
6月末、筆者にゲムスパ編集部から「“国産の新作シューター”の体験プレイのおさそいが来てるから、興味があったら体験してきてー」という依頼が舞い込んできました。Co-opシューター好きの筆者はもちろん「行かいでか!」と速攻で東京・大塚に拠点を構えるゲームメーカーのトイロジックさんへとお邪魔してきました。

そこでプレイできたのは、独特のビジュアルスタイルが魅力の国産の新作Co-opシューターとなる『GLITCH BUSTERS stuck on you』。本稿では同作の内容や開発へのミニインタビューをお届けします。
『GLITCH BUSTERS stuck on you』とは

『GLITCH BUSTERS stuck on you』は、4人で遊ぶ協力アクションシューティングです。舞台となるのはAIたちが暮らしているネット世界。突如謎のウィルスに襲撃されてしまったネットで、プレイヤーは「チューバーくん」となり、レスキューチーム「グリッチバスターズ」の一員としてウィルスの脅威を根絶するために冒険を繰り広げます。
必ず4人1組のチームで遊ぶ本作は画面分割によるプレイや、画面分割+オンラインといった組み合わせでも遊べ、さらにプレイヤーが足りない場合はCPUが参加してくれるため、遊ぶための敷居は低いそうです。いわゆる協力系シューターの流れをくんでいるわけですね。
が、残念ながら今回の先行プレイ、まだ開発中ということでプレイ時の映像やスクリーンショットはお見せできず……。かわりに本稿では開発チームからいただいた、現状見せられるぶんのスクリーンショットとともにゲームの内容を紹介していきます。

ロビー画面。奥のモニターでステージを選択し、画面中央のジェットコースターのような装置に乗り込んで出撃します。コスメティック要素も確認できますね。

ちょっとわかりにくいですが、本作はいわゆるTPSスタイルで進んでいきます。扱う武器(とは言っても弾薬はお薬のような見た目で、シューターですが敵を倒すというより治すというイメージです。暴力描写が気になる家族の前でプレイしてもひと安心ですね)もハンドガンタイプや、ロケットランチャー的なもの、連射の効くタイプなど様々。15種類以上の武器が用意されているそうです。
それと、画面中央のキャラをよく見てもらうと、磁石の足を利用して一気に仲間のところへ飛んでいるのがわかるでしょうか。このシステムは、はぐれた時もすぐさま合流が可能であったり、移動経路にいる敵を攻撃したりと色々な用途に使えました。

そして本作のアクション要素の特徴として、この磁石の足を利用して、プレイヤー同士がどんどん積み重なっていけるというのがポイント。サブタイトルの『stuck on you』のとおりですね。
常に4人でミッションに挑戦するのが基本ルール(プレイヤーが足りない場合はCPUが参加してくれる)の本作、ミッション中に明らかに自キャラのジャンプ力では届かない場所にスイッチが用意されており、そんな時は、この積み重なりを利用してギミックを突破していきます。
開発によれば、この積み重なるというアクションは、この手の左スティックで移動・右スティックで照準操作のシューターが得意ではないという人も一緒に遊べるようなしくみとして用意したとのことで、一度積み重なってしまえば移動は下の人におまかせで射撃に集中できます。
なんならゲーム中ほぼずっと重なって進めます(どうしても分離しないといけない部分もありますが)。ちなみに重なった側のプレイヤーは磁石でできた足をニュッと伸ばして背伸びできます(こちらの動画0:22~あたり)、意思表示にぴったり。(これをちゃんと攻略の一部として使う場面は、もちろんあります)

ネットらしく?道中にはZipファイルが落ちています。中には回復アイテムや武器が入っているので見つけたら必ず解凍すべし。

都市に突如現れた謎の大型装置。口から出るキラキラにふれると…もちろん良くないナニかが起こります。


なお、開発から頂いたスクリーンショットのなかには、明らかにヤバい感じの巨大ボスも…。
他にも強制高速横スクロールを4人が積み重なった状態で駆け抜ける(動画0:58~)といった、どうやっても混乱・混沌間違いなしなステージなどもあり、友達とのプレイは楽しそうな?叫び声が飛び交いそうなこと必至。今から楽しみですね。
プロデューサーへインタビュー
体験プレイ後、気になった部分を今作のプロデューサー・西井良哉氏にいくつか質問させていただきました。

――今作の世界観をネット世界とした決め手を教えていただけますか
西井今作のキャラクターコンセプトは、イラストレーターの「しりもと」さん(Twitter)に描いて頂いています。ここをうまく活かしたカートゥーン調の世界、そしてキャラクターが絵文字をモチーフにしているという点からもネットをベースにした世界観にしようとなりました。
――今回体験させていただいたのは都市部がベースとなったエリアでした。他にはどういったステージが待ち構えているのでしょうか
西井例えば、SNSなどをモチーフとした、人々のつぶやきが舞っているような森でしたり、現実世界のほうで誰かが「いいね!」を押すと、そのいいねが噴出孔から吹き出す火山のステージなど、様々な世界観を用意してあります。それぞれの世界観に合わせた遊びを用意してあるので、楽しんでもらえたらと思っています。あとは、通販の配送所をベースにしたステージといったものもあったりします。
――Co-opシューターといえばプレイヤー同士、ワチャワチャ感などを楽しむところが大きいと思いますが、誰かが前線から離れてしまったり、迷子になったりといったこともあるかと思います。そういった部分への工夫などはあるのでしょうか

西井既存の協力ゲームでは迷子になってしまった際に「仲間はここにいるよ」といった位置を示すボタンがあることが多いと思います。ですが、今作ではボタンひとつで直接相手の場所へ駆けつけて、すぐに合流できるようになっています。
それと、我々は、TPS・アクションシューティングの「移動しながら撃つ」というアクションは、意外に高度なことだと考えています。そこで、今作では「合体」による行動を用意して、例えば小さなお子さんがいる家庭において、移動はお父さんにまかせて、子どもは上で敵を撃つのに集中するといった具合に、ゲームの腕に合わせて楽しんでいただけるような工夫を用意しています。
――システム的な部分をお聞きします。先程の体験プレイではステージクリア後にスコアが表示され、ステージクリアの評価が最大星3つで表示されていました。この星は集めるとなにかイイことがあるのでしょうか
西井はい、やりこみ要素ということで、キャラクターのカスタマイズが可能なのですが、星を貯めることでアンロックされていきます。顔の絵文字の部分であったり、足の磁石部分の模様も色々用意しています。また、今回武器は初期のハンドガン、マシンガン、ロケットランチャーを使ってもらいましたが、他にも15種類くらい武器があって、これらも星を貯めることで使えるようになります。
――今回の体験プレイでは私は星1つの評価しか取れなかったのですが、スコアはどのように増やしていくのでしょう
西井ステージの道中でコインが落ちていたと思うのですが、このコインを残さず拾っていくとスコアが伸びていきます。今回は初プレイなのでなかなかコインの位置も把握できなかったと思うのですが、繰り返し遊んでいただくことでスコアが稼げるようになると思います。
また、今回は「ストーリーモード」を遊んでいただきましたが、これ以外にも「パトロールモード」という、自分でステージを選んで繰り返し遊ぶゲームモードも用意しています。このモードではいわゆるスコア稼ぎといいますか、星を貯めるといったプレイも可能です。
――衣装に関して、発売後に有料での追加などは予定しているのでしょうか
西井昨今、基本無料のゲームが多いですが、今作は買い切りで完結するようなかたちとなっています。ユーザーさんから強いご要望があれば追加コンテンツはあるかもしれませんが、ゲーム内にかなりの数の衣装が用意してあるので、まずはそちらを楽しんでいただければと思っています。
――今作はクロスプレイに対応はしているのでしょうか
西井クロスプレイ対応は今のところ予定はしていません。将来的にご要望があれば対応したいところです。
――開発の時期がら、新型コロナウィルスの影響は少なからずあったと思いますが、企画内容やゲームに影響はあったのでしょうか
西井実は、今作はもともと「ウィルスバスターズ」という名前でした。もちろんパソコンの、コンピュータウィルスという意味合いだったのですが、どうしてもコロナ的なイメージを想像させてしまうので、バグのような意味の「グリッチ」という単語を使って『グリッチバスターズ』というタイトルに変えることになった、というのが一番影響のあった部分ですね。
――今作が気になる方へメッセージをお願いします

西井やはり協力プレイということでワチャワチャ遊んでほしいです。画面分割+オンラインの計4人という形でも遊べますし、もちろんオンライン上で知らない方4人という構成でもプレイできます。ぜひ「協力感」というものを楽しんでいただけたらと思います。
――本日はありがとうございました!
仲間とのプレイが最高に盛り上がりそうな『GLITCH BUSTERS stuck on you』はニンテンドースイッチ、Playstation 4、PC(Steam)で2022年冬に発売を予定しています。
※UPDATE(2022/7/15 15:00):主人公の名前を正しいものに修正しました。
¥6,100
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)