょう。