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ビデオゲームへの厳しい規制が続く中国ですが、2022年上半期にゲーム業界の収益およびユーザー数が初めて減少したことがわかりました。
香港のニュースメディア・South China Morning Postによると、中国の半官半民のゲーム協会が報告した資料にて、2022年上半期に中国のビデオゲーム会社の収益は4.25%、中国国内のゲームユーザーの数は昨年12月の6億6657万人から6月末に6億6569万人に減少し、2008年にデータが入手できるようになって以来初めての減少を記録しました。
中国のビデオゲーム市場の合計として見ても、収益は1.8%減。30.4%増加した2020年上半期、8.3%増加した2021年上半期と比べて下回っていることがわかります。
こうした減少には、更に厳しさを増した規制が背景にあると考えられます。中国では2021年9月に実施された未成年者向けのゲームおよびオンラインメディアの規制に加え、2022年3月にはすべてのオンラインサービスプロバイダに対して、利用可能な時間の制限、コンテンツ制限、オンラインショッピングで使用できる金額に上限を設ける「youth mode」の実装を求めました。これにより、中国ゲーム大手テンセントの株価は10%下落しました。
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厳しい規制による収益・人口減少は中国の経済低迷や高齢化と相まって、人口や収益が多いとされてきた中国ゲーム市場に打撃を与えそうです。同メディアによると、テンセント・ホールディングス、ネットイース、miHoYoといった中国企業はグローバル事業の拡大を急いでいるとのこと。『原神』で知られるmiHoYoに関しては今年2月、東京やロサンゼルスに拠点を置く新ブランド「HoYoverse」を立ち上げています。