古いゲームにはハードウェアの進化がむしろ悪影響となるバグを生じさせることもままありますが、どうもモッダーの愛はその困難を凌駕するようです。
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PC版『サイレントヒル 2』にオーディオやビジュアル表現の強化など、広範に渡る改良をもたらすMODである「Silent Hill 2 Enhanced Edition」ですが、本MODに生じていたハードウェア起因のクラッシュバグがようやく修正されることとなりました。この修正は次の新Ver.に含まれるとのことで、いくつかの新要素とともに公開される予定となっています。
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バグはCPUがマルチコアの場合に発生し、音声のスキップに続いてゲームがクラッシュするというもので、マルチコアCPUがほぼ一般的となった現在では致命的とも言えるバグとなっていました。
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『Silent Hill 2』が発売された2002年といえば、「Pentium 4」などの動作周波数の向上競争のまっ最中で、CPUといえばシングルコアが主流でした。消費電力と発熱の問題などからCPUのマルチコア化が進むのは、「Core 2 duo」や「Athlon 64 X2」といった製品が発売された2006年辺りからとなります。
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以来、一般的となったCPUのマルチコア化ですが、それに対するアプリの互換性の問題やバグの発生はたびたびゲーマーを悩ませてきた課題と言えるでしょう。
今回、晴れて修正されたハードウェアに起因する根深いバグを修正できたのは、他ならぬモッダーの作品に対する愛あってこそ。「愛はあらゆる困難に打ち勝つ。」まさにその好例と言えるのではないでしょうか?
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