最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。
そこで今回は2022年6月11日にDancing Dragon GamesとFreedom Gamesより、PC(Steam)向けにリリースされた『Symphony of War: The Nephilim Saga』について生の内容をお届けしたいと思います。
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『Symphony of War: The Nephilim Saga』とは
自分だけの部隊を編成し、世界を取り巻く戦争や陰謀に立ち向かっていくシミュレーションRPG。『ファイアーエムブレム』『伝説のオウガバトル』などの作品にインスパイアを受けて開発されたターン制シミュレーションで、戦闘ユニットが個別キャラクターではなく部隊単位なのが特徴です。
使用できるクラスは歩兵、射撃手、ヒーラーなどの人間だけでなく、ドラゴンなど50を超える種類が存在しています。戦い続けることでユニークキャラクター以外でも立派な部隊のリーダーとして成長していくシステムにより、プレイヤーの思い通りの戦略を立てることも不可能ではありません。
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固有キャラクター同士の会話システムや、交流による関係の変化などのシステムも搭載。戦況を大きく左右する士気や、敵兵への降伏勧告、高低差を利用した射程の変化などの要素もあり、戦略シミュレーションゲームとしても遊びやすく奥が深いシステムです。
ちなみに、同デベロッパーのゲームはすべて共通した大陸「Tahnra」で語られる物語。『Symphony of War: The Nephilim Saga』は、2016年にリリースされたRPG『Echoes of Aetheria』からおよそ100年後が舞台であるようです。
『Symphony of War: The Nephilim Saga』の実内容に迫る!
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まずはプレイヤーの分身となる主人公の作成です。どうやら主人公は誕生の瞬間から「運命の子」としての宿命を持つようで、ゲーム開始時にいくつかの質問に答え、性別と名前を決定します。25歳になった主人公は、大国「Veridia」の士官学校を卒業し、期待の若手軍人として成長しています。
Veridiaでは一世代前に継承戦争が発生し、皇后が戴冠式を行い戦乱は収まったものの、さまざまな遺恨を残している状態です。そして戦乱終結から25年後、将軍アンタレスが皇后を誘拐する反乱が発生。主人公とその親友Zerosは、この反乱を終わらせるため出陣を命じられます。
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これが初陣となる主人公は、まずZerosとの戦闘訓練でチュートリアルを行います。まず1vs1での勝ち目のない戦いを経て、今度は兵士を編成して戦闘に勝利することで「戦闘は部隊で行うもの」という本作の基礎を学べるのは非常に親切です。その後はいよいよ反乱軍との戦いが始まります。
第1章も戦闘のチュートリアルの続きで、拠点の制圧や地形効果、ユニットの特性などを学びながら敵を倒していきます。途中で味方増援もあるため、戦闘で苦労することはないと思います。ミッションの勝利条件などはいつでもゲーム内で確認可能です。
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第1章クリア後は準備パートに移行します。準備パートでは新たな兵士の雇用や買い物、部隊編成などが可能。また、キャラクター会話や技術開発なども可能です。こうして基礎を学びながら物語を進めていくうちに、主人公は長い長い戦乱の幕開けとなる大きな陰謀へと巻き込まれていくのです……。
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ステージを探索して部隊を勝利に導け!
本作の戦闘パートはターン制で移動・戦闘を行う方式。攻撃は近接ユニットなら1マス隣、遠距離ユニットなら2-3マス離れた敵へと攻撃可能です。近接と遠距離の混成部隊の場合は、有効射程のユニットのみ攻撃します。近接戦闘ではお互いが2回ずつ攻撃を行います。また、士気を失った敵部隊への降伏勧告もできます。
弓兵が射程ボーナスを得られる「山」「城壁」や、弓からの防御ボーナスを得られる「森」などの地形を活かすことも重要。地形によって移動力は異なるほか、デメリットが発生することもあるので注意しましょう。また、城壁などは高低差の概念もあります。
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マップ内には城や鉱山などの施設があり、味方ユニットで制圧することで資金やアイテムを獲得できます。倒された味方ユニットを蘇生できる「神殿」や、特別な買い物ができる「バザー」などの施設は非常に重要です。また、マップ内には宝箱が置かれていることもあります。
本作の勝利条件の多くは敵の本拠地を制圧することで、ステージ開始時にマップを確認することもできます。ステージ中には敵味方増援などのイベントが発生することもあります。この辺りは『ファイアーエムブレム』などのシミュレーションRPGをプレイしているとイメージしやすいと思います。
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ステージ終了時のリザルト画面では戦闘結果や降伏した兵士数、施設の制圧状況、各ステージに用意されたミッションの結果でFactionレベルが上がっていきます。Factionレベルで得られる巻物は、部隊の技術ツリー解放に用いる非常に重要なリソースなので、確実にミッションや施設の確保は狙っていきましょう。
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50種類以上のクラスを自由に編成可能!
部隊単位での戦闘になる本作では、プレイヤーは前衛・中衛・後衛にそれぞれ3ユニットずつ、最大で9人まで兵士を配置可能。配置数上限は部隊リーダーの「リーダーシップ」によって決まります。リーダーシップは戦闘を重ねることで少しずつ成長していきます。
主人公や一部固有キャラクターを除く兵士たちは、戦闘でレベルとクラス熟練度を上げることで新たな兵種にクラスチェンジできます。上位の兵種になるためには鉄や馬などの資源が必要です。一度下位クラスに戻して別のタイプを目指すことも可能です。雇用キャラはそれぞれ特性も異なるため、決して汎用ではありません。
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また、技術ツリーの研究を進めると「クロスボウ兵」「銃兵」などの新たなクラスを解放できます。技術ツリーはそのほか、ユニットの能力向上や装備枠増加などの多彩な効果を持っているため、活用することで大きく戦闘を有利に進めることが可能です。
ゲーム内で入手できるアイテムの種類も多く、使用することでステータスが上がるものや、部隊に持たせることで効果を発揮する装備品も存在。防御特化の部隊をさらに硬くする、大型の敵に効果を発揮するスペシャリスト部隊など、戦術に合わせた編成も自由自在です。
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個人的に本作はサポートユニットの比重が大きいと感じました。サポートユニットは戦闘ごとに味方を回復するほか、1ステージに3回まで他の部隊を回復することも可能。本作はサポートユニット以外の回復手段が非常に乏しいため、この点に関してだけは少し自由度が低いと感じます。
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「自分だけの物語」を作れる喜び!
本作でユニークなのは、戦闘で各ユニットのリーダーシップが上がっていく点。これは部隊のリーダーに限らず戦闘に参加した全ユニットが対象となります。そのため、気がつけば誰もがリーダー適性を得る可能性があるのです。
もちろんユニークキャラクターはリーダー適性が高く、基本的には彼らがチームの中心となります。しかし、最初は主力部隊に参加していた一兵卒が、いつの間にか頼れる部隊リーダーとして独り立ちして仲間を守る……そういった「自分だけの物語」を作れるのも本作の大きな魅力です。
筆者のプレイでは、序盤で作成したオリジナル部隊のメンバーが少しずつ力をつけ、現在ではそれぞれ部隊を率いる主力として大きな活躍を見せています。主人公をはじめNPCも魅力的なのですが、個人的にはどうしても自分が作り上げたメンバーに思い入れを持ってしまいますね。
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開発チームもそういった遊び方を推奨しているのか、多くのステージで出撃可能な部隊数が多く、オリジナル部隊の出番が用意されています。自分の育てた一般ユニットに思い入れを持たせてくれるあたりは、インスパイアされたという『オウガバトル』シリーズが好きなのが伝わってきます。
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ここまで紹介してきた『Symphony of War: The Nephilim Saga』。わかりやすいゲームUIや自由な部隊編成や育成など、非常に遊びやすいシステムの作品として成り立っています。欲を言えば日本語が入っていれば特性などもわかりやすいのですが……。
筆者は現在ゲームの推奨難易度でプレイしているのですが、全体的に敵は弱めの印象。最高難易度の「Warlord」では敵の能力が上がり、倒された味方ユニットが復活しないパーマデスが採用されているようです。こちらは2周目でぜひ挑んでみたいと思います。また、自由な編成が可能なので自分で「縛り」を入れるのも面白そうです。
インスパイアされた『ファイアーエムブレム』『伝説のオウガバトル』の要素を足し算した作品としては、一種の「理想」ではないのかな、と思います。もちろん独自の要素も多く、物語も楽しめるため、多くのシミュレーションRPGファン向けに安心して勧められる作品です。
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『Symphony of War: The Nephilim Saga』はPC(Steam)向けに配信中です。
タイトル:Symphony of War: The Nephilim Saga
対応機種:PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日:2022年6月11日
記事執筆時の著者プレイ時間:13時間
価格:2,050円